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【目次】
親子の大事な時間「寝かしつけ絵本」
寝かしつけ絵本は子どもの睡眠を促すだけではなく、親子のコミュケーションを取る大切な時間でもあります。日中は忙しくて子どもとゆっくり向き合えない人でも、絵本を使って寝かしつける時間を確保すればゆっくりと向き合うきっかけになります。
しかし、絵本はいつから読み聞かせればいいのかと悩む人も珍しくありません。まずは寝かしつけ絵本を始める時期や効果的な方法を紹介します。
寝る前の絵本はいつから始める?
寝かしつけの一環として絵本を読む習慣は、いつ始めても問題ありません。場合によっては、妊娠中から読み聞かせを行う人もいるほどです。絵や言葉を理解できない0歳児でも、パパやママの声を聞くと安心して眠りにつくケースもあるため、積極的に取り入れましょう。
自動で読み上げるアプリなどを使用するのではなく、ママやパパの声を聞かせてあげるのが大切です。子どもにとって大切なコミュケーションの一つとなり、心の成長にもつながります。
絵本を効果的に読むには?
眠気を促すように、ゆっくりと落ち着いた雰囲気で読むことがポイントです。大きな声で読んだり興奮してしまう内容だったりすると、かえって目が覚めてしまうため避けましょう。静かな声で優しく読んであげるのがおすすめです。
また、読み聞かせを始めてすぐに効果が表れないこともあるでしょう。しかし根気よく習慣づけることで、「絵本が始まったら寝る時間だ」と認識できるようになります。
特に物心がつく前から読み聞かせをしていると、大きくなってからも絵本を読んだら眠りを誘いやすくなるとも考えられています。絵本の種類を変えたり、図書館や本屋さんへ行ったりと、絵本に興味を持ちやすい環境をつくってあげましょう。
年齢別の寝かしつけ絵本選びのポイント
寝かしつけ絵本を選ぶポイントは、年齢によって異なります。成長に合わせた絵本を選ぶことで、より眠りを促しやすくなるためです。ここでは、年齢ごとの選ぶポイントをチェックしましょう。
0歳から1歳はリズム感や心地よさが大事
まだ言葉を理解できない0~1歳には、わかりやすいイラストの入った絵本がおすすめです。特に0歳は視覚が未発達のため、はっきりとしたイラストの絵本だと興味を引きやすくなります。
またストーリー性のある絵本よりも、リズムよく繰り返される言葉を使用した絵本が選びましょう。「いないいないばあ」「ゴロゴロ」「ふわふわ」といった心地よい単語を聞くとリラックスでき、眠気を促しやすくなります。同じ単語を聞き続けることで、眠る時間の合図にもなります。
2歳はキャラクターが眠る物語がベター
2歳になると物の関係性を理解できるようになるため、ストーリー性のある絵本を選んでみましょう。眠りやすいように「睡眠」に関連する内容を選ぶと、自分のことのように感じられ眠気を誘いやすくなります。
特に2歳は自我が芽生え始めて、人のまねが好きになる時期。絵本のキャラクターが眠りにつけば、まねをするように促しやすくなります。
ただし次から次へと新たな発見があるストーリー展開だと、子どもの眠気が飛んでしまうので、安心感を与えられる程度の内容にするのがおすすめです。
3歳から4歳は共感できる短め絵本を
3~4歳は個性が出始める時期です。絵本を読み終わるまで寝ない子もいるため、短めの絵本を選びましょう。子どもの集中力が続く5分以内のものを目安にするのがおすすめです。
また3~4歳になると人の気持ちに共感できたり、感情移入を行ったりと心も成長しています。そのため、眠りを題材にした絵本を選んでキャラクターに「おやすみ」と語りかけたり、「一緒に寝ようね」と声をかけたりするのもよいでしょう。キャラクターの気持ちに共感しながら読み進めることで、眠りにつなげやすくなります。
5歳以上は生活ルールが習慣づく絵本を
