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2026.01.20

【恐縮】の正しい使い方とは?ビジネスシーンでの注意点や言い換え表現を徹底解説

「恐縮です。」というフレーズ、ビジネスで耳にすることが多いのではないでしょうか?【恐縮】という言葉は非常に便利ですが、その分間違った使い方をしないように気を付ける必要があります。今回は「恐縮」の意味や使い方、例文をまとめてご紹介します。

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Summary

  • 「恐縮」の意味は、「恐れて身がすくむこと」や「申し訳なく思うこと」
  • しっかり気持ちを伝えたい場面で使い、多用を避け話し言葉では言い回しを変える
  • 言い換え表現として「僭越」や「光栄」「恐れ多い」などがある

「恐縮」の意味とは?

おそらく、皆さん一度は使ったことがあるであろうこの言葉。そもそも「恐縮」にはどのような意味があるのでしょうか。もしかしたら、間違った使い方をしている方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ一度、確認してみてください。

意味

きょう‐しゅく【恐縮】
読み方:きょうしゅく
[名・形動](スル)
1 おそれて身がすくむこと。
「家畜伝染のやまいとあるから、われ人ともに、—はいたしましたものの」〈魯文・安愚楽鍋〉
2 相手に迷惑をかけたり、相手の厚意を受けたりして申し訳なく思うこと。おそれいること。また、そのさま。「—ですが窓を開けてくださいませんか」「お電話をいただき—しております」
[派生] きょうしゅくがる[動ラ五]きょうしゅくげ[形動]
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「恐縮」の熟語を一度別々に見てみます。「恐」は「危険な場所などに対して、身を退けたくなる感じ」や「おそろしい」という意味。「縮」はそのまま「身がすくむ」、「縮む」などのニュアンスを含んでいます。

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「恐縮」の意味とは「恐れて身がすくむこと」や「相手に迷惑をかけたり、御礼や恩恵を受けたりしたときに、申し訳なく思うこと」です。

「恐縮」を使う場面

「恐縮(きょうしゅく)」という言葉は、主にビジネスシーンにおいて、相手に配慮や感謝、または謝罪の気持ちを伝える際に使える、非常に便利なクッション言葉です。

この一言を加えることで、コミュニケーション全体が丁寧になり、相手との関係を円滑にすることも。ここでは、具体的にどのような場面で「恐縮」が使われるのかを解説します。

感謝の気持ちを表す場面

相手から親切や援助を受けた際、単に「ありがとう」と伝えるだけでなく、「相手に手間をかけさせてしまった」「身に余る配慮を受けた」という、恐れ入る気持ちを含めて感謝を伝えたいときに使われます。

例えば、予定外の作業を引き受けてもらった際や、多忙な中時間を割いてもらった際に、「お忙しいところ恐縮ですが、ご協力いただきありがとうございます」と表現することで、相手の労力に対する申し訳なさと深い感謝の念を同時に示すことができます。相手の厚意を重んじているという姿勢が明確に伝わる表現です。

依頼やお願いをする場面

相手に労力や時間を割いてもらう、または負担をかける依頼をする際の前置きとしても使えます。この場合、「手間をかけて申し訳ない」という遠慮や配慮の気持ちを先に伝えることで、柔らかい表現になりますよ。

特に緊急性の高い依頼や、相手の専門性や地位から見て当然とは言えないお願いをする際に「恐縮」を用いることで、強制ではなく、相手の状況を慮っているという印象を与えられます。

謝罪の気持ちを伝える場面

自分のミスや手違いで相手に迷惑をかけてしまった際、謝罪の言葉に続けて、または謝罪の言葉の前置きとして使われることも。この場合の「恐縮」では、「申し訳なさで身がすくむ思い」という強い謝罪の念を表し、反省の意を深く伝えられます。

例えば、こちら側の都合で日程変更をお願いする際などに、「まことに恐縮ですが、弊社の都合により日程を再調整させてください」などと使ってみてください。ビジネスシーンでの謝罪で「恐縮」を適切に使えば相手の不満も和らぎ、その後もぎくしゃくすることがないでしょう。

ビジネス等で使う時の注意点

恐縮

「恐縮」は、感謝、依頼、謝罪など、幅広い場面で使える便利な言葉ですが、それゆえに使い方を誤ると、かえって曖昧な印象を与えたり、不自然に聞こえたりすることも。特にビジネスの場においては、どのような気持ちを強調したいのか、そして誰に対して使うのかを明確に意識する必要があります。ここでは、「恐縮」をプロフェッショナルかつ効果的に使用するために、注意すべきポイントを解説します。

多用しない

一つ目に、「恐縮」という言葉を使うタイミングについてです。「恐縮」という言葉を多用しすぎると、お決まりの文句をただ繰り返しているだけのような印象を相手に与えかねません。

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しっかり気持ちを伝えたいここぞという場面で使うようにしましょう。

