【目次】
・そもそもルーチンワークとは?
・ルーチンワークのメリット
・ルーチンワークが得意な人の特徴
・ルーチンワークをスムーズに行うには
そもそもルーチンワークとは?
仕事における「ルーチンワーク」とは、パターン化・マニュアル化されている業務のことです。ルーチンワークに該当する業務や、ルーチンワークのある業種を紹介します。

(C)Shutterstock.com
手順が決まった仕事のこと
ビジネスにおいてのルーチンワークとは、作業手順がパターン化していたり、ルールがマニュアル化されていたりする仕事のことです。「ルーチン」と訳して使われることもあります。例えば、人事・総務・経理といったバックオフィス部門で毎日行う入力作業も、ルーチンワークの一つ。また、オフィスに届いた郵便物やメールのチェックなど、毎日の作業となっていることもルーチンワークとなります。
ルーチンワークに当てはまらない仕事内容は、突発的に発生した業務や、年に数回しか行わない作業など。ビジネスに限らず日常生活でも、日課や生活習慣のことをルーチンワークという場合があります。
【routine work:ルーチン‐ワーク】
きまりきった日常の仕事。日常業務。ルーチン業務。
〈小学館 デジタル大辞泉〉より
ルーチンワークのある業種
ルーチンワークは、パターン化・マニュアル化されている業務です。主に、以下に分類される業務などが該当します。
・受付
・ルート営業
・事務作業
・清掃業
・病棟看護
・工場のライン作業
電話や来客の対応、各所への案内業務がある業種は、ルーチンワークのある仕事。一般的に、受付業務はマニュアル化されています。
また、工場でのライン作業がある製造業や、ルートが決まっている配達業、バス・タクシー運転手を抱える旅客運送業も、ルーチンワークの多い業種です。他にも、入力作業の多い経理・人事・総務部門がある業種や、1日中PCで同じような作業を繰り返す仕事が多い業種は、ルーチンワークのある業種になります。
ルーチンワークのメリット
パターン化・マニュアル化されているルーチンワークは、「ミスが起こりにくい」「作業時間が把握しやすい」「効率的に作業が行える」などがメリット。これらのメリットが企業の生産性を高めたり、社員の働きやすさを向上させたりしています。それぞれのメリットを順に確認していきましょう。

(C)Shutterstock.com
ミスが起こりにくい
マニュアル化しやすいルーチンワークには、ミスが起こりにくいというメリットがあります。マニュアルに沿って作業すれば作業する本人も内容が把握しやすく、一定のクオリティを確保できるためです。また、不確定要素がからんだ難しい作業内容になることも少ないので、常に安定した結果を出すことができます。作業工程が予め決まっていることで新人社員への指導がしやすいのも、ミスの軽減に。
さらに、やるべきことや基準が事前に明確になっているため、作業内容が作業者の裁量や判断に左右されることもほとんどありません。未経験者が作業にあたる場合でも、マニュアルを参考にすることで作業に慣れた社員と同じように業務が行えます。
作業時間が把握しやすい
定型化されているルーチンワークには、仕事量で作業時間を把握しやすい、計画を立てやすいというメリットも。仕事のスケジュール管理がしやすくなれば、より効率よく仕事を進められます。一緒に働いている社員の足を引っ張ることもありません。
また、時間をうまく管理できるようになることで残業を減らせるなど、プライベートの時間を確保しやすくなります。子どものお迎えがあるなど、何らかの理由で毎日定時に退社しなければならない人には、何時に終わるか分からない業務より、終業時間をコントロールしやすいルーチンワークがおすすめです。
効率的に作業が行える
ルーチンワークは内容や段取りがある程度決まっています。そのため、手順や方法に迷って考える時間など、必要な作業以外のことに時間を費やすという事態を最低限に抑え、効率的に作業を行えるメリットがあります。
業務を続ける集中力さえ切らさなければ、目の前の作業をマニュアルに沿って黙々と進めていけばよいだけなので、未経験者でも比較的行いやすいのが特長です。作業を効率化できれば企業の生産性が高まり、作業時間の短縮や企業の利益をアップできることで、社員の働きやすさ向上にもつなげやすくなります。
ルーチンワークが得意な人の特徴
パターン化された作業を1人で黙々と続けることが苦にならない人は、ルーチンワークに向いています。自分に当てはまるかどうか、チェックしてみましょう。

