ハリのある黒髪をしなやかに見せるための巻き方は…しっかり巻いてからよーくほぐすこと!
クセのあるしっかりした黒髪だから、レイヤーミディアムにカットしても動きが出にくい。髪に曲線を加えることで、より、やわらかくしなやかでフェミニンな印象に変わるはず!ということで、人気ヘアサロン「SUNVALLEY」代表の渋谷謙太郎さんに、こなれて見える巻き方を教えてもらいました。
【Base】
「結べる長さをキープしつつも毛量調節をしているから、カットする前より巻くのが簡単になると思います。コツとしては、きちんと巻いてからきちんとほぐすこと。しっかりした髪質なので熱を当ててちゃんと巻かないと、クセがつきません。そうしてからほぐすことで、ダレにくくなります」と渋谷さん。それでは、さっそく巻きスタイリング、スタート!
ヘアアイロンを使った巻きスタイリングプロセス
1.毛先をワンカール巻き込んで外ハネにする
用意するのは32mmのカールアイロン。温度は180℃に温める。まず、毛先全体をワンカールの外巻きに。これをしておくと、表面のカールが取れてしまっても毛先はダレにくいため、全体のフォルム崩壊が予防できる。
▲トップの髪をなんとなく分けておき(自分でやるときはトップの髪をクリップで取り分けておくと便利)、毛先をすべてワンカールの外巻きにする。
▲このくらいクセづけて!
2.トップの毛束は毛先からうちに巻き込む
分けておいたトップの毛束は、上に持ち上げて毛先から内巻きに。レイヤーが入っている部分なので、毛束を巻いてから下ろすとカールがずれて重なりができ、ふんわりしたエアリー感が加わる。
▲トップの毛束を持ち上げ、毛先から内巻きに。毛束の中間あたりまで巻き込む。
3.前髪は外巻きにしてしなやかな動きをつける
薄く作った前髪にもレイヤーが入っているので、巻くことでしなやかな動きが生まれて、顔周りにおしゃれなニュアンスがプラスできる。ここは、外巻きが絶対!「顔が出るのが嫌だから」と内に巻くと、とたんに古く野暮ったい印象になるので注意を。
▲前髪は中間〜毛先にしなやな動きがつくようにする。毛束を引っ張りすぎるとピーンとした外ハネになるので、毛束に少し緩みを持たせつつ毛先だけ軽く外ハネになるように巻く。
4.表面は細めの毛束を取ってスパイラル巻きにし、ほぐす
こなれ感を出すために、表面を所々巻くのは大事なプロセス。自分で巻くときはなかなかやることがないと思うけれど、このひと手間を加えるだけで、スタイルの完成度が高まる。細かい毛束で巻くとカールが強くなるため。巻いた後のほぐしも大事。
▲表面の髪を部分的に取って、毛束の中間から縦巻きに。ランダムな内巻きと外巻きの毛束を作り、表面に立体的なカールをつける。
▲すべて巻き終えたら、根元から空気を入れ込むようにしてカールをほぐす。このくらいに!
5.オイルをなじませて束感を出す
スタイリング剤は髪質によって選ぶのが大切。ハリがあって毛量の多い山岡さんの場合は、しなやかさとツヤを加えられるスタイリングオイルをセレクト。液体だから髪が多くても全体になじませやすいのもメリット。
▲オイルはオイルでも、トリートメントオイルよりスタイリングオイルがベター(スタイリングオイルの方が粘度が高く、束感が作りやすい)。量はミディアムで3プッシュ程度。
▲オイルはしっかり両手になじませる。
▲根元から手ぐしを通しながらオイルをなじませる。スタイリング剤は最初から一気に多くつけるとベタついてしまうため、様子を見て足りないと思ったらつけ足すようにすること。全体のフォルムや顔周りのカールを整える。
6.完成!
▲束になったカールの効果で、黒髪でも軽やかで華やか。ランダムにほぐれたカールだから、こなれ感も抜群!
【Front】
【Side】
【Back】
山岡さんは「ロングだったので今まであまり巻くことがなく結んでしまっていたのですが、巻き方が勉強できたので早速やってみたいです!」。春らしさとおしゃれ度が増したランダムカールのミディアムは、ファッションのテイストを選ばず幅広く似合うのも高ポイントです。
担当してくれたのは…
SUNVALLEY 代表
渋谷謙太郎
数多くのタレント・モデルをてがけ、様々なメディアで活躍中のトップクリエイター。彼のつくるヘアメイクデザインは、まさに“旬”をもりこんだムードのあるスタイル。時代をよむ力と研ぎ澄ました技術力で、瞬く間に流行の発信源となる。その技術を学びたいと講師依頼はあとを絶たない。
▶︎SUNVALLEY
▶︎@shibuken.86
撮影/フカヤマノリユキ 構成/斉藤裕子