Summary
- バレンタインの定番の挨拶は定番の挨拶はHappy Valentine’s day!
- バレンタインらしいフレーズで思いを伝えるならBe my Valentine.(恋人になって)
- チョコを渡すのは日本独自の文化で、海外では男性から女性へ花束やカードを贈るのが主流
Contents
そもそもバレンタインとは
バレンタインは人気のイベントの1つですが、どのようにして始まったのか知らない人もいるのでは。そこで、バレンタインの由来や欧米での風習について紹介します。
ローマに実在した人物の名前
バレンタインは、3世紀ごろローマに実在したイタリア人司教の名前「ウァレンティヌス」が由来とされています。
当時は、ローマ皇帝によって遠征兵士の結婚が禁じられていました。愛する人の存在が兵士の士気に悪影響を与えるのではないかと懸念されたことが、理由の1つと考えられています。結婚できないことを不憫に思ったウァレンティヌスは、密かに兵士の結婚をサポートしていたのですが、それが知られることとなり、結婚禁止令に反した罪で処刑されてしまいます。実はバレンタインデーは、もともとはウァレンティヌスが処刑された日、つまり殉教記念日なのです。
のちに人々はウァレンティヌスの勇気ある行動を讃え、愛の守護聖神「聖バレンタイン」として崇拝するようになりました。その後14世紀ごろには宗教とは関係なく、2月14日は恋人達がプレゼントなどを交換する日に変わっていったのです。
チョコを渡すのは日本独自の文化
バレンタインというと、真っ先にチョコレートを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、チョコレートをプレゼントするのは日本独自の文化です。
諸説ありますが、1930年代に神戸の洋菓子店「モロゾフ」が、当時としてはおしゃれなハート型のバレンタインチョコレートを販売したのがきっかけとされています。その後も洋菓子メーカーの「メリーチョコレート」が、バレンタインのキャンペーンを開催したり、ハート型のチョコレートに名前を入れたりと斬新なアイデアを用い、徐々に日本中に広まったと考えられています。
ただし当時は、女性から男性に贈るという決まりはなく、家族や友人同士での交換が一般的だったようです。
欧米ではカードやプレゼントが主流
欧米でもバレンタインデーは「愛の日」や「恋人たちの日」という認識ですが、日本と違ってカードやプレゼントを贈るのが主流です。バラなどの花束を贈る人も多いです。もう1つ日本と異なる点が、必ずしも女性から男性に贈るわけではないということ。むしろ、男性から女性に贈るケースが多いようです。
この時期は、店頭にバレンタイン用のギフトがたくさん並びます。カードや花束と一緒にアクセサリーや香水などを贈る人も多いようです。また、すてきなレストランを予約して、食事を楽しむカップルもいます。
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日本と海外のバレンタインデー事情の違い
日本と海外のバレンタインデーにはどんな違いがあるのでしょうか? 国ごとに解説します。
イタリア
イタリアでは、2月14日は「San Valentino(サン・ヴァレンティーノ)」または「Festa degli innamorati(フェスタ・デッリ・インナモラーティ)=恋人たちの記念日」と呼ばれています。カップルや夫婦が“気持ちを深め合う日”として、食事や旅行などを楽しみます。このロマンティックな日に、プロポーズをする男性も多いようです。日本のクリスマスのように街中のレストランが予約でいっぱいになりますので、2月14日にイタリアを訪れる場合は事前にレストランの予約も忘れずにしておきましょう。
バレンタインデーのプレゼントは男性から女性へ赤バラを贈ることが一般的ですが、花束と一緒にチョコレートを贈ることもあります。また、それだけではなくアクセサリーなど形に残るものを贈ることが多いようです。