話し言葉では言い回しを変える

二つ目に、「恐縮」は本来書き言葉であるということです。先述した通り、「恐縮」という言葉を使いすぎると、形式的で冷たい印象を与えてしまうことがあります。

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面と向かって会話をするときは、「恐縮です」よりも「恐れ入ります」というのがおすすめです。

「恐縮に存じます」は正しいとは言えない

三つ目に、「恐縮に存じます」という使い方についてです。この言い回しは、実は正しくありません。「存じます」は「思う」の謙譲語に丁寧語の「ます」が付いた形です。「恐縮です」には既に「ありがたく思う」「申し訳なく思う」という意味で「思う」のニュアンスが含まれているため、「恐縮に存じます」と過剰にする必要はありません。

使い方を例文でチェック!

恐縮

感謝やお礼を伝える時、何かを依頼する時、断りや辞退をする時など「恐縮」という言葉を使える場面はとても多いものです。その分間違った使い方をしないように気を付ける必要があります。例文を用いながら、確認していきましょう。

「お褒めいただき、恐縮です」

上司の方や、取引先の相手から褒められた時の返答として「恐縮です」と使うことができます。

「お褒めいただき、ありがとうございます」や「お褒めいただけて嬉しいです」というよりも申し訳ない気持ちを含み、かしこまった印象を与えます。

「恐縮ではございますが、今回のセレモニーへの参加は辞退させていただきます」

何か物事を辞退するときや、お断りする際に「恐縮ですが」という言い回しをすることが可能です。「すみませんが、今回は辞退いたします」というよりも、辞退することが心苦しく、申し訳ないという丁寧なニュアンスを相手に伝えることが出来ます。

「ご多忙のところ恐縮ですが、明々後日までにお返事をいただきたくお願い申し上げます」

忙しい相手に何かを頼むときに使うことが出来る言い回しです。「恐縮です」や「恐縮でございます」などをワンクッション挟むことで、語感を柔らげることが出来ます。

「皆様のお力添えに、ただただ恐縮しております

相手からの厚意や援助、または自身のミスに対する相手の寛大な対応などを受け、感激や謝罪の念が非常に大きいことを伝えるときに使えます。具体的な行動(再発防止の徹底など)とセットで使うことで、感情だけでなく誠実な姿勢も伝えられるでしょう。

「いただいたご提案は大変素晴らしいものでしたが、費用の面で再検討が必要かと存じます。恐縮ながら、一部内容の修正をご依頼させていただきたく、改めてお打ち合わせの機会を頂戴できますでしょうか」

この言い回しは、相手の意向を否定したり、内容を差し戻したりするなど、言いにくいことを伝える場面で効果的です。まず相手の提案を褒め(素晴らしいものでしたが)、その後に「恐縮ながら」を挟むことで、こちらの依頼がやむを得ない事情によるものであることを丁寧に伝えて、円滑なコミュニケーションを促しています。

【実際のエピソード】「恐縮」に関する成功談・失敗談

「恐縮」の体験談には、どのようなものがあるのでしょうか?ビジネスシーンにおいて、「恐縮」に関して何かしらの気づきや学びを得た実際のエピソードを紹介していきます。

【episode1】身に余る評価への謙遜と感謝に対して

セミロングの女性のシルエット

Sさん(管理職、43)

数年前、私が手掛けたプロジェクトが成功し、社内報で大々的に紹介されることになりました。その記事の監修を依頼された際、私は「身に余る光栄で、恐縮しております」という言葉を添えて返信しました。これは、単なる「嬉しい」ではなく、自分の能力以上の評価をいただいたことへの戸惑いや、恐れ入る気持ちを表現するためです。特に、社内全体に向けて発信される情報において、個人的な感謝を謙譲の念を込めて伝えることで、同僚や上層部に対して「驕らず、誠実に仕事に取り組んでいる」というプロフェッショナルな姿勢をアピールできたと感じています。

【episode2】強い謝罪が必要な場面では弱すぎることも

セミロングの女性のシルエット

Hさん(管理職、32)

管理職として部下のメールをチェックしていた際、納期遅延が確定したクライアントへの謝罪メールに、「この度は納期遅延が発生し、恐縮です」と書かれているのを見つけました。私は即座に、「納期遅延は重大なミスよ。ここは『心よりお詫び申し上げます』を使うべき。『恐縮です』だけでは、『申し訳ないと思いつつ、そこまで深刻ではない』という軽い謝罪に聞こえてしまう」と指摘しました。重大な謝罪を要する場面で「恐縮」を使うと、感情の深さが伝わらず、誠意を疑われる可能性があります。部下には、状況の深刻度に応じて、謝罪の言葉の重さを変えるよう指導しました。

