人種差別を真に理解するために今読みたいーN.Y.で子どもたちが読んでいる2冊の本 | Domani

Domani

ニッポンのワーママはかっこいい!

  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • line
  • youtube
  • search
 

LIFESTYLE暮らし

2020.06.11

人種差別を真に理解するために今読みたいーN.Y.で子どもたちが読んでいる2冊の本

現在、世界中に広がっている人種差別に抗議するデモ。この問題を理解するために読んでおきたい本をマンハッタンでファッション&ライフスタイルビジネスコンサルティングを手がける高久純子さんに教えていただきました。

Tags:

日増しに規模が大きくなる人種差別への抗議デモ

ミネアポリスで起こったジョージ・フロイド氏の悲劇は、ショッキングな動画とともに全米、そして全世界に広がりました。アメリカ各地では人種差別に対する大規模な抗議デモに発展。人種や国籍、社会的な立場を問わずBlack Lives MatterやJustice(正義)の 標語を掲げたプロテスター(デモ行進をする人)による抗議活動は、N.Y.でもマンハッタン、ブルックリン、ハーレムと各地で行われており、日増しにその規模を拡大しています。

▲平和にデモ行進をする人々の姿。週末には、ファミリーで参加できるより安全な反対デモも実施された。路上には、ボランティアによるマスクやハンドサニタイザーの配布も。

新型コロナのロックダウン下、家族揃って自宅待機中の我が家にも、力強い群衆のシュプレヒコールが聞こえてきます。この歴史的な出来事を、自分の目で確かめたい。そして息子の目にも焼き付けておきたい。

私たちは素早くマスクを装着し、抗議デモの様子を見ようと自宅からワンブロックの距離にあるパークアヴェニューに向かいました。車両通行止めの通りいっぱいに、何百、何千もの人々が行進しています。すっかり圧倒され固まったままの息子の隣で、私自身も言葉を喪失。

この運動が、アメリカの長い負の歴史を変えるムーブメントになるかもしれないことを肌で感じ、胸が熱くなりました。黒、白、アジア、ラテン、その他、人種も年齢もさまざまな人々が、声を合わせプラカードを掲げ行進しています。人種のるつぼN.Y.は、普段からデモやパレードが多い街ですが、こんなに多種多様な人々が参加したデモは、今まで見たことがありません。アメリカ社会を分断する根強いマイノリティへの差別。長い歴史の中で決して解決されることのなかったこの社会問題に、多くの人々が共感と使命感をもって立ち上がっているのです。

アメリカでは当たり前の「人種差別教育」

黒人差別問題は、アメリカが歴史を重ねる中で、複雑にこじらせ、なおざりにしてきた問題。今回のことで、日本で生まれ育った私自身が、アメリカの差別問題の深部を理解することは簡単ではないと改めて感じました。ただ、この問題はどの国に住んでいるどんなルーツを持つ人であっても、他人事にしてはいけないと思っています。▲コロナ禍、大規模デモの混乱に乗じたグループによる犯罪行為は鎮静化の方向。6月7日には夜間外出禁止令も解除されました。

アメリカの子供たちは、州によって違いがあるかもしれませんが、早い段階から黒人やその他マイノリティへの差別がある事実を学びます。課題図書にも、黒人問題をテーマにしたものが複数選ばれ、子供たちはクラス内でのディスカッションを経験し、差別問題を事実として受け止める教育を少なからず受けます。

以下は、息子が読んだ人種問題をテーマにした本です。日本語に訳されたものもあるので、今や世界に飛び火しつつある人種問題を初歩からひも解くきっかけになれば。

The Hate U Give by Angie Thomas

ニューヨークの低所得者居住エリアに住む16歳のスターは、黒人でありながら、白人の多い高校に通っています。ある日、幼馴染みのカリルが、自分の目の前で警察に不本意に殺害されてしまう。目撃者として、立ち上がるスター。しかし、そこに人種差別問題が大きな壁となってたちはだかる。スターが物心ついたころから、両親が教えている「黒人として生きるためのルール」が衝撃的。映画化もされています。

Hidden Figures by Margot Lee Shetterly

人種差別が公然と行われていた60年代。NASA初の宇宙有人飛行を陰で支えた女性たちの話。黒人というだけで、彼女たちの功績は闇に葬られていたという事実。黒人、さらに女性であるため、職場内のトイレの使用さえ禁止されるという理不尽! 映画化もされています。

あわせて読みたい
▶︎おしゃれ心に火をつけるデザイナーズマスクで#STAYPOSITIVE!
▶︎アフターコロナへーN.Y.を包む希望の光と暗い影

画像ALT
高久純子

ファッション雑誌編集者を経て渡米。N.Y.をベースにファッション、ライフスタイルビジネスのコンサルティングを手掛ける。12歳の男の子のママでもある。Instagram:@junko901nyc

Domaniの試し読み・購入はこちらへ

Read Moreおすすめの関連記事