Summary
- 七夕の行事食は「そうめん」で、中国のお菓子である「索餅」がルーツ
- 食材を星で型抜きしたり、ジュレを使うことで写真映えが狙える
- そうめんに飽きたらアレンジレシピやちらし寿司など別メニューでお祝いを
七夕ご飯の定番は?
ひな祭りにはひなあられやハマグリ、端午の節句には柏餅やちまきを食べる風習がありますが、七夕にはどのような食事を用意するのがふさわしいのでしょうか?「七夕といえばこれ!」というメニューを紹介します。
昔から食べられているそうめん
七夕の行事食として古い歴史を持つのは、そうめんです。平安時代の宮中の記録にも、七夕にそうめんをお供えしていたという記述が見られます。しかし、初めから七夕にそうめんが食べられていたわけではありません。本来は七夕のルーツである中国のしきたりに倣い、小麦粉と米粉を練り合わせて縄状にした「索餅(さくべい)」とよばれるお菓子が供えられていました。
この索餅はそうめんの原型といわれており、年月を経て七夕の行事食もそうめんに変化したと考えられています。
子どもも喜ぶちらし寿司
子どもには「特別な日の食事」というイメージが強いちらし寿司も人気です。彩りが華やかで美しく、テーブルに乗せるだけで食卓がぱっと明るくなります。また寿司は、「寿を司る」と書く縁起のよい食事です。お祝い事で供されることも多く、日本ではおめでたい食べ物として長く親しまれてきました。五節句の一つである七夕には、最適なメニューといえるのです。具材やカットにこだわって仕上げれば、いつものちらし寿司も「七夕仕様」に早変わりします。アレンジを加えやすいのは、ママ・パパにとってもうれしいポイントといえるのではないでしょうか。
写真映えが期待できるおすすめアイデア
七夕らしい食卓を演出するなら、食材のカットやデコレーションにこだわって、七夕らしさ満載のメニューを作ってみては。思わずSNSにアップしたくなるような、おしゃれな七夕メニューのアイデアを紹介します。
食材を星で型抜き
食材を星型に抜いて並べるだけで、七夕らしさは一気にアップ。大小さまざまなサイズの型を取りそろえておけば、あらゆるメニューに使えて便利です。例えばちらし寿司の場合、薄焼き卵や人参、キュウリ、カマボコなどを星型に抜いて散らします。型を取って残った部分は細かく刻み、酢飯に混ぜ込むと無駄がありません。ポイントは、緑・黄色・白・赤の配分を考えて彩りよく並べることです。具材サイズのバランスに気をつければ、より写真映えするでしょう。
断面が星に見える食材を使う
型抜きが用意できない場合は、オクラやスターフルーツのような、断面が星型の野菜を使うと良いでしょう。錦糸卵やきゅうりの細切りを天の川に見立ててその上にトッピングするだけで、簡単に七夕らしい料理が完成します。断面が花のように見えるヤングコーンを一緒に使ってみるのもおすすめです。
清涼感のあるジュレやゼリー
コンソメやめんつゆをジュレにして使ったり、デザートを透明感のあるゼリー系にしたりすると、七夕らしく清涼感のあるメニューになります。まずコンソメやめんつゆは、ゼラチンを加えて冷やし固めてみましょう。それを賽の目に切ったり細かく崩したりしてトッピングすれば、いつもの料理がぐっとおしゃれに。また、コンソメスープなどに星型に切った食材を入れて固めるのもおすすめです。冷たくすれば喉ごしもよく、おいしく食べられます。
また、かき氷用のシロップは、クリアカラーのゼリーを作るのに便利です。七夕らしさを意識するなら、青色を選ぶと涼しげな印象になります。天の川をイメージした、きれいなゼリーを作ってみては。
織姫と彦星をデコレーション
織姫と彦星をメニューに登場させれば、七夕らしさが一気にアップします。七夕の伝説など話しながら、楽しく食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。「細かい作業は苦手」というなら、丸く切り抜いたチーズなどに海苔で顔を付けるだけでOK。顔のパーツは100均ショップなどで購入できるパンチを利用すれば、簡単に作れます。ウズラ卵にや魚肉ソーセージに黒ごまで顔を付けても、かわいく仕上がります。
そうめんを簡単アレンジ
