肉食で水分は食べ物から補給する
イルカは肉食動物であり、魚類や甲殻類、タコやイカなどの頭足類を好みます。1日あたりに食べる量はカマイルカで5kg程度、バンドウイルカで10kg程度です。餌を噛んで食べることはなく、丸飲みするのが基本です。魚のヒレによって喉や食道が傷つくのを防ぐために、魚を食べる際は頭から飲み込む習性があります。
水分を補給する際に餌から摂取するのも特徴です。海水には塩分が多く含まれており、臓器に影響が及ぶ可能性があるため、海水を飲むことはありません。イルカが好む餌には水分が多く含まれており、食べ物の水分だけで十分にまかなえます。さらに、イルカは自身の体脂肪から水分を作り出せるため、水分補給をしなくても脱水症状に陥ることはありません。
最長で40〜50年生きる
代表的なイルカの一種であるバンドウイルカの寿命は、最長で40〜50年とされています。ただし、種類や性別、体の大きさによって寿命は大きく異なり、寿命を迎える前に亡くなる個体も多いため、最長の寿命はあくまで目安です。また、寿命の目安は野生下のイルカに当てはまるもので、飼育下の場合、寿命はさらに短くなるとされています。飼育環境の改善は日々続けられていますが、イルカは本来広い海で生息する生き物のため、海よりも狭い水槽の中で長期的に飼育するのは簡単なことではないでしょう。
「海豚」以外に漢字の「豚」が付く生き物
「海豚」のように、漢字表記で「豚」が付く生き物はほかにも存在します。例えば、「水豚」は「カピバラ」を表す難読漢字です。和名は「オニテンジクネズミ」ですが、学名がラテン語で「水の豚」を意味することから、「水豚」という漢字表記が使われています。
河の豚と書く「河豚」という生き物もいます。読み方は「フグ」で、水族館で見られるほか、高級食材としても有名でしょう。「河豚」は内臓に毒があることが多いため、免許を取得した人しか調理できません。
「海豚」の読み方・意味を覚えておこう
「海豚」は「イルカ」と読む難読漢字で、元々は中国で生まれた言葉です。イルカという名前の語源は諸説ありますが、何らかの音の響きがイルカに転じたという説が多いです。イルカはさまざまな特徴をもつ生き物で、例えば「片目を閉じて眠る」「コミュニケーション能力が高い」などが挙げられます。「海豚」以外にも漢字の豚が付く生き物は存在し、水豚や河豚が代表的です。ぜひこの機会に、「海豚」の読み方や意味、生態などを覚えておいてください。
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