(C)Shutterstock.com
プライベートでもルーティン化が安定している
ルーチンワークは、同じ作業を繰り返し行うことが特徴です。日常生活の中で続けている日課があるなど、同じことの繰り返しに慣れている人は、ルーチンワークが得意な傾向に。また、与えられた作業をこなしていくことにやりがいを感じる人も、ルーチンワークに向いています。しかし、単調な作業を延々と続けることが苦手な人や、仕事に対し自分で判断・決定をしたい人は、ルーチンワークが続く業務の場合物足りなさを感じるかもしれません。
1人で黙々と作業をしたい
自分ひとりだけの環境で黙々と作業を続けるのが好きな人は、ルーチンワークに向いています。また、パターン化された作業を1人で黙々と繰り返すことでより集中力が増す性格なら、ルーチンワークも苦になりません。しかし、ルーチンワークの仕事だとしても、急に他のことを頼まれるなど緊急の作業が必要になることもあるので、臨機応変に対応できるよう工夫が必要になりそうです。
ルーチンワークをスムーズに行うには
ルーチンワークを効率よく進めていくには、いくつかのコツがあります。「自分に向いているか」だけではなく、生産性を高めたり飽きないように努力したりすることも重要です。

(C)Shutterstock.com
無駄がないか見直す
ルーチンワークにも無駄が生じる可能性があります。しかし、作業に慣れてくると無駄な作業もパターン化してしまいやすいため、見直しを怠ってしまいがちです。そのため、「改善できる部分はないか」ということに意識しながら、仕事に取り組むようにしましょう。また、マニュアル化されていないルーチンワークがある場合は、作業内容を全て洗い出しマニュアル化することで、無駄を省ける可能性が高まります。頻繁に使う書類をテンプレート化したり、単純な入力業務にITツールを導入したりすることも、時間の省略に。
仕事が遅いのはなぜ?あなたの・同僚の・部下の「効率アップに役立つ方法」
期限を決めて作業をする
ルーチンワークの特徴の一つとして、「作業時間を把握しやすい」ことが挙げられます。ただ漫然と業務を進めていくだけでなく、自分の中である程度期限を決めて作業すれば、スピードが上がり作業効率のアップに。また、ゴールを設定することで、モチベーションや達成感を高めやすいこともメリットです。期限を決める場合は、長めの期間設定ではなく、作業内容を考慮しつつ「昼休みまで」「終業時間まで」のような短時間設定の方が、より効果を高められます。
人生を楽しくないと感じる原因は何!? |毎日を充実させるヒント集
自分の中で目標を決める
ルーチンワークに携わる人は、仕事を一つひとつこなしていくことに重きを置きがちです。しかし、次々と作業をこなすことだけに集中してしまうと異変に気が付けなかったり、やる気が途中で切れてしまうかもしれません。単純作業といえども、仕事には必ず意味や目的があるのです。「何のためにやっているのか」を明らかにし、業務が企業にもたらす効果を考えながら作業するとやりがいにもつながります。
また、仕事の意味や目的が分かったら、仕事に対する自分なりの目標を立ててみましょう。自分の強みとなりそうな分野を極め、技術をより一層高めてみるのも一つの方法です。
飽きて集中力を切らさないようにする
ルーチンワークに慣れてくると、自分で気がつかないうちに新鮮味が薄れ、仕事に飽きてくる可能性があります。作業に飽きるとスピードが落ちやすくなったり、ミスを誘発しやすくなるため、作業効率に影響がでるということになりかねません。「飽きて集中力が切れてしまった…」とならないよう、前述した「期限を決める」「目標を決める」を意識しルーティンワークの中にメリハリをつけていくと、達成感を味わえたりや充実した就業時間となるはずです。
こちらの記事もたくさん読まれています
仕事ができる人ってどんな人?専門家が教える〝2つの特徴〟とは
仕事ができる人はここが違う!考え方と習慣次第であなたもできる人に