七夕らしくそうめんを楽しんでもらうには、やはりアレンジが大切です。とはいえ忙しいママ・パパなら、「手間のかかることは無理」という人も少なくありません。簡単においしくそうめんをアレンジするには、どのような方法があるのでしょうか。おすすめのアレンジ方法を見てみましょう。
野菜や色付きそうめんでカラフルに
食べる人のテンションを上げるには、やはり見た目が大切です。そうめんは色も味わいもシンプルですから、カラフルな野菜や色付きのそうめんを使ってきれいに見せましょう。アレンジ具材として人気なのが、鮮やかな赤や緑が食欲をそそるミニトマトやオクラです。特にオクラは輪切りにするだけで星型になるので、そうめんの七夕らしさをより強めてくれます。また、ピンクや緑のそうめんを使う場合は、中身がよく見えるガラスの器などに入れるのがおすすめです。そうめんを色ごとに重ねて入れれば、スイーツのようにかわいらしくなります。
さっぱりとしたイタリアン風そうめん
そうめんが続きがちな家庭なら、思い切ってイタリアン風にアレンジしてみてはいかがでしょうか。味付けのベースは従来どおりのめんつゆでOKですが、ツナやトマトを加えたりオリーブオイルをかけたりすることで味わいがガラッと変わります。いわゆる「ぶっかけスタイル」で、冷製パスタのように楽しんでみてください。また、そうめんらしくつけ麺スタイルにするなら、めんつゆの代わりにお手製のトマトソースを添えるのがおすすめ。白だしをベースに使えば、さっぱりテイストのイタリアンに仕上がります。
そうめん以外の七夕レシピ
七夕は全国的に梅雨である可能性が多いことから、肌寒さを感じることもあるでしょう。また、お弁当に入れたい場合や副菜がほしいなど、そうめん以外でも七夕を感じられるメニューをご紹介します。
鶏そぼろ丼
鶏そぼろ丼は、お弁当にも入れやすいメニューです。鶏ひき肉に醤油、日本酒、みりんを加えて煮立て、汁気が飛んだら冷ましてからご飯の上に敷き詰めましょう。卵は炒り卵または錦糸卵にして、そぼろの上から天の川に見立てて帯状に盛り付けます。星に見立てたオクラや星形に切ったにんじんを添えれば、七夕らしさが高まります。
カレー
子供から大人まで人気のメニューといえば、カレーでしょう。定番のカレーも、食材や盛り付けに工夫を凝らすだけで七夕らしいメニューに仕上がります。カレーを夜空に、ごはんを天の川に見立てて、白米を中央に波状に盛り付けましょう。星形に切ったにんじんやチーズ、パプリカ、ハムなどを散りばめます。
いなり寿司
いなり寿司は皮に酢飯を詰めて端を内側に入れ込んで、酢飯が見えた状態にします。その上にお刺身やいくら、スモークサーモン、錦糸卵、きゅうりなどを盛り付けると食卓がぱっと華やぎます。薄焼き卵やきゅうり、にんじんなどを星形にくり抜いたり、オクラを使っても良いでしょう。一口で食べやすいサイズ感なので、パーティーシーンにもぴったりです。お弁当に入れる場合には、カニカマや焼肉、そぼろなど常温保存できる食材を使用したうえで、保冷剤で冷やして持ち歩きましょう。また、酢飯のかわりにそうめんを詰めたアレンジレシピもおすすめです。いなり寿司の皮は市販のものを使用すると、簡単に作ることができます。
コブサラダ
コブサラダはトマトやアボカド、玉ねぎ、グリルチキン、ゆで卵、ベーコン、チーズ、ミックスビーンズ、オリーブなどの食材をダイスカットし、食材ごとに帯状に並べてドレッシングをかけると完成します。帯状に並べた食材が短冊や天の川のように見えることや、カラフルな色合いが華やかなことから、七夕の食卓にぴったりのメニューです。
生春巻き
生春巻きのライスペーパーの下から星形にくり抜いたきゅうり、ハム、パプリカなどを透けさせるだけで、七夕らしい料理に仕上がります。見た目にも清涼感のある一品なので、パーティーシーンや暑い日の副菜に最適です。
オクラ肉巻き
星に見立てたオクラを使った肉巻きを、副菜やお弁当の一品に加えてみてはいかがでしょうか。オクラを豚肉または牛肉で巻いて片栗粉を振って焼き、醤油、みりん、酒、砂糖で味付けした甘辛い味わいが食欲をそそります。ヤングコーンを花に、インゲン豆を葉に見立てた肉巻きもオクラのように断面がかわいらしくおすすめです。
写真/Shutterstock.com
Domani編集部
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