バレンタイン翌日の2月15日「San Faustino(サン・ファウスティーノ)」という、バレンタインを一緒に過ごす相手がいない人のためのシングルデーがあります。恋人のいない人が集まってホームパーティーを開いたり、街に出かけて新しい出会いを探しします。また、イタリアにホワイトデーの習慣はありません。
イギリス
イギリスではバレンタインデーは愛を伝える日として、カップルでレストランに行ったり家を飾りつけてディナーを楽しむ日となっています。昔から、名前を書かずに「Be my valentine.(私の恋人になって)」と記載したメッセージカードを贈りカードをもらった人が行動を起こす風習があったことから、バレンタインに花束やプレゼントと一緒にメッセージカードを送り合うのが一般的です。
また、イギリスではバレンタインのプレゼントとしてチョコレートも人気です。1868年にキャドバリー社が発売したチョコレートボックスやキャンディーボックスが人気になったことから、定番化したと言われています。
イギリスの最北端の国「スコットランド」では、バレンタインならではのゲームも行われています。同じ人数の男女が集まり帽子や箱の中にそれぞれの名前を書いた紙を入れ、ランダムに引いた紙に書かれた相手と男女ペアになりパーティの間中交流を楽しみます。この日本の合コンや婚活パーティに近い催しは各地で行われており、実際にこの運命の出会いをきっかけに結婚するカップルも少なくないそうです。
フランス
フランスでバレンタインデーは「ラ フェットゥ デザムルー(恋人たちのお祭り)」として恋人や夫婦で愛を確かめ合う日になっています。男性から「愛」や「情熱」の意味を込めた真っ赤なバラの花束をプレゼントし、ディナーをすることが一般的で、いつもとは違う特別なデートを楽しみます。この日が近づくと、街にも赤い装飾が増えます。ジュエリーなど様々なプレゼントを贈ることもありますが、花束は欠かせないアイテムとなっており、バレンタインはフラワーショップに行列ができ、バレンタイン後にはバラの入手が難しくなるほどです。
ドイツ
ドイツでもバレンタインデーは特別な「愛の日」になっており、男性から女性に花を贈るのが一般的です。ただし、日頃の感謝を込める意味合いも強く、相手は恋人や夫婦に限らず母親や娘など身近な女性みんなに贈り物をする人が多いようです。
ドイツでも花束と一緒にチョコレートやキャンディーを贈る習慣があるほか、幸運のシンボルとされている「豚」をモチーフにしたアイテムもプレゼントとして人気です。バレンタインが近づくと、豚の形をしたスイーツが多くの店に並びます。
ベルギー
ベルギーのバレンタインデーは、日頃お世話になった人に感謝を伝える日です。恋人や夫婦に限らず、お世話になった人に花束や香水、衣類など贈り物をするのが一般的です。恋人がいる場合は男性から女性にプレゼントをするのが慣習でしたが、現在ではプレゼント交換を楽しむカップルが増えているようです。
スイス
スイスではバレンタインデーのデートは男性がリードするのが一般的ですが、恋人同士がお互いに花を贈ることもあります。赤いバラがを贈るのが定番で、バレンタインになると通常より値上がりし品薄になるほどです。以前はバレンタインの贈り物といえば「花」だったスイスですが、現在ではジュエリーや香水など、花以外のプレゼントを用意するカップルも増えているようです。
フィンランド
フィンランドでは2月14日は「ユスタヴァンパイヴァ(友達の日)」と呼ばれ、カップルではなく友人と過ごすのが一般的です。友達同士でギフトカードや日頃の感謝を込めて「博愛」「思いやり」の意味があるチューリップの花、キャンディーなどを贈りあい、みんなで集まって食事をしたり遊びに出かけます。「友情の日」といってもピンクやハートモチーフが定番のようで、バレンタインが近付くと街に様々なピンクやハートモチーフの商品が並びます。
デンマーク
