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LIFESTYLE 雑学

2018.03.07

「正直、出産したら夫が嫌いになった問題」について考える【犬山紙子のワーキングマザー一年生】

 

コラムニスト犬山紙子さんが赤裸々に語るワーキングマザー生活。今回は「夫が嫌い」問題について。

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産後クライシスでは片付かない「夫が嫌い」問題

正直子供を産んでから夫が嫌いになったという人の話をよく聞くのだけど、それは産後クライシスだからで片付くものじゃないことが多い。『子供できたけど俺はこれまで通り』が通ると勘違いして、妻の犠牲を見て見ぬ振りをして。そりゃ嫌いになって当たり前だよ。いつか妻子に会えなくなる危機感ないのかな」と先日つぶやいたら7200RT、〝いいね〞は1・1万、このつぶやきを見た人は100万人弱とかなり拡散されました。

さらに先日、WEB Domaniの編集長と博報堂キャリジョ研の方とのトークイベントで「WEB Domaniで子供は大好きだけど夫が大嫌いという悩み相談のページのアクセス数がかなり高かった」という話を聞きまして。

それだけ、夫が嫌いということで悩んでいる人が多いんですよね。実際ママたちに話を聞くと、かなりの割合で「夫が嫌い」「夫にどんどん幻滅している」という話が出てきます。


男はすぐには変われないからしょうがない?

大好きだから結婚したはずなのにいざ子供が生まれると夫が嫌いになってしまう。それはつぶやいた通り、夫がまったく育児に参加せず当たり前のように妻にすべてを押し付ける姿勢が続くからだったりします。大変な時に見放す人のことは嫌いになって当たり前なんですよね。

でも、こういったつぶやきには必ずクソリプが付きます。その中で代表的だったのが「女は母性で変われるけど男はすぐには変われないからしょうがない」というもの。

それに対しては「バッカじゃねーの」というのが私の本心です。当たり前だけど子供が生まれたら現実問題として膨大な労力が必要になるわけで、それをどうするのかって話なんですよね。母性だの変わるだの関係ないのです。目の前のやるべきことをどう割り振るかって話なのです。そしてそれはやらないと子供が死んでしまうもので。彼らの言う「男はすぐに変われない」はただの言い訳で「俺、大変な思いするの嫌だからキミ全部やってね」と同じ意味。そもそも子供はふたりのものなのですから。「仕事が忙しい」という言い訳も、子育て含むふたりの仕事量を書き出し比較してから言うべき。どうしても難しければ、その忙しい仕事で得たお金で有料のサービスを使うなどの策を練れば良いのです。何もせずに「男は変われない」と大義名分を背負って逃げるなんて人としてカッコ悪すぎる。

なんだかこういうクソリプを見ながら悲しくなってしまったのです。子育てって人と協力してやれたならほんっと最高に楽しくてとても充足感のあること。子供が笑いかけてくれたなら、天にも昇る気持ちで、心がギュウッとなるものなのに、押し付け合いの話になってしまっている現状がたくさんあるんだなと。誰かと協力しあえたならむしろ愛が深まるものなのに。

結婚相手にいちばん大切な要素

そんなわけで、オムツちょっと替えたくらいでイクメン顔をする一部の男に腹を立てつつ、同時にほんとコミュニケーションって大事だなとも痛感するのです。

結婚前に相手がきちんと話し合いに応じる人なのか。「子供を作るって決めた時になんとかなるだろ」じゃなくて「子供ができたらこういう労力が発生するけど、どう対処しようか」と冷静に話し合えるのか。男女で分けずに考えられるのか。結婚相手にいちばん大切な要素って、こういう「話し合い」がちゃんとできて「それを実行できる人」なのかどうかだと改めて今、思うのです。

私、子ども欲しいかもしれない。/¥1,300 平凡社「子供は欲しいけど、実際どうなの?」出産前の犬山さんが育児体験者の話を聞いて、〝どうしよう〟をとことん考えた「出産・育児」のリアル。母親の本音が炸裂です!

コラムニスト

犬山紙子

1981年生まれ。『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。人間観察の名手として注目を浴びる。ユーモアあふれる表現で女子の生態をつづった著書多数。2017年1月に出産、一児の母に。オフィシャルLINEブログやインスタグラム@inuyamakamikoでも日常を発信中。

Domani2018年2月号 新Domaniジャーナル「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」 より
本誌取材時スタッフ:構成/佐藤久美子

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