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LIFESTYLE 私の生き方

2019.05.17

「僕、定時で帰ります。」で3人を育児中。フランス人イクメン・ローランさんの場合/前編

 

外国人パパにはイクメンが多いらしい?! そんな噂を徹底リサーチする新リーズ。ひとりめは、ママの仕事を応援しながら、3人の育児を楽しんでいるフランス出身のローランさん(前編)。

Text:
南 ゆかり(フリーエディター・ライター)
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残業は絶対しない。今はお給料より「家族との時間」のほうが大事なんです。

PROFILE
出身地/フランスのアルル(南フランス)
家族構成/妻、子ども3人(長女9歳・次女7歳・長男1歳)
住まい/東京・港区
職業/フランス系証券会社などを経て、現在は仮想通貨取引所のディーラー

リーマンショックは、人生を考えるきっかけになりました

朝いちばんにするのは、家族みんなの朝ごはんをつくること。子どもたちに「何食べたい?」って聞いて、みんなが食べたいものを用意します。パンを焼くか、ごはんの上に焼いたシャケを乗せるか。前の晩のカレーを出すか。あまり手の込んだことはしませんけどね。

ごはんができたら、子どもに食べさせるのは妻に任せて、僕は急いでシャワーへ。それから僕も手早く朝ごはんを食べて、ふたりの小学生をバス停まで連れて行きます。小学生の娘ふたりは、フランス人学校(インターナショナルスクール)までのスクールバスに乗るので、それを見送ったら、僕は家に戻って自転車で会社に。職場までの20分は、いい運動です。

1歳の息子を保育園に送って行くのは妻だけど、夕方迎えに行くのは僕。保育園のお迎えに合わせて、夕方5時40分には会社を出ます。だから残業は絶対しない。会議の予定を入れられても、会議には出ません。子どもが待ってるから、何があっても絶対に帰ります!(笑) それが、転職のときの条件でしたから。いろんな企業から転職のオファーはあったけど、残業があるところは断りました。今はお給料より、時間のほうが大事なんです。その代わり、勤務時間中はものすごく集中するし、忙しいときはランチもそこそこにパソコンに向かってます。そう、メリハリが大事ですね。

2008年のリーマンショックは、多くの金融マンにとって、自分の人生を考えるきっかけになりました。もちろん、僕もそのひとりです。それまでは、ものすごく仕事をしていたし、お金も貯めてきました。でも、この先本当に大事なのはなんだろう。そう考えたとき、僕の場合その答えは「家族との時間」でした。

仕事を頑張るママを応援したいから

妻は外資系の企業で働いていて、残業も出張もあります。彼女の偉いところは、仕事を頑張っていて、やりたいことは絶対にあきらめないところ。だから、僕はそれを応援したいと思ったんです。ふたりとも子どもは大好き。たくさん欲しいということは一致していましたが、できるだけ彼女の仕事に支障が出ないよう、9~10月に生まれるように計画し、半年だけ育休を取り、4月から保育園に入園させるのと同時に仕事に復帰。その後は主に子育ては僕の仕事です。

今は、僕も妻も家でリモートワークができるので、子どもが風邪をひいたら、交代でみることができます。かつてに比べたら、ずいぶん子育てはしやすくなりました。会社では部下が10人いて、そのうち3人日本人で全員がイクメン。外国人ばかりでなく、日本人だってイクメンが多くなったと思います。うちの会社では僕が残業しないから、みんなも早く帰るし、家で用事があればリモートワークをして。それぞれのやり方で、育児と両立しているようです。

僕もいつもバタバタですけど、食料品は楽天のネットスーパーで買って、急ぐときはアマゾンのprime nowも使って。そうそう、そういえばこの服もアマゾン、この靴もアマゾン…(笑)。時間がないから、助かってます。

大変なのは、手書きの連絡ノート

今週は、妻が海外出張中で留守なんです。その間、3人の子どもと僕とでゲームをしたり、週末はみんなで一緒にお風呂に入ったり。ぎゃーぎゃー、わーわー、いつも大騒ぎだけど、育児は楽しいですよ。もちろん、約束を守らないときは怒ります。ひとりだけ別の部屋に連れて行って、反省させるんです。でもママのほうは…、カーッとすることはないですね。僕が怒ってもいつも落ち着いているし、それで一家のバランスが取れているのかもしれません。

妻が出張の間、いちばん大変なのは保育園の先生との連絡ノート。ふだんパソコンの日本語は読めるけど、先生の手書き文字を読むのは、けっこう難しい(笑)。僕のほうからコメントを書くときも、一度携帯で打ってから、それを見て必死に手書きする。でも、それ以外はだいたい大丈夫です。

港区は、都心でありながらすごく住みやすくて、必要なものが全部近くにそろっています。学童までは徒歩1分、公園は3分。近くの神社では、いつも日本の行事が体験できるし、最近はイクメンも増えてきて、パパどうしも仲がいいんです。(後編に続く)

●ローランさんの1日
6:45 起床。すぐに朝食づくり。
7:50 長女・次女をバス停まで送りに。家に戻って自転車で会社へ。
8:30 出社。
17:40 退社。
18:00 自宅着。
18:10 保育園へ長男のお迎えへ。長女・次女が学童から帰る。
    長女・次女の勉強をみる。
18:30 夕食の準備。
19:00 妻帰宅し、全員で夕食。
19:45 子どもたちをおふろに入れる(平日はシャワーのみ)。
    妻が片付け。
20:00 子どもたちにフランス語の本を読み聞かせ。
21:00 子どもが就寝後、残った仕事を片付ける。
24:00 就寝。

南 ゆかり

フリーエディター・ライター。ただいま、7月頭発売の書き下ろし新刊を準備中! ほかに『Domani』2/3月号のワーママ10人インタビュー、Oggi誌面「お金に困らない女になる!」「この人に今、これが聞きたい!」、Cancam.jpでは「インタビュー連載/ゆとり以上バリキャリ未満の女たち」なども掲載中。

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