デンマークではバレンタインを盛大に祝う習慣はなく、最近若者がプレゼントを送ったりディナーを楽しむようになってきています。デンマークのスーパーがバレンタインデーの州に「ロマンティックセール」と銘打って花束やハートモチーフの商品を販売したことから、じわじわとバレンタインデーの知名度を上げています。
また、バレンタインのイベントではありませんが、デンマークにはバレンタインデーごろから「ゲッケブレウ」といういたずら手紙を贈る習慣があります。「ゲッケブレウ」にはポエムと名前が文字の数だけドットや星が書かれていて、誰が送ったか当てることができればその後のイースターでイースターエッグをもらえ、外した場合は自分からプレゼントするというものです。カードには、スノードロップの花を貼り付けたり、切り絵で表現するのが一般的です。
アメリカ
アメリカでは、2月14日は「愛と感謝を伝える日」。恋人や夫婦がロマンチックなデートをして過ごし、家族とはカードやプレゼントを交換する一大イベントです。花束やスイーツのほか、バルーンを贈るのが定番で、直接手渡しするほか、自宅や職場に配達されることもあります。バレンタインが近付くと街はバレンタインムード一色になり、ギフトのCMやディスプレイ、商品など様々なものがバレンタイン仕様に変わります。
アメリカではバレンタインデーに告白する習慣はないため、あくまで恋人や夫婦が愛を確かめ合う日だと考えられているようです。
バレンタインには男性から女性へプレゼントを贈る傾向が強いですが、お互いに贈りあったり、友人同士でパーティを開いて日頃の感謝の気持ちを込めた贈り物をすることも多いそう。
また、子供たちも学校でカードやプチギフト(お菓子や鉛筆など)を贈り合う習慣があり、バレンタインパッケージになった定番のお菓子を交換します。
メキシコ
メキシコのバレンタインデーは「ディア・デル・アモォル・イ・ラ・アミスタ(愛と友情の日)」と呼ばれ、恋人や夫婦に限らず愛する人に感謝を伝える日となっています。家族に花束を送ったり、友達同士でスイーツを交換したり、恋人に歌を送ったりして過ごします。この歌を贈る習慣から、メキシコではバレンタインデーにはギター、バイオリン、トランペット、ドラムなどで編成される「マリアッチ」と呼ばれる楽団を招いたり、伝統舞踊や伝統音楽を楽しむイベントも多く開催されています。
オーストラリア
オーストラリアのバレンタインデーは、恋人や夫婦で愛を確かめ合う日だと考えられており、夫婦以外の家族や友達に贈り物をする習慣はありません。プレゼントはバラの花やチョコレート、ジュエリーや衣類などが人気のギフトで、いつもより特別なディナーを楽しむのが一般的です。レストランをはじめ、ディナークルーズも予約がいっぱいになるそうです。
ブラジル
ブラジルでは、バレンタインデーは2月14日ではありません。縁結びの神といわれる聖アントニオの命日の前日である6月12日を「愛の日」として祝うのが一般的です。バレンタインデーの過ごし方はその他の国と大きな違いはなく、男性が女性へ花やチョコレートなどのプレゼントを渡します。
韓国
韓国のバレンタインデーは、日本と同じく女性から男性にチョコレートをプレゼントするのが一般的です。高級なチョコレートも人気ですが、若者の間では大きなカゴにチョコレートをたっぷり詰めてラッピングするのが流行しており、バレンタインデーに街を歩くと大きなカゴを抱えた男性の姿を見かけます。
さらに、お世話になっている上司や同僚などに、義理チョコを配る文化や3月14日のホワイトデーの習慣もあることから、日本のバレンタインデーに近いと言えそうです。
韓国独自の文化といえば、バレンタインデーやホワイトデーに縁がなかった人が行う4月14日の「ブラックデー」。シングルの人が友達同士で黒い服を着て集まり、黒味噌を使った麺「チャジャンミョン」を食べるのが定番です。
台湾
台湾には、バレンタインデーが2回あります。
2月14日は「西洋情人節」と呼ばれ、西暦のバレンタインデーです。男性から女性へ思いを伝える日とされており、この日は男性から女性へプレゼントを贈ったり、ディナーに誘って過ごします。
