感情
3つめは「感情」によって自己嫌悪に陥る場合を見てきましょう。
感情的になるとき
・仕事で感情的に怒ってしまた時。自分の大人気なさに凹みます (30代・栃木県・子ども2人)
・意見が対立した時、筋道立てて話さず、人を責めすぎてしまった時 (30代・愛媛県・子ども1人)
「イライラを周りの人にぶつけてしまう」という声も多くありました。
周りに合わせてしまう
・嫌な人のご機嫌取りをしているとき。自分は何やってんだろうと、心が無になってしまいます (40代・北海道・子ども2人)
疑ってしまう
・根拠もないのに、穿った見方をしてしまった時。後で自分が間違っていたと気付いた時には、そんな自分にすごく落ち込みます (40代・東京都・子ども2人)
羨んでしまう
・人の事を羨む気持ちを持った時。後になって、人としてそんな気持ちを持ったことを恥じる (40代・兵庫県・子ども2人)
【吉田さんのアドバイス】
「強い感情をストレートに出してしまったときや、ネガティブな気持ちに苛まれたときに自己嫌悪感が湧いてくることはよくあるのではないかと思います。どちらも人間の大切な感情なので、まずは否定しないでください。自分が感じていることを受け入れて、深呼吸し、自分なりのがんばりを労いましょう。嫌悪感が強すぎて自己否定すると、それがさらなる強い感情や失敗につながることがありますから注意してください」
そのほかにも「疲れやすい」「人ができることができない」「自分の話ばかりする」「自分の話ばかりする」「家が散らかっている」「言動が気分に左右される」「人と比べる」「人の幸せが喜べない」「勉強不足」という意見も。
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自己嫌悪に陥った時に効く解消法とは?
解消法も見てみると、大きく分けて「行動派」と「流れに身を任せる派」のふたつに分かれました。回答くださった方が実際に行っている解消法をご紹介すると共に、吉田さんのご意見もご紹介します。
行動派
まずは「行動派」の解消法から見ていきましょう。
反省
・ひとりで反省会をする。時間をあけて、その人に話しかけるようにしてる (30代・愛媛県・子ども1人)
謝る
・子どもに次の日謝ります。ちゃんと自分が感情的になってしまったことを説明し、これからは気をつけるねと約束します (30代・群馬県・子ども2人)
気持ちを切り替える
・マイナス分を取り返すように行動して、気持ちを切り替える。子どものために何かしてあげる等 (30代・和歌山県・子ども2人)
気を付ける
・次回は繰り返さないように気をつける。同じシーンになったら、一度立ち止まって考える癖を付けようと頑張っている (40代・茨城県・子ども2人)
話を聞いてもらう
・家族に聞いてもらう。自分の至らなかった面や、今度どうしたらいいかアドバイスをもらう (40代・東京都・子ども2人)
考える
・よく考えてから発言するようにと心がけている (40代・東京都・子ども1人)
割り切る
・子どもは自分のものではない、子ども自身のものであり、尊重しなければならないと割り切ることにした (30代・埼玉県・子ども1人)
紙に書く
・紙に思いを書き、気持ちの整理をする。うまくいかない時は、亡くなった祖父母にお祈りをする (40代・沖縄県・子ども2人)
【吉田さんのコメント】
「行動派の人は、主体的に自己嫌悪と向き合う姿勢です。この方法は自分も相手も大切にしていてとてもいいですね。行動派の人は次に自己嫌悪になる確率も減ると思います」
流れに身を任せる派
次に「流れに身を任せる派」の解消法をご紹介します。
寝る
・食べて寝る。欲求を満たせば、次の日には元気になる (30代・大阪府・子ども2人)
考えすぎない
・もう終わってしまったことなので、あんまり深く考えないようにする。気持ちを切り替えられるように楽しいことを考える (40代・兵庫県・子ども2人)
美味しいものを食べる
・後悔しても時は戻らないので、美味しいものを食べて、ビール飲んで寝る (30代・東京都・子ども1人)
何もしない
・対処法はない。落ちるところまで落ちて、ただひたすら自己嫌悪に浸る (30代・東京都・子ども1人)
気にしない
・やってしまったことは事実なので、気にせず開き直る (40代・北海道・子ども2人)
時間をおく
・特に対処法はなく、ただ時間が解決するのを待つ。その間、ずっと落ち込むだけ (40代・東京都・子ども2人)
音楽を聴く
・もうどうしようもないことなので、お気に入りの音楽を聴いて流れが変わるのを待つ (30代・埼玉県・子ども1人)
【吉田さんのコメント】
「こちらも、自分のペースで自己嫌悪と向き合ったり回復しておられてよいと思いました。流れに身を任せる派の方に、もし睡眠や食事など日常生活に影響があるほどに落ち込んでしまう場合は、少し行動派の方の解消法を取り入れてみてもいいかもしれません。自分の中で引っかかっていることが解明し、前に進めると思います」
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
HP
Twitter: @hakoniwasalon
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