「取り急ぎお礼申し上げます」の意味は、「急いでとりあえずお礼だけ言います」です。目上の人には「取り急ぎのお礼にて失礼いたします」など、丁寧な表現を用いるようにましょう。
Summary
- 「取り急ぎお礼申し上げます」の意味は「急いでとりあえずお礼だけ言います」
- 目上の人や取引先の人には「取り急ぎのお礼にて失礼いたします」を使いましょう
- 「取り急ぎ」を使う場合は、至急で伝えたい要件だけを伝えて必ずもう一度連絡すること
- 言い換え表現には「まずはお礼申し上げます」や、より丁寧な「末筆ながら」などがある
Contents
「取り急ぎお礼申し上げます」の意味や使い方とは?
「取り急ぎお礼申し上げます」は、メールの締めなどでよく見かける表現です。実際にビジネスでこの表現を使っている方も多いのではないでしょうか。しかし、実はこの「取り急ぎお礼申し上げます」、使い方を間違えると失礼に当たる表現でもあるのです。
書き手である私自身、2人の子どもを育てながら仕事を続けている40代のワーママです(オンライン秘書サービスを提供するIT企業で、主任をやっています)。
育休復帰後はビジネスメールを書くときや保育園とやりとりする際、敬語に自信がなく、表現の微妙なニュアンスに何度も迷いました。
そこで本記事では、言葉の意味やビジネスで使うときの注意点について、ワーママの視点から解説していきます。

意味
「取り急ぎお礼申し上げます」の意味をわかりやすく説明すると、「急いでとりあえずお礼だけ言います」です。「取り急ぎ」には「かなり急いでいる」「ひとまず間に合わせで」という意味があります。つまり、メールで「取り急ぎお礼申し上げます」と伝えた場合、「かなり急いでいてしっかりとしたお礼をする時間がないので、とりあえずメールでお礼だけ伝えておきます」という内容になります。
ビジネスで使うときの注意点

「取り急ぎお礼申し上げます」が失礼に当たる理由は、ずばり「取り急ぎ」という言葉がついているから。これは本来、特に目上の人に対して使うべき言葉ではないのです。
しかし、相手が親しい間柄であったり、自分の部下である場合は「取り急ぎお礼申し上げます」を使っても問題はありません。相手が目上の人、もしくは取引先である場合は「取り急ぎのお礼にて失礼いたします」など、より丁寧な表現で“取り急ぎ”であることを詫びる姿勢を示すことが大切です。

「取り急ぎ」伝えたいときの正しいマナーとは?
それでは、実際に取り急ぎ伝えたいときは、どのような表現が正解なのでしょうか?「取り急ぎ」を使う際のマナーについて、「取り急ぎお礼申し上げます」を含めてご紹介します。

「取り急ぎ」は急を要する要件のとき、手紙やメールの文末に使う
そもそも「取り急ぎ」は、「至急で伝えたいことがあるとき」に用いるのが適切な使い方です。そのため、「取り急ぎ」を使う場合は至急伝えたい要件のみにしましょう。違う話に触れると混乱を招く可能性もあります。
どうしてもほかに伝えたい要件がある場合、「取り急ぎ」の内容とは別に、改めて連絡することを伝えておくとよいでしょう。
「取り急ぎお礼申し上げます」を使うときは、必ずもう一度連絡する
ビジネスで「取り急ぎお礼申し上げます」を使用したら、必ず後日感謝の気持ちを載せた手紙やメールを再度送る必要があります。重要な取引先に対して「取り急ぎお礼申し上げます」を使った場合は、お礼のために直接訪問することもあるでしょう。
また、相手がすぐに会える人…たとえば同じ会社の上司や、直近で会う予定がある人ならば、会った際に改めてお礼を言うようにするとかなり印象が良くなるでしょう。