2. 事故や災害の影響を心配してもらったとき
事故や災害に見舞われた場合、取引先からは社員の安否を心配する連絡が来るかもしれません。心配してもらっている状況について、可能な範囲で状況を伝えると共に、同社への影響の有無も併せて伝えると丁寧です。
・「ご心配いただきありがとうございます。幸い、弊社は社員、工場共に無事でした。ご注文いただいております商品は予定通り、明日出荷予定ですのでご安心ください。」
「ご心配ありがとうございます」の類語をご紹介
「ご心配」と同様によく使われる類語が、「ご配慮」「お気遣い」「お心遣い」という言葉です。「ご心配」に言い換えて使えるものもあれば、使い方やニュアンスが異なるものもあります。それぞれの意味や使用シーンを確認しましょう。
1. ご配慮ありがとうございます。
「ご配慮ありがとうございます」は「ご心配ありがとうございます」と同様に相手の気遣いや思いやりへの感謝を表します。しかし「ご配慮」は言葉のみならず、相手が思いを巡らせ、具体的に何かしらの行動(配慮)をしてくれたことに対して使うのが一般的です。次のような場合に使えます。
・取引先がこちらの繁忙期を避けて訪問スケジュールを組んでくれた場合
・部署異動に伴い、職場の上司や同僚が歓迎会を開いてくれた場合
2. お気遣いありがとうございます
「お気遣いありがとうございます」は、相手が自分に対して気を遣って何かをしてくれることへの感謝を表します。どちらかと言うと、言葉をかけたり、さりげなく相手を気遣う行動をしたりする際に用いられることが多いです。
・具合が悪いときに、同僚が体調を気遣う言葉をかけてくれた場合
・結婚に際して、職場の仲間がお祝いの言葉をかけてくれた場合
3. お心遣いありがとうございます
「お心遣いありがとうございます」は、「お気遣いありがとうございます」と同様に、自分への気遣いや思いやりに対する感謝を表します。ただし「お心遣い」が使われるのは、「お気遣い」よりもさらに心がこもっているときや、「ご配慮」のように具体的な行動が伴っているときです。ご祝儀や心付けなどを指すこともあります。
・家族の体調不良を知り、早く帰れるように同僚が仕事を代わってくれた場合
・結婚に際して、職場の仲間がご祝儀を用意してくれた場合
「ご心配ありがとうございます」の英語表現は?
海外とのビジネスにおいて英語メールは必須です。顔が見えない相手だからこそ、細かな気遣いに対するお礼は忘れずに伝えたいですね。「ご心配ありがとうございます」の英語表現を覚えて、より円滑なコミュニケーションがとれるようにしましょう。
■“concern”や“worry”を使うのが一般的
「心配」を英語にするときは、“concern”や“worry”を使うのが一般的です。考慮や配慮を意味する”consideration”の使用も適しています。また、思いやりある様子や親切な様子を意味する”kind”(形容詞)や”kindness”(名詞)を使うのも良いでしょう。
■英語のビジネスメールで使える例文をご紹介
英語で感謝の意を伝えるときは、”Thank you (Thanks) for ~.”や”I appreciate ~.”とするのが自然です。前者の方がカジュアル、後者の方がフォーマルな表現なので、相手によって使い分けることもできます。また、感謝の度合いや状況に応じて”very much”や”so much”、”truly”や”highly”を加えると良いでしょう。
【例文】
・Thanks for your concern.
(ご心配ありがとうございます)
・Thank you so much for worrying about me.
(ご心配いただきありがとうございます)
・Thank you very much for your consideration.
(ご配慮いいただきありがとうございます)
・I truly appreciate your kindness.
(お心遣いに心から感謝いたします)
「ご心配ありがとうございます」を使って感謝を表そう
「ご心配ありがとうございます」は相手の気遣いや心配りに感謝する表現です。せっかく気遣ってくれた相手に失礼のないよう、相手の心配を和らげる一言やクッション言葉を用いると良いでしょう。
類語表現の「ご配慮」「お気遣い」「お心遣い」はそれぞれ少しずつニュアンスが異なります。違いを理解し、適切に使い分けることで、正しく「ありがとう」の気持ちを伝えましょう。
トップ画像・アイキャッチ/(C)Shutterstock.com
こちらの記事もたくさん読まれています
【幸甚に存じます】上手に使い分けて、ワンランク上の心遣いをマスターしよう
ビジネスパーソンは「お気遣いいただき」を使いこなす! 例文・類語・注意点もご紹介