【アメリカ:カリフォルニア州】海外ママと子どものリアルな現状
日に日に新型コロナウイルス感染の事態は深刻になり、外出しづらい状況が続いています。そこで今回は、日本よりもより厳しい状況下で過ごしている海外ママの子どもの過ごし方やリアルな現状をお伝えしたいと思います。今回は太陽がまぶしいビーチ、波にたわむれるサーファー。カルチャーとエンターテインメントが充実したカリフォルニア州の“いま”を紹介します。
カリフォルニアの最大都市・ロサンゼルスではスーパーなどの入店にはマスク着用が義務化。サーフィンしていたら1,000ドル罰金のエリアも!?
現地でフォトグラファーとして活躍している友人(Yoko Kobayashiちゃん)によると、カリフォルニア南部・ロサンゼルスやサンディエゴなどの近郊ではビーチがクローズされるところも出てきており、サーファーに対する罰金(1,000ドル/約108,400円)が科せられる事態になっているといいます。
2020年4月9日からは、彼女の住んでいるロサンゼルスから1時間半ほどの距離にあるベンチュラでもマスク着用命令(勤務中、買い物時など)が出たそうですが、マスクはどこを探してもなく、ほとんどは手作りをしたり、バンダナで顔を覆っている状態なのだそう。
日本でも有名な「Trader Joe’s」などのスーパーは買い占めが起きないように個数制限付き!
日本でも品切れが続いているトイレットペーパーはカリフォルニアも同様で、最近ちらほらと見かけるようになったそうですが1回の買い物でひとり4ロールまで!パスタや卵はひとり2パックまで、といった個数制限が決められているところもあるようです。その結果、買い占めはほとんど起きていないんだとか。
ソーシャルディスタンスを促すため、お店に入るのにも1人ずつ入口で間隔を取って並ぶようにコントロールされており、比較的ゆっくりと買物ができるといいます。もちろん、レジでも6フィート(約180センチ)以上間隔をあけて待機するのが鉄則。
唯一のリフレッシュはハイキング!
そんな中、Yokoちゃんの息抜きは家族でハイキングに出かけること。って、これハイキングというより崖では!? 子どもをおんぶする上半身ハダカのご主人にもびっくり。ワイルドだろ~(古っ!)
家のなかばかりにこもっているのも、と2歳になる息子くんと気晴らしに散歩を楽しむ日々だそうですが「この生活がいつまでできるかは時間の問題」とのこと。罰金やマスクの義務化、買い物の制限など、日本よりも緊迫した状況が伝わってきました。
地域で支え合うカリフォルニアらしい取り組み
生活面で印象的だったことといえば、ローカルが助け合って暮らし、強い繋がりを築いていること。例えば、オレンジやアボカドの木を所有していながらも収穫や管理ができない方が、“どうぞ勝手にお採りください”とご近所に声かけをしたり、ローカルファーマーがトラックでやってきて、新鮮なオーガニック野菜や果物を低価格で調達できたり。不自由な生活ながらも、地域で支え合う姿勢に改めて幸せを感じているんだとか。
カリフォルニア州は現在、ニューヨーク州やネバダ州などに人工呼吸器を貸し出しており、州民から不安の声も上がる一方で、州内の病院での利用率は9日時点で約32%にとどまり、十分な余裕があるといいます。このように自分さえよければいいのではなく、どんな状況でも互いに支え合い、困難に立ち向かっていく。そんなカリフォルニア州の心意気を感じました。
写真・文/川口ゆかり
※本記事の情報は取材時(2020年4月9日現在)のものです。
エディター
川口ゆかり
女性誌やWeb広告でエディターとして活躍するかたわら、JSIA飾り巻き寿司1級インストラクター資格を取得。2016年夏より、東京・青山で料理教室『おもてなしごはん東京』をスタート。不定期に飾り巻き寿司レッスンを開催しながら、ファッション誌のフードスタイリングや企業のレシピ開発なども行う。プライベートでは2児の母。おしゃれ業界人がたびたび登場する本人のインスタグラムも話題。