妄想と空想の違いはどこにある?
妄想と空想の違いは、現実の世界と想像の世界の区別が明確にできているかどうかにあります。妄想とは、現実ではないことを現実であるかのように考えることです。空想は、現実とは関係ないことを頭の中であれこれ思い巡らすことです。
妄想が激しくなると、現実ではないことを現実と混同してしまうケースがあります。妄想しているということを認識しているならば問題ありませんが、区別があいまいになると、注意が必要です。
妄想する人の3つの特徴
妄想する人にはいくつかの共通点があります。妄想は多くの場合、現実にうまく適応できていないことがきっかけとなって、妄想の世界に入り込んでしまうケースが多いと言えそうです。妄想する人の主な特徴として以下の3つが挙げられます。
1.人とのコミュニケーションが苦手
妄想する人の特徴として、人とのコミュニケーションが苦手ということが挙げられます。「人間関係をうまく構築できない」、「人とのつきあいは疲れるから嫌だ」という人が、自分の世界に入って妄想に浸ってしまうケースは少なくありません。
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2.現実逃避しがちである
妄想する人の特徴として、現実逃避しがちであるということがあげられます。人間は誰でも多かれ少なかれ、現実逃避したいと思う時があるでしょう。現実が受け入れがたいものである時、「こうだったら良かったのに」と思うことは誰にでもあるからです。
しかし、妄想癖の強い人は現実逃避する傾向が特に顕著に見られます。妄想する頻度が多くなり、現実に戻った時のギャップも大きくなってしまうこともあります。
3.想像力が豊かである
妄想する人の特徴として、想像力が豊かということがあげられます。想像力の豊かな人がすべて妄想するとは限りませんが、あれこれ空想していることが、やがて妄想へと変化していくケースも考えられるでしょう。
想像力が豊かな人はイメージをふくらませるのが得意であるだけに、そのイメージが現実からかけ離れた妄想になってしまうこともあるのです。
妄想することの2つのメリット
妄想することには、メリットもあります。人間の心の動きが妄想することを求めている以上、精神的になんらかのプラス効果があると考えられるからです。芸術家が、妄想をもとに創作した例も少なくありません。妄想の主なメリットとして考えられるのは次の2つです。
1.一時的に嫌なことを忘れられる
2.気分転換することができる
それぞれ詳しく解説します。
1.一時的に嫌なことを忘れられる
一時的に嫌なことを忘れられるのは、妄想の大きなメリットです。嫌なことやショックなことがあった時に、妄想の世界に避難することによって、気分の悪さや精神的な痛手を一時的にまぎらわすことができます。
妄想することによって、現実の世界で受けた傷を癒やし、張り詰めた緊張感をほぐし、精神のバランスを取ることができるのです。
2.気分転換することができる
気分転換できることも、妄想のメリットです。ストレスが溜まってモヤモヤした気分になった時に、妄想の世界へとスイッチが入ることがあります。道具もいらず、頭の中だけで完結するので、手軽な気分転換方法です。
映画を観たり、小説を読んだりしてスッキリする方法と共通点がありそうです。誰にも邪魔されず、自分の妄想の世界に浸ることで、リフレッシュすることができます。
妄想することの2つのデメリット
妄想にはデメリットもあります。妄想に浸ることによって、日常生活に支障が出てしまったり、人に迷惑をかけてしまったりする場合もあるでしょう。妄想の主なデメリットとして考えられるのは以下の2つです。
1.現実への適応がしづらくなる
2.現実と理想のギャップが大きくなる
どのように影響が出てしまうのか、解説します。
1.現実への適応がしづらくなる
妄想が激しくなると、現実への適応がしづらくなることも。妄想している間は嫌なことを忘れて快適に過ごすことができますが、現実に戻った瞬間に一気に気分が落ち込んで、現実の諸問題に対応する能力が低下していくケースもあるのです。
何か嫌なことが起きたら、すぐに妄想の世界の中に戻る癖がついてしまう場合もあります。これは良くない兆候といえるでしょう。
2.現実と理想のギャップが大きくなる
現実と理想のギャップが大きくなっていくことも、妄想のデメリットです。例えば、恋愛相手に対して妄想を抱いてどんどん美化してしまい、実際の相手と美化された理想の姿との間に大きなギャップが生じてしまうケースもあります。
妄想によって過度な期待をしてしまい、その期待と違っていることで失望すると、恋愛がうまくいかなくなることも考えられます。
妄想をやめる3つの方法
妄想が激しくなった場合には、妄想をやめる努力をすることをおすすめします。妄想と現実との区別がつきにくくなってくると、現実の生活にも悪影響を及ぼすことがあるからです。妄想をやめる方法として考えられるのは以下の3つです。
1.現実と向き合うように心がける
2.友達や仲間に手伝ってもらう
3.妄想が激しい場合は専門家に相談する
それぞれ詳しく解説します。
1.現実と向き合うように心がける
妄想をやめるには、現実と向き合うように心がけることが大事です。妄想を抱いてしまった場合は、これはあくまでも妄想であって、現実ではないのだということを自分に言い聞かせることが不可欠になります。
妄想に浸る時間を減らしていくよう心がけることも大切です。現実から逃避するのではなくて、現実と向き合って受け入れるようにしましょう。
2.友達や仲間に手伝ってもらう
自分一人で妄想をやめることができない場合は、友達や仲間に手伝ってもらう方法もあります。自分が妄想に浸っている時や浸りそうになっている時に、注意してもらうと良いでしょう。
コミュニケーションを多くとることも、妄想の抑止効果が期待できそうです。人との会話中やメールのやりとりをしている時は、妄想に浸ることはないでしょう。一人きりで考える時間を減らすことも効果的です。
3.妄想が激しい場合は専門家に相談する
友達や仲間に手伝ってもらっても、妄想が改善しない場合や妄想が激しくなっているという自覚がある場合には、専門家の力を借りる方法もあります。不安を感じている方は、専門家や専門機関に相談することも視野に入れてみてください。
妄想する心の動きを理解して上手に付き合っていこう
妄想とは、現実ではないことを現実であるかのように、想像を膨らませることです。人は誰しも受け入れがたい現実に直面した時には、多かれ少なかれ、妄想を抱くことがあります。
妄想を抱くことで心の傷を癒やす、気分転換する、リラックスするというプラスの効果も期待できます。ただし、妄想が激しくなると、妄想と現実の世界を混同して現実への適応が難しくなる場合もあるので、注意が必要です。
メリットとデメリットを把握し、妄想する心の動きを理解して、上手に付き合っていくことが大切です。
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