「恐縮」を強調する表現

「恐縮です」と伝えると、やや軽い印象を与えてしまう場合があります。相手に感謝や申し訳なさをより伝えるために、「恐縮」を強調したい時に使える表現をご紹介します。

大変恐縮

「大変」は非常にといった意味を持ちます。つまり、「大変恐縮ですが」は相手に迷惑をかけたことや労力を使わせたことに対して、身が縮むほど非常に申し訳なく思っていることを伝える表現です。また、お礼や感謝の意味も含みますので、相手にしてもらったことに対して感謝をしていることを伝えたい時にも使える表現です。

「大変恐縮ですが」はあくまでも申し訳なく思っていることを伝える表現で、謝罪の言葉ではないため深刻なミスにより相手に迷惑をかけてしまった場合は使えません。

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ミスにより相手に多大な不利益を生じさせてしまった場合は、きちんと謝罪の言葉を述べましょう。

たい‐へん【大変】
程度のはなはだしいさま。非常に。たいそう。「—おもしろい」「—失礼しました」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

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誠に恐縮

「誠に」には「まちがいなくある事態であるさま」「じつに」「本当に」という意味があり、恐縮していることを強調する効果があります。「誠に恐縮」は「迷惑や手間を取らせて、本当に申し訳ありませんが…」というニュアンスになります。

まこと‐に【誠に/▽真に/▽実に】 
[副]まちがいなくある事態であるさま。じつに。本当に。「—彼女は美しい」「—ありがとうございます」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

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恐縮至極

「恐縮至極(きょうしゅくしごく)」は、恐縮と、「この上なく」という意味の「至極」が合わさり、「この上なく申し訳のない」というニュアンスです。この言葉は、「感謝の意」が含まれていますので、「ありがとうございます」に置き換えできる言葉です。また、「恐縮」は自分をへりくだらせて、相手に敬意を示す表現で、「至極」はどちらの漢字も「これ以上ない」という意味を持つので、大変かしこまった表現です。

現在は、「恐縮至極」を使うのであれば、主にビジネスメールや手紙でとなります。主に依頼やお願い事をする際に、相手を気遣う結びのフレーズとして使用するのが基本です。ビジネスメールでの使い方で注意すべき点は、大変恐縮すべき時にのみに使うということ。

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頻繁に気軽に使う言葉ではないことを、覚えておきましょう。

し‐ごく【至極】 
極限・極致に達していること。この上ないこと。また、そのさま。
その状態・程度が、これ以上はないというところまでいっているさま。きわめて。まったく。「—便利である」「—ごもっとも」
形容動詞の語幹や状態性名詞に付いて、この上なく…である、まったく…だ、などの意を表す。千万 (せんばん) 。「残念—」「迷惑—だ」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

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恐縮しきり

「恐縮です」では足りないほどの思いを感じる相手には、「恐縮しきり」と伝えても良いでしょう。「恐縮しきり」の「しきり」は、「ひっきりなし」「何度も繰り返し」という意味を持つ言葉です。「恐縮しきり」で十分に強調される表現になります。

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「大変恐縮しきり」「非常に恐縮しきり」のような、誇張を重ねた表現は控えましょう。

しきり【▽頻り】
程度・度合いが著しいさま。むやみ。やたら。「—に故郷を懐かしむ」「雨が降ること—だ」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

甚だ恐縮

「甚だ」は、「とても」「非常に」をていねいに表した言葉です。「物事の程度を超えている」と感じるときに使用します。「甚だ恐縮」は、目上の人への無理なお願いや、誘いを断る場面にも適した表現です。

はなはだ【甚だ】
普通の程度をはるかに超えているさま。たいへん。非常に。「—多い」「—恐縮です」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

恐縮の限り

「限り」には、「限界いっぱい」「限界まで」という意味合いがあります。「恐縮の限り」は、相手に対し「自分の限界まで恐れ多い」という気持ちを表す言葉です。

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重大な謝罪や大きな賞賛へのお礼など、日常的ではないシーンで使用しましょう。

かぎり【限り】 
そのことの限度いっぱい。限界まで。「力の—戦う」「心強い—である」「乱暴の—を働く」
〈引用(小学館 デジタル大辞泉)より〉

類語や言い換え表現にはどのようなものがある?

利便性の高い「恐縮」という言葉ですが、類語や言い換え表現にはどのようなものがあるのでしょうか。

「恐縮」の類語
  1. 僭越
  2. 光栄
  3. 恐れ多い

僭越

「僭越」は「せんえつ」と読みます。「僭」は「身分に合わずおごること」、「越」は「物事の範囲や程度を超えること」。したがって「僭越」とは、「自分の立場や資格を超えて、出過ぎたことをすること」や、またその様を表す言葉になります。

「恐縮」は相手に迷惑をかけていることに対して、申し訳なく思うときに使います。一方で「僭越」は自分の立場を超えて、何かを行おうとする時の表現。使い方としては「僭越ながら~する」というように使います。

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