2回目のバレンタインデーは7月7日の七夕です。「情人節」と呼ばれ、2月14日が旧正月に近いことからこの2回目のバレンタインデーのほうが盛り上がるイベントになっています。この日にプロポーズをする男性も多く、バラの花束とともに気持ちを伝えるのが一般的です。
タイ
タイのバレンタインデーは「男性が女性へ愛を告白する日」という位置付けです。お世話になった人への義理や友達同士でプレゼントを贈る習慣はないため、贈り物をして勘違いされないよう注意しましょう。
人気の贈り物はバラの花束。また、タイでは人生の節目にクマのぬいぐるみを贈る習慣もあることから、クマのぬいぐるみと共にプロポーズをしたり入籍するカップルも多いそうです。また、この大切な「愛の日」であることから、「初体験の日」と考える若者が多いそうです。
タイにはバレンタインデーの贈り物としてふさわしくないと考えられているものがいくつかあります。誤って贈ることがないよう、チェックしておきましょう。
・ハンカチ(悲しいことがおきますようにという意味になる)
・
ブローチ(針が痛みを与えると信じられている)
・
ガラス製品(割れるので縁起が悪い)
・香水(香りが消えるとその恋も終わってしまう)
ベトナム
ベトナムでバレンタインデーは「ンガイレーティンイエウ(愛の日)」と呼ばれ、男性から女性へバラの花をプレゼントするのが一般的。ベトナムでは豪華なディナーではなく公園やカフェなどでゆっくりと過ごすカップルが多く、公園ではこの日になると自転車に花を積んで販売している様子を見ることができます。バイクの交通量が多いベトナムですが、バレンタインデーになるとデートスポット付近が渋滞するため旅行の際は余裕をもって行動すると良いでしょう。
また、ベトナムにも日本のようにお世話になった人にプレゼントを贈る習慣があり、上司や友人などに花やチョコレートを贈ります。
インド
結婚前の婚約者以外との恋愛はあまり良しとされていないインドでは、バレンタインデーを祝う風習ありませんでしたが、近年グローバル化の影響で若者を中心ににバレンタインデーの習慣が入ってきています。
インドでは2月14日のバレンタインデー1日を楽しむのではななく、2月8日から14日までの1週間を「バレンタインウィーク」として様々なイベントを楽しみます。贈り物はメッセージカードやバラの花束、クマのぬいぐるみが一般的で、多くのフォトスポットも出現します。
・2月8日 ローズデー(好きな人にバラを渡す日)
・2月9日 プロポーズデー(好きな人に告白する日)
・2月10日 チョコレートデー(チョコレートを渡す日)
・2月11日 テディーデー(クマのぬいぐるみを渡す日)
・2月12日 ハグデー(ハグをする日)
・2月13日 キスデー(キスをする日)
・2月14日 バレンタインデー(一日中一緒に過ごす日)
さらにバレンタインの翌日からは、バレンタインの告白で敗れた男女を慰めるべく「アンチバレンタインウィーク」が設定されています。2月15日のスラップデー(平手打ちの日)から始まり、最終日の2月21日が別れの日」となっています。
「Valentine」を使った英語のメッセージ
普段は恥ずかしくて伝えられないことも、英語だと伝えやすいこともあります。定番の挨拶や気持ちを伝えるフレーズを紹介するので使ってみましょう。
定番の挨拶
バレンタインの日に使われる定番の挨拶が、以下の3つです。年齢や性別に関係なく、誰に対しても使える定番のフレーズのため、一般的な差し障りのない内容にしたいときにおすすめです。
・Happy Valentine’s day!(ハッピーバレンタインデー!/すてきなバレンタインを!)
・Have a happy Valentine’s Day!(すてきなバレンタインになりますように!)
・Wishing you a happy Valentine’s Day!(すてきなバレンタインになりますように!)