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「鬼の霍乱」の意味や読み⽅とは?
「鬼の霍乱」は、日常の会話で登場することが少ない言葉かもしれません。しかし、耳にした時には、意味を理解できているようにしたいもの。まずは「鬼の霍乱」について、意味や読み方、語源など、基本的なことから確認していきましょう。
意味
「鬼の霍乱」は、「おにのかくらん」と読みます。意味は、普段は丈夫な人が珍しく病気にかかることです。なぜこのような状態を「鬼の霍乱」と表現するのか、次で「鬼の霍乱」の語源や由来をチェックすると理解できるでしょう。
語源・由来
普段聞きなれない「霍乱」は、日射病や暑気あたりのこと。これは、「揮霍撩乱(きかくりょうらん)」に由来し、もがいて手を振り回すという意味の言葉です。
ここで使われている「鬼」には「怖い人」という意味はなく、「普段病気をしない丈夫な人」のことを指します。つまり、「鬼の霍乱」で、「普段は病気をしない丈夫な人が珍しく病気にかかる」という意味に。
「鬼の霍乱」の「霍乱」という漢字を、「攪乱」と間違えて、「鬼の攪乱」と覚えてしまっている人もいます。「攪乱」は、かき乱すことを意味する言葉。また、「鬼の錯乱(さくらん)」と勘違いしている人もいるかもしれません。「錯乱」は、意識が混乱することです。
「霍乱」が病気であることをしっかり理解して、紛らわしい漢字に惑わされないようにしましょう。
「鬼の霍乱」使う際の注意点は?
「鬼の霍乱」という言葉は、「鬼」という言葉が入っているだけに、目上の人には使うと失礼にあたることも。
アニメ『サザエさん』では、いつも元気な花沢さんが病気になった時に、カツオがフネに「鬼の霍乱だね」と言うシーンがありました。本人に「鬼の霍乱」と言うと、もしかしたら気分を害する場合があるかもしれませんので、「鬼の霍乱」という言葉を使う場合は注意しましょう。
「鬼の霍乱」使い⽅を例⽂でチェック
実際に「鬼の霍乱」をどのように使えばよいのか、例文を見ながら確認していきましょう。
病気で欠勤したことがない彼が寝込むなんて、まさに「鬼の霍乱」だ
体が丈夫で寝込んだことがないような人が、体調不良で欠勤するときには、「鬼の霍乱」という表現がぴったりです。「鬼」と言われる人には、「怖い人」というイメージがあるので、上司など目上の人には使わないほうがベター。悪口を言ったわけではないのに、相手にそう捉えられてしまいかねません。
「鬼の霍乱」というけれど、今流行っている風邪は、普段元気な私でもきつかった
これは、「鬼の霍乱」を自覚している場合の表現で、自分に対して使うことができる例です。
「鬼の霍乱」類語や言い換え表現は?
「鬼の霍乱」とよく似た言葉、よく似た言い回しの言葉をピックアップ。それぞれチェックしていきましょう。
青菜に塩
普段はシャキッとしている青菜も、塩をふると、しなっとなりますよね。「青菜に塩」は、いつもの元気がなく、くたっとしている様子を表す言葉です。