「こじらせる」とは?
そもそも「こじらせる」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか? まずは「こじらせる」の一般的な意味を見ていきましょう。

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「物事をややこしくする」
「こじらせる」は、漢字では「拗らせる」と書きます。この「拗」という漢字は、「ねじれる」という意味を持っており、こじらせるは「物事をややこしくする・面倒にする」ことを指す言葉です。
例えば、シンプルに考えればよい物事に対して、余計なことを考えて問題を複雑にしてしまい、解決が遠のいてしまう状況などを、「こじらせる」という言葉で表すことができます。「私の発言のせいで、状況をこじらせてしまった」のように使われます。
基本的にネガティブな意味で使われ、ポジティブな意味を持つことはほとんどありません。このような意味から、現在では少し面倒な性格の特徴を表す言葉としても使われるようになりました。
病気などを「長引かせる」という意味も
「こじらせる」という言葉には物事をややこしくする以外にも、病気などを「長引かせる」「長期化させる」という意味があります。病気が治りにくくなり、結果的に長引くようになった状態のことです。
「不摂生していたら、風邪をこじらせてしまった」「風邪をこじらせて、肺炎になってしまった」などの使い方があります。この意味の場合も、ポジティブな意味合いはありません。
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こじらせるの使い方
人の性格などについて「こじらせる」という言葉を使うときには、どのような使い方があるのでしょうか?
近年、よく使われるようになった言葉とともに、その由来について紹介します。

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「こじらせ女子」
こじらせると組み合わせてよく使われるのが「こじらせ女子」です。
こじらせ女子にはさまざまな定義がありますが、一言で言い表すならば「自分に対して自信を持てない女性」といえるでしょう。
自信が持てないあまりに、物事を否定的に捉え、必要以上にネガティブな方向へ考えてしまう人に対して使われることが多いです。
自分自身を前向きに捉えられない一面があり、女性らしいしぐさやファッションに対して、苦手意識を持ってしまう傾向があるようです。
由来は一冊の本「女子をこじらせて」
「こじらせ女子」という言葉の由来になったのが、雨宮まみ氏が2011年に出版した「女子をこじらせて」(幻冬社文庫)という本です。「かわいくないけどモテたい」という、女としてのコンプレックスを持ちながら生きてきた、作者の半生が描かれています。
この本をきっかけに「こじらせ女子」という言葉が広く知られるようになり、2013年度の新語・流行語大賞にノミネートされるなど、大きな話題になりました。
「こじらせ男子」も存在?
よく知られているのはこじらせ女子ですが、こじらせているのは女性に限ったことではありません。「こじらせ男子」という言葉も存在しています。
「こじらせ男子」は、こじらせ女子と同様に、自分に自信がない男性のことを指す場合が多いです。
自分に自信を持てず、責任感や協調性などに欠ける傾向があるよう。優柔不断な部分やナイーブな面が見られるのも、こじらせ男子の特徴といわれています。
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こじらせる人の特徴
「こじらせ女子」や「こじらせ男子」など、こじらせている人には、いくつかの特徴があります。こじらせる人によく見られる傾向にはどのような点があるのでしょうか?

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