延長された「外出禁止」。ロックダウンの街で、コロナから身を守るには…
「復活祭明け(4月13日)には人々の生活は正常に近づく」というトランプ大統領の楽観的すぎるコメントを非難しつつも、人々は心の中で「どうか、そうであって欲しい」と願っていました。しかし、その“楽観”は脆くも崩れ去り、実質的な外出禁止令は4月30日まで延長されました。
感染のピークはこれから
今から7~21日の間に感染のピークが起こるといわれているN.Y.。市民の憩いの場であるセントラルパークには野営病院設営のためのテントが設置され、海軍から巨大なホスピタルシップが派遣され…繰り返し報道されるニュースによって、私たちは刻々と深刻化する事態を思い知らされています。
次期大統領候補といわれるほどのリーダーシップを発揮しているクオモニューヨーク州知事のライブブリーフィングをテレビで見ることは、今や私の日々の日課。刻一刻と変化する事態への対策や市民を導くスピーチは、子どもさえ耳を傾けるほどの力強さをもっています。その中で繰り返し発せられる言葉は「Stay Home」 と「Social Distancing」。市民全員が不要不急の外出を避けなさい。外出する際は、人と6フィート(1メートル80センチ)の距離感を保つこと。これを徹底し、手洗い&消毒を心掛ければ、感染の広がりは最低限に抑えられるというものです。
それでも外出しなければならない時には
「もう牛乳や卵がないから買い物に出たいけど…」、「品薄になっているから、一応熱が出たときのための解熱剤を買い足しておいた方がいいかなぁ…」。軟禁生活も2週目に突入すると、家庭内にも少なからず足りないものが出てきます。でも「本当に外出して大丈夫?」、「私の用事は不要不急に当てはまる?」という素朴な疑問がママ友LINEのチャットにあふれはじめました。
外出禁止令が続くN.Y.でも、必需品の買い出しや薬局へ行くことは認められています。ただしもちろんコロナに感染しない、人にも感染させないという、完全なるコロナ防御対策を講じていることが前提となります。
マスクを装着するのは当然として、効率よく用事を済ませるためには、スマートに動き回れるアクティブな着こなしがマスト。私は、自分の身を守るグッズをコンパクトなバッグに収め、スニーカーを履いて、自宅からなるべく数ブロック以内で迅速に用事を済ませるように心がけています。
▲両手を空けておきたいので、外出時には、収納能力高めのボディバッグを使っています。マスクは念のため予備も持ち、ビニールの使い捨てグローブは、スーパーで商品を手に取ったりするときにはめていると安心。使用後はすぐに捨てます。外出時には、携帯はジップロックの上から操作するようにして、帰宅後ジップロックはすぐに廃棄。目の粘膜からのウイルスの侵入を防ぐサングラスと、もしも目がかゆくなってしまったときに擦らなくてすむように目薬も携帯しています(花粉症用)。
エレベーターはふたり以上乗っていたら見送り
スーパーマーケットのレジ待ちの列では、6フィートのソーシャルディスタンスを守り、エレベーターにふたり以上乗っている場合は見送って、次のエレベーターを待つ。慣れないうちは違和感があるけれど、これで感染を防げるのであればお安い御用。
▲スーパーのレジ待ちの列は6フィートの目印の位置を遵守し並びます。
▲ 行き付けの人気ベーカリーの入口には、「店内に入れるのは2人まで」の貼り紙が。
家にウイルスを持ち込まないために
帰宅後は、自宅にウイルスを持ち込まないために靴を玄関前で脱いで、アルコールスプレーで靴底を消毒し、玄関のドアノブもワイプでふき取ります(我が家では、玄関先に消毒グッズコーナーを設置)。手洗はリキッドソープを使って手首までじっくり20秒(♪ハッピーバースデートゥーユーの歌を2回歌うようにと息子に教えられました)、最後に数回うがいをしてコロナをシャットアウト!みんなが同じようにしているわけではないと思いますが、念には念を入れて身を守ろうと思います。
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高久純子
ファッション雑誌編集者を経て渡米。N.Y.をベースにファッション、ライフスタイルビジネスのコンサルティングを手掛ける。12歳の男の子のママでもある。Instagram:@junko901nyc