■よりかしこまった表現に「ご笑納ください」
「ご笑納」は、「たいしたものではないですが、笑ってお納めください」という意味です。「心ばかりですが」にプラスすることで、より謙遜した印象になります。ただし初対面ではないことや、お詫びの場面ではないことなどシーンは選びます。
・心ばかりではございますが、ご笑納いただけますと幸いです
・心ばかりではございますが、気兼ねなくご笑納くださいませ
「心ばかりですが」の類語や言い換え表現
「心ばかりですが」には、以下のような類語や言い換え表現もあります。贈り物を渡す目的や相手に合わせ、上手に使い分けられるようにしておきたいですね。
(1)「ほんの気持ちですが」
若干砕けた印象となり、親しい間柄にも使える表現です。「心ばかりですが」は少し堅苦しい…と感じられるシーンで使用しましょう。
・留守中はお世話になりました。こちらはほんの気持ちですが、帰省先のお土産です
・本日はありがとうございました。ほんの気持ちですが、会食の席を設けましたのでよろしければご参加ください
(2)「お口に合うかわかりませんが」
食べ物を贈るときには、「口に合うだろうか…」と不安になることもありますよね、そのようなときは「お口に合うかわかりませんが」とひとこと添えてみましょう。「喜んでもらえるとうれしい」という気持ちを相手に伝えることができます。
・お口に合うかわかりませんが、お茶とお菓子をご用意させていただきました。どうぞごゆっくりとおくつろぎください
・実家で採れた野菜をお送りいたします。お口に合うかどうかわかりませんが、ご賞味ください
(3)「つまらないものですが」
「つまらないものですが」には、「つまらないものしか準備できませんでしたが」という意味合いが含まれています。「心ばかりですが」と同様に謙遜する表現ですが、「なぜつまらないと思うものを贈るんだ」と受け取られることもあるため、多用は避けたほうが良いとされています。
・つまらないものですが、どうぞお受け取りください
・つまらないものですが、お納めいただけますと幸いです
(4)「ささやかですが」
パーティーや式典を催すときにも使われるフレーズです。「心ばかりですが」のように謙遜を現す言葉として、心に留めておきましょう。
・ささやかではありますが、懇親会を予定しております。どうぞみなさまご参加くださいませ
・ささやかですが、お返しの品を用意させていただきました。どうぞお持ち帰りください
「心ばかりですが」の英語表現は?
「心ばかりのものですが、気に入ってもらえるとうれしいです」という言い回しは、英語では以下のように表現できます。
・Here is a little something for you. I hope you like it.
・This is a small gift for you. I thought you might like it.
「a little something」「a small gift」という言葉に、「ほんの気持ちです」という意味合いが含まれているのですね。「気に入ってもらえるとうれしい」という言葉を加えることで、さらに相手への思いやりを伝えることができます。
正しいマナーで品物と一緒に気持ちを贈ろう
「心ばかりですが」は、「ほんの気持ちですが」と相手への謙遜を現す言葉です。シーンに合わせた言葉と組み合わせることで、さらにていねいな表現が可能となります。正しいマナーを身につけ、品物と一緒に相手への気持ちを贈りましょう。
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