本音をうまく伝えられず、自分を誤解されてしまう
また、自分の思いや考えを相手に伝えられないことから、誤解を生んでしまう可能性もあるそう。
「口下手で相手に自分自身の意志を安心して堂々と伝えられないため、相手からも『この人は何を考えているのだろう』と思われ、本来の自分自身をしっかり理解してもらえず、人間性や考え方など、色々と誤解されてしまうことがあります」(吉野さん)
口下手で困ること~仕事編~
言葉でのコミュニケーションが苦手な場合、仕事上どのような弊害が起こり得るのでしょうか?口下手なことがマイナスになりがちな、仕事上のシチュエーションをご紹介します。
上司にしっかり報告や提案ができない
吉野さんは、「上司にしっかり報告や提案ができず、仕事ができない人と思われる」可能性があると言います。
「正しい報告や改善、提案などを正しく伝えることができないため、上司からは『何を考えているかわからない』『的外れなことばかり言う』と思われ、正しく評価されなくなったり、昇進に影響が出たりする恐れも」(吉野さん)
部下や後輩に正しく仕事の指示ができない
また、自分が上司の立場にある場合、「部下や後輩に正しく仕事の指示ができず、エラーが生じてしまう」ことが考えられるそう。
「仕事の指示や依頼について上手に言語化ができないため、考えていることがうまく伝わらず、間違った指示をしてしまったり、指示内容を誤解されてしまったりする可能性が。その結果部下や後輩から依頼した内容の仕事が正しく上がってこず、エラーが生じたり、納期が遅れて周囲に迷惑をかけたり、自ら直さないといけなくなって自分の荷が重くなることもあり得ます」(吉野さん)
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プレゼンなどの大切な場面で任されなくなる
さらに、自分は口下手であるという意識から躊躇し続けてしまうと、「取引先や社内でのプレゼンなど、大切な場面で任されなくなる」こともあり得ると言います。
「失敗への恐怖やその繰り返しから、大切な場面などで仕事を任されることがなくなってしまうかもしれません。そして自分が周囲を避けるようになり、周囲も距離を置くようになるという負の循環から、周りの人たちとコミュニケーションを取れなくなって、社内での自分の居場所がなくなってしまう可能性も」(吉野さん)
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口下手も悪くない。長所に注目
長所と短所は背中合わせ。「口下手にいいところなんてない」と思っていても、実はプラスになる面もあるものです。自分に自信が持てない人は、「口下手もそんなに悪くない」と思える、口下手な人ならではのよいところに注目してみては。
物事に対して集中できる
おしゃべりに興じることなく淡々と作業を進められるのは、口下手な人の長所と言えます。
「雑談などをしないため、静かに仕事ができたり、集中して黙々と物事を進めることができます」(吉野さん)
聞き上手として周囲から愛される
自分では口下手だと感じていても、周囲からはむしろ「話しやすい人」という印象を抱かれている可能性も。
「話の途中で口を挟んだり話の腰を折ることをせず、相手の話をしっかり聞いてくれるので、周囲からは『自分の話を聞いてくれる人だ』という印象を持ってもらえます。聞き上手と思われ、周囲の人たちから愛されるでしょう」(吉野さん)
秘密や隠しごとを守る人として周囲から信頼される
ペラペラとなんでも話してしまうということがないため、「秘密や隠しごとなどの守秘義務を守る人」として周りの人から信頼されることもあり得ます。
「余計なおしゃべりをすることがないので『この人は口が堅い』と思ってもらえ、周囲の人から『何でも安心して話せる相手』だと信頼されます」(吉野さん)