「山の日」とは?
毎年8月11日は「山の日」ですが、なぜ「山の日」が祝日になったのか知らない人もいるでしょう。祝日と制定された理由や、何を祝う日なのかを把握すると、「山の日」をより楽しく過ごせるかもしれません。
この記事では「山の日」について調べてみました。まずは意義から見ていきましょう。
山の日は8月11日! その意義は?
山の日の意義は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」と位置付けられています。祝日は、その日に歴史的な出来事が起こったことがきっかけで制定されるケースが目立ちますが、山の日の場合、山に関する特別な出来事があったわけではありません。
日本に住む人にとって、山はとても身近な自然ですよね。日本は山が多く、平地の少ない国土です。山地と丘陵地が国土の4分の3を占め、大きな山脈が日本列島をつらぬいています。新幹線や特急に乗ると、いくつものトンネルや橋があるのがわかりますが、これも日本における山の多さを物語っているといえるでしょう。
日本は、山から多くの恩恵を受け、産業や文化を発展させてきました。また、山に関連する災いも多く経験しています。いわば、山に影響されながら発展してきた国ですが、私たちは意外と山についてよく知りません。そこで、1年に1度くらいは山に親しみ、山について考え、山に感謝しようという考えで「山の日」が制定されたのです。
山の日が制定されるまで
もともと祝日に「海の日」はありましたが、山の日はありませんでした。それを受け、2009年、日本山岳会の提唱により、山の日を国民の祝日として制定することを目指す運動がはじまりました。この動きに日本の主要な山岳団体が連携し、2010年に「山の日制定協議会」が発足。運動が進められていきました。
2013年、超党派の国会議員による「山の日制定議員連盟」が設立し、これをきっかけに全国的な動きへと広がりました。2014年、祝日法改正案が提出され、ついに成立。2016年から祝日となりました。現在は、全国各地で、山に親しむためのイベントが開催されるなどしています。
参考:日本大百科全書(ニッポニカ)
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山の日はハッピーマンデーの対象外
週休2日制と祝日をつなげて、3連休以上の期間を増やすため、従来の祝日の日付から特定の月曜日に移動させる「ハッピーマンデー制度」。ずいぶんと周知されてきましたが、実は山の日は、ハッピーマンデー制度の対象ではありません。
8月11日がお盆休みの直前であることなどが影響しているといわれますが、はっきりしたことは不明です。将来的にハッピーマンデー制度の適用があるかもしれませんが、2024年7月時点では、山の日は8月11日であり、この日が祝日となります。
子供に「山の日」を教えるには?
子供から「山の日って何をする日なの?」と聞かれたとき、あなたはどのように説明しますか?
前述したように、山の日には明確な由来がなく、歴史も浅いです。どう説明していいかわからない人は多いかもしれません。ここからは、子供向けに「山の日」を説明する方法を紹介します。
簡単な言葉に言い換えよう
「山からの恩恵に感謝」と説明されても、子供たちはいまいちピンと来ないかもしれませんね。そこで「山からもらったものに、お礼を伝える日」のように言い換えてみるのはいかがでしょうか?
キャンプや山登り、スキーなどのウィンタースポーツは、山があるからこそ楽しめます。また、水や空気も、山からの恵みであり、これがないと私たち人間は生きることすらできません。言い換えれば、山があるからこそ、人間は生きていくことができます。それに感謝し、心を込めて山に「ありがとう」を伝える日であると伝えてみてください。