親世代よりも意識・悩む時期が早い!
小学生女子は身体的にも精神的にも、男子より成長が早いと言われます。スクールカウンセラーでもあり、臨床心理士・吉田美智子さんは、「女子のパーソナルケアの低年齢化が見られる」と話します。子どもたちはどのような悩みを持ち、親はどう対処していけば良いのかお聞きしました。
小学生女子の3大悩みは「ブラジャー・ニキビ・ムダ毛」
ママ世代でもこの悩みはあったと思います。しかしブラジャーは早い子でも5〜6年生から、ニキビやムダ毛に関しては中学生になってからという方が多いのではないでしょうか。しかし最近では、中学年から気にし始めているよう。それぞれの悩みや対応についてお伝えしたいと思います。
1.ブラジャー
「最近の子どもたちは発育がよく、早い子で小学3年生あたりから胸の膨らみを感じる子どもも少なくありません。成長は喜ばしいことですが、中には身体の変化に心がついていけない子も見受けられます。まだ先のことだからと後回しにせず、小さな頃から女の子の身体の変化について日常的に会話ができているといいと思います。
例えば、『◯◯ちゃんももう少しするとママみたいに胸が大きくなるね』など、着替えやお風呂のタイミングでさらりと伝えておきましょう。また、胸が膨らみ始めるとブラジャーの問題が発生します。小学生のうちは男の子の目もありますから、本格的なブラジャーよりはスポーツブラで対応しましょう。その際、買ってきたものを突然渡すよりは、一緒に買いに行って本人が気にいるものを購入する方が、抵抗感なく着けてくれると思います」
2.ニキビ
「ニキビは思春期に避けて通れない問題だと思います。最近では小学生でもニキビを見かけるようになりました。これは昔に比べて就寝時間が遅くなっていたり、習い事や塾などストレスも関係してくるのかなと感じます。特に顔のニキビは自分でも確認できる部分なので、悩みの種になっているよう。
一般的には洗顔・ローション・市販薬などで対応しますが、子どもによっては数年に渡り悩むこともあります。できれば皮膚科へ行き、早めに根絶できるといいですね。また親としては食事面や、寝具などを清潔にするなどサポートしつつ、あまり神経質にならないよう促してください」
3.ムダ毛
「3大悩みの中でも、一番難しいのがムダ毛ではないでしょうか。親からすると〝 小学生のうちは腕毛やすね毛が生えていても大丈夫〟 〝処理するなんてまだ早い〟と感じてしまうかもしれません。しかし、最近では脱毛サロンが子ども用プランを作るほど、ムダ毛に関して敏感な子どもが多いようです。もし夏でも長袖を好んだり、ムダ毛に対して悩んでいるようであれば声をかけ、どうしたいのか聞いてみましょう。正しい知識のないまま、親に内緒でムダ毛処理をし、跡に残るような傷になっても大変です。少なくとも小学生のうちは親が処理してあげられるのがいいかもしれません」
中学年から〝他人と自分との違い〟、高学年からは〝人の目を意識する〟世代と移り変わっていきます。本人は全く気にしていなかったのに、誰かに何か言われて急に悩み出してしまう、なんてこともあります。普段から親に相談できる関係性を作っておけるといいですね。
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らしく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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