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大人の絵本の魅力とは?
なぜ大人の絵本が注目されているのでしょうか?大人になって絵本を見返すことで、子どもの頃には分からなかった新たな気付きを得られるかもしれません。大人が絵本を読むことの魅力を知りましょう。
新たな視点・学びに出会える
「絵本=子ども向け」と考える人は多いかもしれません。しかし、経験を重ねた大人が読むからこそ、絵本が伝えるメッセージに感銘や教訓を得ることもあるのです。
絵本の中には「命の尊さ」「人としての成長」などの深いテーマを取り扱う作品もあります。多くの絵本はデザインやストーリーがシンプルで、子どもでも読みやすい作品がほとんどです。しかし、本当に作者が伝えたいテーマやメッセージは、大人でなければ理解が難しいものもあるでしょう。
絵本に正解はないため、いろいろな解釈をして楽しめます。一つの正解にとらわれないという柔軟な思考にも繋がるでしょう。
子どもの頃とは違う感じ方ができる
子どもの頃に読んだ絵本でも、大人になって改めて読むと違った感動を味わえます。子ども時代とは一味違う楽しみ方ができるのが魅力です。
特に、絵やストーリーが美しい絵本には、心が癒やされる人も多いでしょう。子ども向けに書かれたシンプルなストーリーや言葉も、大人にとっては新鮮味があります。また、言葉の裏に隠された本質についてじっくり考えられるのも大人ならではの楽しみ方です。
大人向けの絵本を選ぶポイント
大人が読んでも面白い絵本を選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。今の自分に合った絵本を選びましょう。
共感できるストーリー
「疲れている時にはちょっぴり笑える絵本」「泣きたい時には感動する絵本」といったように、自分の気持ちや理想の読後感に合わせた作品を選ぶのがおすすめです。共感できる作品を選ぶことで、絵本への愛着がグッと増すことでしょう。
手に取る本によって、さまざまな感情に浸れるのは絵本の魅力の一つです。例えば「心がほっこり温まる」「涙が出るほど感動する」「思わず笑ってしまう」「スリルを味わえるホラー」など、子ども向けの絵本とはいえ、ジャンルはさまざまです。自分の好みの世界観を見つけてみてください。
また、絵本はプレゼントとしてもおすすめです。子どもがいる家庭にはもちろん、読書が好きな相手にも喜んでもらえるでしょう。
感性を刺激するイラスト
「美しいイラストに惹かれて思わず絵本を手に取った」という人もいるかもしれません。絵本の中には、まるで美術館の作品を見ているような気分に浸れる、芸術作品のようなものも数多く存在します。絵本のイラストは、色使いが豊富でポップものから、アーティスティックなものまで多種多様です。気に入ったイラストの絵本は心を揺さぶり、芸術的な感性を刺激してくれることでしょう。
もし、普段と違った刺激を受けたいときは、海外の絵本を選んでみるのもおすすめです。日本の絵本とは違ったテイストのイラストが楽しめます。世界の文化や価値観を学べる作品もあり、視野を広げてくれることでしょう。
また、おしゃれな表紙の絵本はインテリアとしても活躍してくれるため、プレゼントとしても喜ばれます。
子どもと一緒に楽しめるか
子どもと一緒に絵本を楽しみたいなら、読み聞かせができるタイプの絵本を選びましょう。読み聞かせは子どもの集中力・言語力・想像力など、さまざまな力を養うために有効といわれています。
読み聞かせの絵本は、子どもの年齢に合っているものを選ぶのがポイントです。対象年齢が書いてある絵本であれば参考になるでしょう。まだ文字が読めない子どもでも、読み聞かせをしてあげることで本の世界観を楽しむことができます。仕掛けのある絵本なら、子どもが仕掛けで遊びながら読み進められるでしょう。
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イラストが美しい大人の絵本
目でも楽しめるイラストが綺麗な絵本は、インテリアとしてもおすすめです。つい飾りたくなる美しいイラストが魅力的な絵本を紹介します。
小学館「童話絵本 宮沢賢治 やまなし」
宮沢賢治の印象的な作品の一つ、「やまなし」の絵本です。岩手県花巻市出身の宮沢賢治。2016年に彼が生誕120年を迎えたことをきっかけに、彼の作品は再注目を浴びています。中でも「やまなし」は、小学生の国語教科書にも採用されており、優れた作品性が評価されています。
用語はイラスト付きで分かりやすく解説されており、目で見て楽しみながら、要点を掴みやすい絵本となっています。画家は、宮沢賢治と同じ県出身の田原田鶴子が務め、5月と12月のそれぞれ異なった風景画や月夜の光が美しく描かれています。
商品名:小学館「童話絵本 宮沢賢治 やまなし」
福音館書店「旅の絵本」
安野光雅(あんのみつまさ)作・福音館書店出版の「旅の絵本」です。中部ヨーロッパ編から始まり、イタリア・アメリカ・中国など世界各国の街並みが楽しめるシリーズです。各国の街並みや風景が繊細なタッチで描かれています。文字がないので、想像を広げながら楽しめるでしょう。
また、絵の中には童話の主人公や名だたる絵画の一場面が隠されています。読むたびに新たな発見があるのも魅力です。読んでいるだけで、世界を旅している気分になれる絵本です。全9冊のラインナップがあるので、コレクションしてみるのもよいでしょう。
安野光雅は、教師の経歴を持つ画家です。デビュー作の文章のない絵本「ふしぎなえ」や「さかさま」「ABCの本」などで知られています。海外でも出版されており、世界中にファンがいます。
商品名:福音館書店「旅の絵本」
ブロンズ新社「ビロードのうさぎ」
黄色の表紙が目を引く、「ビロードのうさぎ」です。主人公のぼうやの元に、ビロードのうさぎがクリスマスプレゼントとしてやってくるところから、物語が始まります。やがて、ぼうやに愛されて幸せな生活を送っていたうさぎですが、愛されたおもちゃに訪れる「子どもべやのまほう」を見つけることができるのでしょうか。
イラストのタッチがかわいらしく、ページをめくりながら気持ちがほっこりするでしょう。子ども時代を思い出しながら、大人でも感動できる作品です。
「ビロードのうさぎ」は、元はアメリカの絵本作家であるマージェリィ・W・ビアンコの作品「The Velveteen Rabbit」が原作となっています。兵庫県出身の作家・酒井駒子の繊細な絵と抄訳によって、日本向けに作られた一冊です。さまざまな受賞歴もあり、国内外で評価される華麗な絵が楽しめるでしょう。
商品名:ブロンズ新社「ビロードのうさぎ」