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週間天気、さてどう読む!?
楽しい予定を控えてテレビのお天気ニュースやアプリの週間天気予報で当日の天気をチェックしていたものの、直前になって「予報が変わって雨になった!」なんて経験ありませんか? 気象予報士の今井明子さんによれば「実は天気予報は先の予報になればなるほど、当たりにくくなるものなんです」とのこと。
「基本的に天気予報は、コンピュータで計算された“数値予報”をもとにつくられています。地球を格子状に細かく区切って計算しているのですが、予報が長期になればなるほど、どうしても現実よりは粗い計算結果にならざるを得ない部分があります。また、大気の動きは非常に複雑なので、コンピュータでは予測しきれない部分も否めません。
週間天気予報の場合は、“数値予報”に“アンサンブル予報”という別の手法もかけあわせて信頼度を上げていますが、それでも的中率が高いかというと、そうとも言いきれないところがあります。
そこでぜひおすすめしたいのが、気象庁のホームページに掲載されている週間天気予報のチェックです。ふだんテレビやスマホアプリで見ている週間天気予報とは異なる、プラスαの情報が記載されているからです」
チェックしておきたいのは週間天気予報の“信頼度”!
出典:気象庁ホームページ
「実際に見ていただくとおわかりになるように、気象庁の週間天気予報には“信頼度”という項目があるんです。たとえば7日後の天気予報を見たときに、晴れマークの下にAと書いてあれば、予報がゆらぐことはまず少ないとみてよいでしょう。
でもCだったら、もしかして変わる可能性が高いとみてください。今は晴れマークでも週末になる少し前あたりに雨マークに変わるかもしれません。降る可能性が高いのなら、外へのおでかけ予定を入れるのはやめておこうかなと、そんな判断ができます。
もちろん、テレビやアプリでの週間天気予報も頭に入れながら、並行して気象庁の週間天気予報の“信頼度”もチェックしておくことをおすすめします」
教えてくれたのは…
気象予報士・サイエンスライター
今井明子
京都大学農学部卒業。メーカーの商品企画、印刷会社営業、編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。国家資格である気象予報士を取得し、科学をわかりやすく解説する記事を多数執筆。著書に『気象の図鑑』(共著、技術評論社)、『異常気象と温暖化がわかる』(技術評論社)など。気象予報士としてお天気教室や防災講座の講師も務める。プライベートでは2児の母。
取材・文
谷畑まゆみ
フリーエディター・ライター。『Domani』「女の時間割。」連載担当。パラサポWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」ではアスリートビューティーアドバイザー花田真寿美さんの記事が公開中。