医者の不養生
意味は異なりますが、「○○なのに、病気になる」という意味では、「医者の不養生」は、「鬼の霍乱」と同じ言い回しの言葉です。「医者の不養生」は、「人に養生をすすめる医者なのに、自分が病気になる」という意味で使われます。
▼あわせて読みたい
「鬼の霍乱」の対義語は?
「鬼の霍乱」という言葉には、明確な類語や対義語が存在しないというのが実情。ここでは、「鬼の霍乱」の対義語として近いものを紹介します。
鬼に金棒
ただでさえ強い鬼が、金棒まで持っているということで、さらに強みが加わったことを表しています。「鬼の霍乱」とは異なり、「鬼に金棒」は褒め言葉のような意味を持っているので、上司や目上の人に使っても問題ないでしょう。
病上手に死に下手
「病上手に死に下手」も、「鬼の霍乱」の明確な対義語ではありませんが、言い回しに近いものがあります。「鬼の霍乱」は、普段丈夫な人についての言葉ですが、「病上手に死に下手」は、普段病弱な人についての言葉です。「病上手に死に下手」は、よく病気になる人は健康に気を遣うので、結果として長生きするという意味です。
「鬼」を使った慣用句・ことわざ
「鬼の霍乱」以外にも、「鬼」という漢字を使った慣用句・ことわざはいくつも存在します。例えば、目上の人がいない間に寛ぐことを「鬼の居ぬ間に洗濯」といいますよね。
また、予測できないほど先のことを言うと、鬼もせせら笑うという意味で、「来年のことを言うと鬼が笑う」と表します。
「鬼が出るか蛇が出るか」は、どんな恐ろしいことになるかわからない時に使う表現です。
「鬼の霍乱」の英語表現とは?
「鬼の霍乱」と同じ意味を持つ英語表現はあるのでしょうか。
The strongest are not proof against illness.(最強であることは、病気にかからないという証明にはならない)
「鬼の霍乱」は、普段は丈夫な人が珍しく病気になることを表しているので、「The strongest are not proof against illness」が同じ意味の英語表現といえます。「proof」は、「証明」という意味の名詞、「illness」は、「病気」です。最強であることは、病気にかからないという証明にはならない、つまり、最強でも病気にかかるという意味になります。
The devil in a sickbed(病床にいる悪魔)
「sickbed」は「病床」という意味の英単語。「The devil in a sickbed」は、病気で寝込んでいる悪魔という訳になります。
最後に
「鬼の霍乱」は、普段は元気な人が病気にかかるという意味。悪い意味の言葉ではありませんが、「鬼」という言葉が入っているので、目上の人や上司、義理の親などに使うのは避けた方がよさそうです。
▼あわせて読みたい