「底なし沼」は存在するのか
「底なし沼」は、底のない沼を指す言葉ですが、実際に底がない沼は存在するのでしょうか? まずは、底なし沼という言葉の使い方や基本的な意味を解説します。

一般的に比喩表現として使われる
辞書を見てみると、「底無し」には以下のような意味があります。
そこ‐なし【底無し】
1 底がないこと。どこまでいっても底に達しないこと。際限なく深いこと。「底無しの沼」
2 きりがないこと。「底無しの大酒飲み」
出典:小学館 デジタル大辞泉
実際に底がないだけでなく「限りなく深い」「行き着くところがないような」といった比喩的な表現が含まれることが特徴です。
また、「沼」を辞書を見てみると以下のように書かれており、2つの意味があることが分かります。
ぬま【沼】
1 湖より浅い水域。ふつう、水深は5メートル以内で、フサモ・クロモなどの水中植物が繁茂する。
2 俗に、趣味などで、夢中になったり深くとらわれたりする対象。泥沼や底なし沼に入り込んで出られなくなる状態にたとえたもので、「沼にはまる」「カメラ沼に落ちる」のように用いる。
出典:小学館 デジタル大辞泉
つまり、底なし沼という言葉には「底がないかのように深い沼」もしくは「何らかの趣味などに際限なくとらわれる様子」という比喩的な意味が込められているのです。
流砂などが原因で沼に底がないと感じるケースも
底なし沼という言葉を本物の沼に対して使う場合、「際限なく深い沼」や「どこまでも沈んでいくかのような沼」を指します。
本来、沼には底がありますが、流砂などの影響で体が深く沈み込み、底なしのように感じられることもあるとか。
また「落ちると底なしのように沈んでしまう」ことから、脱出しにくい人工のため池や沼のことを底なし沼と呼ぶこともあるようです。
比喩表現としての「沼」の使い方と例文
比喩的に「沼」を使う場合、どのような表現があるのでしょうか?「底なし沼」という表現をするケースもありますが、おもに「沼」の使い方と例文を紹介します。

「◯◯沼にはまる」
「◯◯沼にはまる」は、「趣味や好きなものに際限なく没頭してしまう様子」を表します。
どのようなことであっても、際限なく没頭しているのであれば「◯◯沼」と表現できます。いつまでも抜け出せない様子を表すときに適した言葉です。際限なく没頭する場合には「底なし沼にはまる」のような使い方もできるといえます。
「◯◯に沼る」
「◯◯に沼る」は、「◯◯にぬまる」と読みます。沼にはまると同じ意味で、際限なく没頭している様子を表します。
「沼る」以外に、「沼った」「沼っている」などの使い方もできます。趣味だけでなく、恋愛面でも活用できるでしょう。
「沼に落ちる」「沼落ち」
「沼に落ちる」は、「◯◯沼にはまる」と同じ意味の言葉です。「沼落ち」とも略されます。
「沼に落ちる」や「沼落ち」は、「趣味に没頭し始めた瞬間の様子」などを表現するときによく使われます。沼に足を取られて落ちてしまうのと同じように、何らかのきっかけで急激に強い興味を持ったことが伝わるでしょう。
比喩表現としての「底なし沼」の類語
比喩表現として、「底なし沼にはまる」や「沼にはまる」を使う場合、他の言葉に言い換えることもできます。主な類語と使い方を紹介しましょう。

のめり込む
「のめり込む」は本来、前の方に倒れるようにして何かに入り込む様子を表す言葉です。比喩的には、ある環境・状況・考えの中に入り込んでしまい、抜け出せなくなる状態を意味します。
「底なし沼」と同じように、「際限なく何らかに没頭し抜け出せなくなる」という意味合いで使える言葉です。勉強や研究など前向きな内容にも使えますが、抜け出せなくなっていることから、行動が行き過ぎているイメージもあり、よくない印象を与えることもあります。
溺れる
「溺れる」は本来、うまく泳げず水中に沈んで苦しむ様子を表す言葉です。比喩的には、何らかに夢中になり心を奪われてしまっていることを意味します。
恋愛面で「愛に溺れる」などの使い方をするケースも多いですが、金銭や自らの欲望、仕事などに対しても使うことができるといえるでしょう。
病膏肓に入る
「病膏肓に入る」は、「やまいこうこうにいる」と読みます。もともとは、病気が進行して手の施しようがなくなった状態を意味する言葉です。比喩的には、何らかに熱中して抜け出せない状況を表します。
もともとの意味と同じで「手の施しようがないほど夢中になり抜け出せない」という意味が含まれるため、底なし沼と似た印象といえるでしょう。
まとめ
- 「底なし沼」は主に比喩的に使われている言葉である
- 何かに夢中になり抜け出せなくなる様子を「沼」や「底なし沼」と表現する
- 似たような表現には「のめり込む」「溺れる」「病膏肓に入る」などがある
底なし沼という言葉は「底がないかのように深い沼」というだけでなく、比喩表現としても使われます。「沼にはまる」「沼る」「沼に落ちる」など、物事に夢中になりとらわれている様子を「沼」という言葉で表現するケースは多いものです。比喩的な「沼」や「底なし沼」の使い方を覚えておきましょう。
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Domani編集部
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