幸甚に存じます】上手に使い分けて、ワンランク上の心遣いをマスターしよう | Domani

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2021.03.17

【幸甚に存じます】上手に使い分けて、ワンランク上の心遣いをマスターしよう

「大変に嬉しく思います」「〜してくれて助かります」を意味する「幸甚に存じます」は、普段の生活で使うことは少ないですが、ビジネスシーンではよく目にする言葉です。なんとなくの理解ではなく、ビジネスマナーとしてきちんと使用できるとスマートです。 本記事では「幸甚に存じます」の意味や使い方、具体的な例文を挙げながら詳しくご紹介します。

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【目次】
 ・「幸甚に存じます」の「幸甚」とは?
 ・「幸甚に存じます」はどのような場面で使う?
 ・「幸甚に存じます」を英語に訳すと?
 ・「幸甚に存じます」を言い換えると?
 ・「幸甚に存じます」を正しく使えるようになろう

「幸甚に存じます」の「幸甚」とは?

ここでは、「幸甚」という言葉から説明しましょう。

幸甚

(C)Shutterstock.com

「この上ない幸せ」を意味する言葉

「幸甚」の「幸」は「しあわせ」「さいわい」を表し、「幸福」「多幸」「幸運」などのよい意味の言葉で使うことがほとんどです。「甚」は「甚(はなは)だ」という副詞で、「甚(はなは)だ恐縮です」というように使います。「甚(はなは)だ」の意味は、「普通の程度を超えているさま」「大変」「非常に」です。

つまり「幸甚」は、「この上ない幸せ」「幸せの極み」という気持ちを表します。類義語は「幸い」「光栄」「ありがたい」などになります。

「幸甚」を使った表現方法

「幸甚に存じます」が一般的な使い方ですが、「幸甚」を使ったほかの表現は次のとおりです。

・幸甚です
・幸甚でございます
・幸甚の至りです

「幸甚」を使うときに注意すべき点

「幸甚」を使うときには、いくつか注意すべき点があります。「嬉しい」や「感謝します」というポジティブな意味を持つ言葉ではあるものの、形式的に使う言葉のため、ちょっとしたお礼を伝える場面には向いていません。

たとえば「この書類に目を通してくださると幸甚です」というのは不適切でしょう。場合によっては無理なお願いをするときに使うこともあるため、多用するのはマナー違反です。

「嬉しい」という自分の感情を表す言葉ですが、自分の行動に対しては使いません。相手が、自分のためにしてくれる(してくれた)行動や配慮、心遣いに対して使う言葉です。そのため「〜してくれたら」「〜していただき」が「幸甚」の前につくのです。

「幸甚」を使うときは、何に対して「幸甚」なのかを明らかにして使う必要があります。

「幸甚に存じます」はどのような場面で使う?

それでは、「幸甚に存じます」の使い方をご紹介しましょう。「幸甚に存じます」の使い方は3パターンに分かれます。

幸甚

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相手の配慮に対する感謝を表すとき

相手がしてくれた配慮や心遣いに対して感謝を表すときに使います。この場合は「〜していただいて幸甚に存じます」が一般的な使い方です。次にいくつか例文を挙げましょう。

感謝を表すときの例文

・このような会合にお招きいただき、幸甚に存じます。
・温かいお心遣いを幸甚に存じます。
・先日は、お忙しいなか貴重なご意見をいただき幸甚に存じます。

自分から何か頼みごとをするとき

次に、自分が上司や目上の人に自分の要望や頼みごとをする場合に使います。この場合の例文を次に挙げましょう。

頼みごとをするときの例文

・お忙しいところ誠に申し訳ありませんが、至急、お返事をいただけますと幸甚に存じます
・来月の結婚式にご出席いただけますと幸甚に存じます
・当社は創業50年を迎えることができました。関係者の皆様には厚くお礼申し上げます。また、今後とも変わらぬご愛顧を賜れば幸甚に存じます
・来週、ささやかながら祝賀会を催す予定でございます。恐れ入りますが、ご来臨くだされば幸甚に存じます

相手に贈り物を渡すとき

「〜してくれたら幸甚に存じます」とするのが、相手に贈り物を渡すときの決まり文句です。「贈り物を気に入ってくれると嬉しいです」という気持ちを伝えるときに使います。

贈り物を渡すときの例文

・心ばかりのお礼としまして当地の名産品をお送りいたしました。お気に入りいただけましたら幸甚に存じます
・昨夜はお忙しいところご足労いただき、誠にありがとうございました。お菓子をお送りいたしましたので、お気に召されれば幸甚に存じます
・先日の講演会のお礼にギフト券をお送りいたしました。お納めいただければ幸甚に存じます

