楳図かずおの世界を体感!話題の展覧会がついに開幕
歴史に名を刻む傑出したマンガ作品を数多く世に送り出した楳図かずお氏。その作品にはマンガという既存の分野だけでは語りきることができない先見的な世界や、幻視的なビジョンが至るところに発揮されています。そんな「楳図かずおの世界」を表現する今までにない展覧会が、六本木ヒルズ森タワーの「東京シティビュー」にて開催中です。
©エキソニモ ©楳図かずお/小学館
開幕に先立ち行われたプレス向け内覧会のオープニングセレモニーには、大ファンを公言している中川翔子氏とともに、楳図かずお氏本人も登場。「間違いなくがっかりさせることのない展覧会です。ゆっくり見て、それを家に帰って考えて、楽しんでほしい。そしてそれをぜひ口コミで広めて欲しい !」とファンに向けてメッセージを送りました。そんな作者も太鼓判を押す展覧会の見どころをご紹介します!
新作の公開も!見逃せない展示が目白押し
1:4年の期間を費やした27年ぶりの新作を初公開
制作に4年もの歳月が費やされた『ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館』は、1990年代の作品『14歳』以来、実に27年ぶりとなる新作。本作は、物語性を持つ点ではマンガと親和性はあるものの、101点から構成される各作品にはコマ割りがなく、1枚1枚が絵画作品として制作されています。
楳図かずお《ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館》
2021年 アクリルガッシュ、紙
©楳図かずお
Photo: Ken Kato
楳図かずお氏は本作について、「新作の中身はもちろんですが、実は額縁にもこだわっているんです!赤と緑を基調とした、存在感があるけれど、連作絵画にマッチしている部分もぜひ見てほしい」とコメント。さらになぜ新作を101枚の絵画という形式で発表したのかという質問に対しては、「新しいことを目指す、ということで、漫画でもあり絵画でもある作品を作りたかった。漫画と絵画の両方の良いところを表現したかったんです」と述べています。大注目の新作の原画を直接この目で堪能できる、貴重な機会をお見逃しなく。
2:『わたしは真悟』作中の象徴でもある東京タワーを背にしたエキソニモ作品
テクノロジーに関する作品を発表しているアートユニット、エキソニモが、長編SFマンガ『わたしは真悟』をテーマにインスタレーションを制作。大量のケーブルが山積する空間に設置されたモニターから 『わたしは真悟』の作中場面が映し出され、さらにガラスの向こうには、悟と真鈴が頂上から救助ヘリに飛び移った東京タワーの姿が。圧巻の展示空間は本会場ならでは!
エキソニモ《回想回路(Callback)》
2022年 ミクストメディア
©エキソニモ ©楳図かずお/小学館
Photo: Ken Kato
3:新作の素描を組み込んだ幻想的な冨安由真作品
現実と虚構を往来するような作品を得意とする冨安由真氏が、楳図かずお氏の着彩される前の新作の素描 (鉛筆画) 101点を展示する部屋全体の演出を担当。さらに、展示室の中央には小部屋のような構造物も制作しました。素描のモノクロームな世界と、夢の中にいるような光と影の空間演出が入れ子状になって交互に浮かび上がります。
冨安由真《Shadowings》
2022年 ミクストメディア
©冨安由真 ©楳図かずお
Photo: Ken Kato
4:鴻池朋子による楳図作品のトータルインスタレーション
楳図作品と向き合うことを通じ、楳図かずお氏の根底にある欲求やイメージを探りながら制作された鴻池朋子氏の新作も展示。楳図氏の新作の素描にリスペクトを込めたドローイング 「かずお14歳」や、楳図漫画に象徴的に登場する非常階段、『14歳』の終盤に登場する〝ゴキンチの先生〟の顔をオモリとして作られた振り子などで構成されるトータルインスタレーションです。
鴻池朋子《振り子 ゴキンチの先生(Pendulum:Gokinchi no Sensei)》