5歳以上になると保育園や幼稚園に通園している子どもが多く、生活リズムが整ってきます。そのため、眠りを促すだけでなく、自ら眠りにつくよう促すのがおすすめです。例えば絵本を読む前に、「この絵本を読み終わったら寝ようね」と約束するとよいでしょう。
ストーリーも睡眠に関する内容だと、自分で寝ようという自主性を高めやすくなります。「夜になったら寝るもの」「寝るのは気持ちいい」と子どもに感じてもらえるような絵本を選びましょう。
絵本の内容もチェックしてみよう
寝かしつけ絵本を選ぶ際は、絵本の内容も大切です。子どもがドキドキしてしまう内容だと眠気を妨げる原因にもなるため、眠りやすい絵本を選びましょう。また内容だけではなく、イラストにも気を遣うとより効果的です。絵本を選ぶ際のチェックポイントを解説します。
リラックスできる内容を選ぶ
寝かしつけ絵本を読む目的は、子どもがスムーズな眠りにつけるように促すことです。そのため、ゆったりと読み進められるものを選びましょう。中には眠りを研究して作られた絵本も販売されており、読んでいるパパやママもリラックスできるような内容だと、子どもも安心して眠りにつけます。
反対に続きが気になる内容やドキドキと興奮してしまう内容は、眠気を妨げてしまう可能性も。このような本は寝る前には避けて、活発に活動する日中に読んであげるのがおすすめです。
眠りのイメージが膨らむイラストを選ぶ
寝かしつけの絵本に描かれるイラストは、優しくて落ち着きのあるデザインを選びましょう。色合いだけではなく、夜や睡眠をイメージできるイラストが入っているものもおすすめです。
例えば、眠たそうにしているキャラクターやベッドに横たわる姿、星や月が描かれた夜空などは、睡眠を連想させやすくなります。読むときの声やストーリーだけではなくイラストにも配慮すると、より寝かしつけの効果を得やすくなります。
0歳向けの寝かしつけ絵本
ここからは、0歳向けの絵本を2冊紹介します。0歳はまだ言葉を理解できませんが、パパやママの声に反応して眠りにつきやすくなります。ゆっくりと読み聞かせを行いましょう。
絵のタッチがやさしい「もうねんね」
「もうねんね」は、優しいタッチのイラストと心地いいリズムが特徴の絵本です。眠くてうとうとした様子や、目を閉じた優しい寝顔が子どもの眠気を誘ってくれるでしょう。また淡い色合いで目に優しいです。
1968年に発刊されてからファーストブックとして根強い人気のある絵本です。時代が変化しても、パパやママに読み継がれています。
松谷 みよ子(文)瀬川 康男(絵)
もうねんね/童心社
シンプルで見やすい「おつきさまこんばんは」
「おつきさまこんばんは」は、暗い夜空で輝くおつきさまを題材にした絵本です。おつきさまが出てきてあいさつをしたり、にっこり微笑んだりする姿はまるでお話をしているよう。
優しいイラストに子どもも心地よさを覚えるでしょう。また文字やイラストがシンプルでわかりやすく、子どもも興味を持ちやすくなっています。裏表紙もかわいいデザインなので、最後まで楽しみながら読める1冊です。
林 明子(作)
おつきさまこんばんは/副音館書店
1歳向けの寝かしつけ絵本
次は、1歳におすすめの寝かしつけ絵本を紹介します。0歳向けに紹介した絵本よりも動きが付いていたり、リズムのよい内容展開になっていたりします。親子で楽しみながら、寝かしつけを行いましょう。
動物たちがかわいい「ねむねむごろん」
「ねむねむごろん」は、ぞうさんやくまさんたちとともに、あくびをして「どしん」「ごろん」とねむねむポーズを行うことで入眠を促してくれる絵本です。動物のまねをすることで自然と横になれるため、いつの間にかうとうとしているでしょう。
特に寝るのを嫌がる子どもでも、動物のまねをすることで「寝ることは楽しい」と思うきっかけになるかもしれません。ページをめくるたびに、さまざまな動物が登場するのも子ども心をくすぐるポイントです。
たなかしん(作・絵)
ねむねむごろん/KADOKAWA