「幸甚に存じます」を使うときの注意点

「幸甚に存じます」を使うときには、いくつか注意すべき点があります。ここでは2つご紹介しましょう。

口語ではなくメールや文書で使う

「幸甚に存じます」はビジネス文書や公の文書、またメールなどの書き言葉として使います。同じ意味の言葉を口語として使う場合は、「嬉しく存じます」が一般的です。「幸甚に存じます」はある程度、使い方が決まっているので、先ほど上げた例文を参考にするとよいでしょう。

社外や目上の人に使う

「幸甚に存じます」は上司や目上の人に使う言葉で、同僚や部下に使うにはふさわしくありません。

また、ビジネスシーンで使う言葉とはいえ、社内で使うことはほとんどないでしょう。社内においては「〜してくれてありがとうございます」や「〜してくださって嬉しく存じます」で十分です。ただし社内であっても、役職がかなり上の滅多に顔を会わせることのない上司であれば使っても構いません。

「幸甚」は基本的に社外の人に向けて使います。とはいえ社外であっても、普段から関わりの深い取引先の上司に対してはやや仰々しすぎるでしょう。社外で使う場合は、普段からあまり親しい付き合いのない人、取引先企業の役職が上の人、また挨拶文のような改まった言葉を使うべきシーンに限られます。

良い意味の言葉ですが、使うシーンや相手を考えて使う必要がある言葉であることを知っておきましょう。

「幸甚に存じます」を英語に訳すと?

「幸甚に存じます」は「〜していただけると」という仮定の意味を含んでおり、そのため英語も、wouldやcouldを使った仮定法を使います。

幸甚

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I should be very happy if you could come to lunch tomorrow.
(明日ランチに来てくださると幸甚に存じます)

This will be held during the busy end-of-the-year season, but I would appreciate it if you could attend.
(年末の忙しい折ですが、ぜひお越しいただけましたら幸甚に存じます)

「幸甚に存じます」を言い換えると?

「幸甚に存じます」は使う場面が限られる言葉で、普段の会話や直属の上司、同僚や部下に使うには向いていません。同じ意味でより使い勝手のいい、ほかの言い回しをいくつかご紹介しましょう。

幸甚

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「ありがたいです」「ありがたく存じます」

「ありがたいです」や「ありがたく存じます」も、相手が自分のためにしてくれる(してくれた)行為について感謝する言葉です。また、相手に何か依頼する場合にも使います。

たとえば「連絡をください」とストレートに依頼するよりも、「ご連絡くださるとありがたく存じます」と丁寧に伝えると印象がよくなるでしょう。社内の上司や目上の人には、「ありがたいです」ではなく「ありがたく存じます」が適しています。次に、いくつか例文を挙げましょう。

・本日中にこの文書に目を通してくださるとありがたく存じます
・明日のミーティングにご一緒できるとありがたいです
・素敵なお祝いの品をありがたく存じます。大事に使わせていただきます

「光栄です」「光栄に存じます」

「光栄です」や「光栄に存じます」は、立場や年齢を問わず名誉に思う気持ちを伝える言葉です。たとえば「お会いできて光栄です」は、「あなたに会えてとても嬉しく思います」という意味の定番表現ですが、これは年下や立場が下の相手であっても、会ったことを誇りに思うような人物であれば使うことができます。

また、自分の行動や業績をほめられる場面でもよく使う言葉です。

・ご一緒のチームで働くことができて光栄です
・このような場所でお会いできましたこと光栄に存じます
・このような名誉ある賞をいただき光栄に存じます

「幸いです」「幸いに存じます」

「幸いです」も相手に何かを依頼したりお願いしたりする場面で使います。「〜してくれると助かります、嬉しいです」という意味で、ストレートに依頼するよりも「〜してくださると幸いです」のほうが柔らかい印象となるでしょう。

「幸甚です」と同じような意味ではあるものの口語調になるため、滅多に会わないような人や格式が高い人には向いていません。このような場合は「幸甚です」がよりふさわしいでしょう。 また、「幸いです」よりも「幸いに存じます」がより丁寧です。相手やシーンによって使いわけましょう。

・お忙しいところ申し訳ありませんが、ご都合のよいときにご連絡いただけると幸いです
・明日の朝一番でお電話いただけると幸いに存じます

「幸甚に存じます」を正しく使えるようになろう

幸甚

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「幸甚に存じます」は普段の会話では使わない言葉ですが、ビジネスシーンではメールや公の文書でよく目にします。「嬉しいです」とポジティブな意味ではあるものの、相手に何かを依頼するときに使うこともあるため、使うときは注意が必要です。

「幸甚に存じます」のように、「相手が目上の人だからとりあえず丁寧な言葉を使えばいいだろう」と安易に敬語を使うと間違いやすいもの。またあまりにも丁寧すぎると、ちぐはぐな印象を相手に与えてしまいます。普段からの付き合い方や相手の役職、どのような場面なのか、相手やシーンに合わせて使いわけることが大切です。

トップ画像・アイキャッチ/(C)Shutterstock.com

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