定期テストで惨敗する子が知らない過酷な真実|学校では教えてくれない大切な「5つのこと」 | Domani

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2020.10.10

定期テストで惨敗する子が知らない過酷な真実|学校では教えてくれない大切な「5つのこと」

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石田 勝紀(教育評論家・都留文科大学特任教授)
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中1の子どもがいます。コロナで学校に行き始めたのは7月からでした。それまでの間は、大量の課題が出され家庭でなんとかこなしていました。
しかし、授業が始まり9月にテストがありました。あれだけ課題をこなしたにもかかわらず、テストが散々でした。コロナで仕方ないとも思いつつ、子どもに聞くと勉強の仕方がわからないと言います。やり方も教えてくれているのだと思っていましたが、私たちのころと同じように学校では教えてくれないのでしょうか。このままだと心配なので、やはり、塾に行かせたほうがいいのでしょうか。
                              (仮名:柴田さん)

学校では教えてくれない、勉強に関して5つの大切なこと

大量の課題をこなしたにもかかわらず、テストで点数が取れないというのは、さぞかし、がっかりしたことでしょう。これはコロナによる休校が原因だったのではなく、学校教育におけるある“致命的な構造”にその原因があるのではないかと考えています。

その問題とは、勉強に関して「学校で教えてくれない5つの大切なこと」にまとめることができます。

これら5つのことの多くは学習指導要領に記載されておらず、教えなければならないと規定されているわけではないため、例外的に教える先生もいるかもしれませんが、指導体制の中に通常は入っていません。

【1】 覚え方

「来週、漢字テストや英単語テストをするから覚えてくるように」と言われ、覚え方を教わったことはあるでしょうか。効率的な覚え方があるにもかかわらず、書いて覚えるという無駄なことをやってしまい、点数につながらないという経験をした方もいることでしょう。学校では覚えたかどうかの確認テストはしても、その覚え方は教えないのです。

【2】ノートの取り方

黒板に書いてあることをただノートに書き写すという行為自体、意味があるのか疑問ですが、ノートを取らせるのであれば、単なる丸写しではなく、効果的なノートの取り方を教えてあげるといいのですが、そのようなことを教えてくれる先生に出会える確率は極めて低いでしょう。

【3】考え方

「考えなさい」という言葉があります。考える力がつくと、学力は飛躍的に伸びるのですが、「考える」とはどういうことか教えてもらったことはあるでしょうか。

筆者が主催する講演会で調査しても、過去に「考え方」を教えてもらった人は皆無に近い状態でした。つまり、大人がそういう状態であったということは、現在も多くの子どもたちは、「考えなさい」と言われながらも、考え方を教えてもらえず、ただ「悩む」だけで終わっている可能性が高いと推察されます。

テスト勉強でいい点数を取るには

【4】やる気の出し方

「勉強にはやる気が必要」とよく言われますが、どうすれば引き出すことができるのでしょうか。家で勉強するためには、やる気はある程度必要になります。

しかし、家に帰っても先生がいるわけではなく、親が先生の代わりに「勉強しなさい」と言ったところで、やる気は起きません。やる気を自発的に起こす方法を知っていなければ、なかなか勉強をやるということになりません。

やる気を引き出す方法の1つに、短所の是正ではなく、長所(できる科目、やってもいい科目)を伸ばすという方法がありますが、残念ながらこのような方法を教えてもらうことはありません。

【5】テスト勉強法

そして、最後に、今回の質問に関する「テスト勉強の方法」です。学校では教科内容を指導することはあっても、テスト勉強の方法を教えることは通常ありません。

これまでと同じ勉強のやり方をしていて突如、いい成績が取れることがないとは言い切れませんが、通常はありえないと考えていいでしょう。オール3の子はずっとオール3、オール4の子はずっとオール4のままで、やり方を変えなければ、ゾーンチェンジはされないことが一般的です。

筆者はこれまで4000人以上の子どもたちを直接指導してきましたが、高得点を取る子どもたちはほぼ同じ勉強方法を取っており、それで好成績を残していることが少なくありません。しかし、その方法は一般に明らかになることはありません。なぜなら、公開されると皆、点数が取れてしまうからです。

その結果、試験勉強の方法を知らない子は四苦八苦した揚げ句、得点につながらないため「勉強はやっても意味がない」と思うようになることもあります。

点数を取るための勉強方法というものは確かに存在していますが、それは一部の子たちだけに閉じられた“秘法”となっているのです。

また、一方で、学習塾に行くことで高得点を取る子どもたちもいます。塾のプログラムに沿って、やるべきことをそのまま言われたとおりにやることで、成績が上がることがあります。

それはそれでいちばん手っ取り早い方法ですが、誰でも塾のプログラムで、成績が上がるかといえば、一概にそうとも言えません。

実は、塾では各中学校の過去問というものを入手しており、それと酷似した問題が定期テストで出ることが少なくないため、それをテスト直前に行うことで、高得点が取れてしまうことがあるのです。しかし、それは本物の学力ではないため、似たようなテストがでない場合は、点数は取れません。

塾に通っていても安定的に点数が取れている子は、テスト前に「自分で」試験勉強をやっています。ですから、塾に行けば単純に成績が上がるとは限らないということは、このような背景があるのです。

先生に質問するときの正しい問い方

ですから、塾に入れるという道をとることもできますが、その前に試してもらいたいことがあります。それは「学校の先生にテスト勉強についてどのようにしたらいいか聞く」という方法です。先ほども言ったとおり、通常は学校ではテスト勉強方法を教えません。しかし、聞かれれば答えてくれる先生は少なくないものです。

その際、子どもには次のように伝えてください。

「どこを勉強したらいいですか?」(×)
「どのように勉強したらいいですか?」(○)

「学校の先生にテスト勉強法聞いておいで」と言うと、「どこを勉強したらいいですか?」と聞いてしまう子がいるのです。そうすると「試験範囲を出しているので、その部分をやるように」となります。

しかし、「どのように勉強したらいいですか?」と聞けば、問題集の使い方、教科書の読み込み、プリントの使い方などを教えてくれることでしょう。これが試験勉強方法なのです。ですから、まずは正しい問い方で、学校の先生に教えてもらうのがいいでしょう。

「そんなことで?」と思われるかもしれませんが、こんなちょっとしたことで、道が開けることがあるのです。ぜひ一度、試してみてください。

教育評論家・都留文科大学特任教授

石田 勝紀(いしだ かつのり)

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。3500人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。「心の状態を高め」「生活習慣を整え」「考えさせる」の3つを柱に、学力上昇のみならず、社会に出ても活用できるスキルとマインドを習得させてきた。現在は特に、「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、ママカフェ、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士(東京大学)。著書に『はじめての子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?』ほか多数。
講演、執筆相談はこちらから。
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