一方通行になっている
会話はキャッチボールによく例えられますよね。自分のことばかりを一方的に話す人は、相手からのボールをキャッチできていない「コミュニケーションが下手な人」です。相手のニーズや興味を確認しないまま話をすると「話が長くてつまらない」という印象を与え、誰も会話をしたがらなくなります。
逆に、会話が上手な人は、自分が話す以上に相手に多くの「質問」を投げかけているのが特徴です。同時に「そうだよね」「私も同じだよ」という共感を示すあいづちを打ち、相手に親近感を与えています。会話では「聞き上手は話し上手」といわれます。質問やあいづちのスキルを磨けば、会話力はぐんとアップするでしょう。
苦手を克服!世間話のポイント3つ
会話のスキルを磨くと、人間関係が円滑になります。「会話が続かない」「何を話したらよいか分からない」という会話下手の人は、次のポイントを意識してみましょう。
遠慮せずに自分のことを話してみる
世間話や雑談には「こう話さなければならない」というルールはありません。まずは遠慮せずに、自分のことを話してみることからはじめるといいでしょう。相手が赤の他人の場合、最初にこちら側から「自己開示」をするのがポイントです。家族のことや学生時代の話、趣味などをざっくばらんに話すと「人間的な特徴」がわかり、相手は安心感を覚えます。
さらに、自分の感情をありのままに伝えれば、相手のなかに共感する気持ちが生まれるでしょう。人間は、人に施しを受けたとき、自分もお返しをしなければならないと感じる生き物だと言われています。「相手が自己開示をしてくれたのだから、自分も心を開いて話をしよう」という気になり、そこで新たなコミュニケーションが生まれます。
相手の話は同意を前提に聞く
会話を続けるコツは、相手の話を受け入れ、そこに自分の意見を重ねたり、質問をしたりしていくことです。ジョークを言って笑わせようとした相手に対し「それは冗談のつもりですか」と真面目に切り返せば、会話はストップしてしまうでしょう。相手の趣味がカフェ巡りなら「どんなカフェが好きですか?」「カフェでは何をして過ごしますか?」など、幹から枝葉を広げていくのが理想です。
しかし、会話の下手な人は「仕事は?」「好きな食べ物は?」と一問一答のように関連性のない質問ばかりをするので、相手は会話をしている気持ちになりません。相手の話を前提にした上で、新しい会話の扉を開いていきましょう。
三角アプローチを用いる
世間話を盛り上げるコツの一つに「三角アプローチ」があります。これは、自分と相手を結びつける「共通の話題」を見つけるという方法です。同じエリアに住んでいる人であれば、「この間の駅前の渋滞はひどかったですね」「あの角に新しい商業施設が建つようですが」など、相手が知っている話題を挙げていきます。
「昨年の講演会で一度お会いしましたね」と、以前に会ったときの出来事を話すのもよいでしょう。目の前にある物や天候など、何かしらの接点を見つけて会話の糸口とすることで、無理をして質問を投げかけなくても会話が弾むものです。
世間話の類語
「世間話」とは、あたりさわりのない、世の中の一般的な話や、気のおけない雑談を指します。では、「世間話」の類語にはどんなものがあるでしょうか? それぞれ詳しく見ていきましょう。
無駄話
「無駄話」とは、役に立たないおしゃべりや、雑談のこと。「世間話」と同じようにとりとめのない話であるという意味で、類語と言えます。「無駄」という言葉がネガティブな印象も与えることから、「世間話」と同じニュアンスで使用したい場合は注意が必要です。
雑談
「雑談」とは、さまざまな内容のことを気楽に話すこと。「雑談を交わす」「友人と雑談する」というように使うことができます。古くは「ぞうだん」「ぞうたん」と読みましたが、今では「ざつだん」と読むのが一般的です。
よもやま話
「よもやまばなし」は漢字では「四方山話」と書きます。「四方山」は四方にある山から転じて、世間や、世間のさまざまなことを表す言葉ですから、「よもやま話」とはいろいろな話題の話のことです。世間話と似た意味合いで使うことができる言葉で、「よもやま話で暇をつぶす」というように使うことができます。
世間話の英語表現
「世間話」の英語表現を3つご紹介します。それぞれ詳しく見ていきましょう。
Small talk
「small talk」は「世間話」や「おしゃべり」に当たる英語表現です。「make small talk」で「世間話をする」という意味になり、親しい間柄の軽いおしゃべりをはじめ、初対面の相手と軽く雑談する場合など、幅広いシーンで使われます。
small talk
世間話,おしゃべり
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉
chat
日本語でもネットワーク上でやりとりする時に使われる「chat」ですが、英語ではインターネットのチャットのほかに、オフラインで「たわいない話」や「雑談」をする場合にも使われます。また、「短信」や「短いメモ」を表す「chit」をつけた「chit-chat」も、社交の場の軽いおしゃべりに使われるため、「世間話」のシーンに合わせて使い分けると良いでしょう。
chat
((特に英))(人と)気楽に[くつろいで]話す≪with,to≫,(…のことを)おしゃべりする(away)≪about≫(◆chatter と比べて,常によい意味合い)
((特に英))Uおしゃべり[雑談]すること;Cたわいない話,むだ話
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉chitchat
雑談;むだ話;うわさ話
(~・ted;~・ting)自雑談[むだ話]をする;世間話をする
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉
shoot the breeze
「shoot the breeze」は直訳すると「口から風を吹く」ですが、口から風を吹くように深い意味がないという意味で「無駄話をする」「他愛もない話をする」「おしゃべりをする」と言いたい場面で使えるフレーズです。
bat [shoot, fan] the breeze
((米略式))おしゃべりする
〈引用(小学館 プログレッシブ英和中辞典)より〉
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