おばけが好きな子向け「ねないこだれだ」
「ねないこだれだ」は、夜の9時に時計が鳴るシーンからスタートする絵本です。夜になっても寝ない子どもは、「おばけになってとんでいけ!」とおばけの世界へ連れていかれます。
シンプルなイラストと独特なストーリー展開が、子どもの興味関心を引きつけるでしょう。おばけが出てくるものの安心感を得られる絵本になっているので、「ちゃんと寝よう」と思うきっかけになります。
せな けいこ(作・絵)
ねないこだれだ/福音館書店
きれいな色合いが目をひく「ゆっくり おやすみ にじいろの さかな」
「ゆっくり おやすみ にじいろの さかな」は、ママの優しいぬくもりと愛情が感じられる絵本。主人公であるにじうおは夜になっても眠れないため、さまざまな不安がよぎります。そのたびに、ママがぎゅっと抱きしめてくれて安心させてくれるのです。
パパやママのぬくもりを感じながら寝かしつけられるため、子どもも安心して眠れるでしょう。また寝る前のスキンシップとして取り入れるのもおすすめです。
マーカス・フィスター(作)谷川 俊太郎(訳)
ゆっくり おやすみ にじいろの さかな/講談社
2歳向けの寝かしつけ絵本
ここからは、2歳向けの寝かしつけ絵本を紹介します。キャラクターのまねをしたり、優しく語りかけたりと内容展開も楽しみながら読み進められる絵本です。芽生えてきた自我をうまくコントロールしながら、寝かしつけてあげましょう。
人気キャラの絵本「ノンタンおやすみなさい」
「ノンタンおやすみなさい」は、眠れないノンタンが友達を遊びに誘うところから始まります。しかしノンタンの友達はベッドの中で寝ていて、起きていたのはフクロウだけ。ノンタンはフクロウと鬼ごっこをするものの、夜は暗くて何も見えずにどろんこになってしまうのです。
ノンタンを通して夜遊ぶのは危ないこと、夜は寝ることが伝わる内容になっています。また「ノンタン」と発音しやすいことから、なじみやすいキャラクターとしても人気です。
キヨノサチコ 作・絵
ノンタンおやすみなさい/偕成社
ハグしたくなる1冊「だいすきぎゅっぎゅっ」
「だいすきぎゅっぎゅっ」は、親から子どもへの愛情がつまっている絵本です。朝ごはんを食べた後、本を読んだ後、散歩をした後など、さまざまな場面でぎゅっと抱きしめている様子が描かれています。
だいすきぎゅっぎゅっを読むと、思わず子どもを抱きしめたくなります。寝かしつけの中でコミュケーションを取りながら、スキンシップも行える絵本です。落ち着いた色合いとイラストが、より優しい気持ちにしてくれます。
フィリス・ゲイシャイトー、ミム・グリーン(文)デイヴィッド・ウォーカー(絵)福本 友美子(訳)
だいすきぎゅっぎゅっ/岩崎書店
繰り返す会話が心地よい「おやすみなさい コッコさん」
「おやすみなさい コッコさん」は、眠れないコッコさんとお月さまがお話をするストーリーです。夜に起きているのはお月さまだけだと思ったら、コッコさんも起きていました。お月さまはコッコさんに、みんな寝ているからコッコさんも寝るように優しく語りかけるのです。
優しく話しかけるお月さまの言葉に、子どもも心地よさを覚えてうとうとしやすくなります。パパやママだけではなく、お月さまが見守ってくれるという安心感も得られる絵本です。
片山 健(作・絵)
おやすみなさい コッコさん/福音館書店
3歳以上向けの寝かしつけ絵本
最後に、3歳以上におすすめの寝かしつけ絵本を紹介します。3歳以上になると物事を把握できるようになるため、内容も少し難しくなります。しかしどの絵本も楽しみながら読み進められるため、親子のコミュニケーションを取りながら読み聞かせてあげましょう。
ユーモラスな内容がすてき ペギー ラスマン 作 伊東 寛 訳 「おやすみゴリラくん」
「おやすみゴリラくん」は、夜の動物園が舞台の絵本です。警備員のおじさんが、見回りをしながら動物におやすみのあいさつを行います。そこへいたずら好きのゴリラくんが、こっそりと動物たちのおりを開けて回るのです。
動物たちが抜け出したことを知っているのは、絵本の中の動物たちと絵本を読んでいる子どもだけという展開にわくわくします。自由となった動物たちの行動は、子どもにも「一緒に寝よう」と思わせてくれます。細部にまで遊び心たっぷりのユーモア溢れる1冊です。
ペギー・ラスマン(作)いとうひろし(訳)
おやすみゴリラくん/徳間書店
ママパパも楽しい 「ジャック・ジャック ねんねのだいぼうけん」
「ねんねのだいぼうけん」は、インクレディブルファミリーの末っ子であるジャック・ジャックにまつわる絵本です。ジャック・ジャックの家族はスーパーパワーを持つヒーロー家族で、ジャック・ジャックもあるパワーを持っています。
どうやらジャック・ジャックは家族が寝静まった頃に、だいぼうけんをしているよう。かわいいイラストも人気で、絵本を読むパパやママも楽しめるストーリー展開です。
メレディス・ルースー(作)グリヒル(絵)神原 聖(訳)
ジャック・ジャック ねんねのだいぼうけん/小学館
指示付きで読みやすい「おやすみ、エレン」
「おやすみ、エレン」は心理学的効果に基づいて設計された絵本で、寝かしつけに苦労する子どもも眠りやすくなっています。85万部を超えるベストセラー「おやすみ、ロジャー」の第2弾で、前作より眠りやすさがアップしています。
また、イラストがかわいいのも人気のポイントで、ロジャーの絵が苦手な子どもにもおすすめです。象のエレンが森を冒険しながら新しいキャラクターに出会うストーリーにも注目してみてください。
商品名:おやすみ、エレン
忙しいママには絵本アプリもおすすめ
忙しくて絵本を買いに行けなかったり、図書館に行ってあげられなかったりするママにおすすめの絵本アプリを紹介します。アプリが一つあれば何十冊もの絵本を読んであげられるため、忙しいママの味方に。それぞれの特徴をチェックしましょう。
360冊以上がそろう「絵本が読み放題!知育アプリPIBO」
PIBOは360冊以上の絵本を読めるアプリで、無料であれば1日3冊まで、有料であれば制限なしで絵本を読めます。プロの絵本作家100名以上が手掛けた絵本を、好きなだけ読み聞かせられるのが特徴です。
またPIBOで取り扱う絵本はオリジナル作品から昔話の名作まで多岐に渡るため、子どもの好みに合わせた絵本を選びやすくなっています。
PIBOがあれば多くの本を揃える必要もなく、いつでも新しい絵本を読んであげられます。またプロの声優による読み聞かせ音声も使えるので、必要に応じて活用するのもおすすめです。
アプリ名:絵本が読み放題!知育アプリPIBO
・App Store:詳細はこちら
日本や世界の昔話が楽しめる「おやすみ前のおとえほん」
おとえほんは、物語に合わせた音楽とともに昔話を朗読してくれるアプリです。お試しで「はだかの王様」を1話分読め、定期購読すれば日本や世界の昔話全60話を読み聞かせできます。
使用される音楽はおとえほん専用に作られており、子どもだけではなく大人も癒やされます。聞く、読む、録るの三つのモードから選べ、親子のコミュケーションを取りながら楽しめるのが特徴です。
アプリ名:おやすみ前のおとえほん
・App Store:詳細はこちら
英語の本も楽しめる「絵本読み聞かせアプリみいみ」
みいみは人気の絵本や昔話の名作のほか、英語の本も読み聞かせできるアプリです。新しい絵本も次々に追加されているので、飽きることなく楽しめます。
また物語の一部を子どもの声に吹き替えたり、子どもの写真や絵を本のカバーにしたりと、オリジナルの絵本を作れることが特徴です。保存しておけば後から振り返ることもでき、家族の思い出にもなります。
みいみは月額定額制で、最初の1カ月は無料で使えるため、まずはお試しに1カ月から使用するのもおすすめです。
アプリ名:絵本読み聞かせアプリみいみ
・App Store:詳細はこちら
・Google Play:詳細はこちら