2022年 アルミ、ステンレスワイヤー、スタイロフォーム、アクリル塗料、スピードコントロールモーター
©鴻池朋子 ©楳図かずお/小学館
Photo: Ken Kato
オリジナルグッズもファン必見のラインナップ
展覧会後のさらなるお楽しみ、グッズもやっぱり見逃せない! 会場内の特設ショップでは、新作『ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館』や過去の楳図作品のビジュアルを使ったアイテムなど、展覧会会場だけのオリジナルグッズを含む約190種類が販売されます。また、グラフィックデザイナーの吉田ユニ氏とのコラボグッズも登場です。
©楳図かずお
▲ポーチ ZOKU-SHINGO (A) ¥1,320 (税込)
本展覧会で公開される新作の中から、象徴的なシーンを切り取った布製ポーチ。背面には「ZOKU-SHINGO」のロゴを大きくデザイン。
©楳図かずお
▲ダイキャストキーホルダー 楳図ハウス ¥825 (税込)
楳図かずお氏の作品のひとつとも言える「楳図ハウス」をかたどったキーホルダー。
©楳図かずお/小学館
▲豆皿 おろち ¥990 (税込)
名作おろちの「扉絵」を使用した豆皿。
©楳図かずお
▲楳図録 ¥3,190 (税込)
楳図かずお氏自らが企画した新作アートの編集本「楳図がつくった〝楳図録〟」。「333のテッペンカラトビウツレ」というシンゴ (『わたしは真悟』) のメッセージにちなんだ高さ「333mm」というこだわり仕様で、作者が仕掛けたギミック、アート、メッセージが納められています。
©楳図かずお/小学館
▲吉田ユニ デザイン マスキングテープ (マリン) ¥770 (税込)
『わたしは真悟』の登場人物マリンのハートに響くメッセージで構成された、吉田ユニ デザインのマスキングテープ。
©楳図かずお
▲吉田ユニ デザイン「ZOKU-SHINGO」 クッションカバーB ¥2,750 (税込)
『ZOKU-SHINGO』のイメージをモチーフにした、吉田ユニ デザインのクッションカバー。
※画像はイメージです
27年ぶりの新作から気鋭のアーティストによる作品、そして種類豊富なオリジナルグッズまで、見どころ満載の『楳図かずお大美術展』。楳図かずおの世界を体感できる必見の展覧会を、ぜひお見逃しなく!
『楳図かずお大美術展』
【開催概要】
会期:2022年1月28日 (金) ~3月25日 (金) ※会期中無休
会場:東京シティビュー (東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52 階)
開館時間:10:00~22:00 (最終入館21:30)
※情勢によりやむを得ず、営業時間に変更が生じる場合や、休業となる可能性もございます。
料金:一般 2,200円/学生 (高校・大学生) 1,500円/子ども (4歳~中学生) 900円/シニア (65歳以上) 1,800 円
※障がい者手帳をお持ちの方 (介助者1名まで) は無料です。
※本展は事前予約制 (日時指定券) を導入しております。
主催:東京シティビュー、楳図かずお大美術展製作委員会
後援:六本木商店街振興組合、J-WAVE
問い合わせ:03-6406-6652 (東京シティビュー)
公式サイト:展覧会公式ポータルサイト/東京会場公式サイト
公式 Twitter:@umezz_art
※本展覧会に関する情報は予告なく変更になる場合があります。最新情報、詳細、注意事項を公式サイトおよび公式SNSにて必ずご確認ください。
巡回情報:大阪会場 (あべのハルカス美術館) 2022年9月17日 (金) ~11月20日 (日)
【チケット情報】
現在第一期 (1/28 (金) ~2/13 (日) 入館分) 、及び第二期 (2/14 (月) ~2/28 (月) 入館分) のチケットを販売中。第三期 (3月1日 (火) ~3月25日 (金) 入館分) のチケットは2/12 (土) 10:00より東京シティビュー専用オンラインサイトおよびローソンチケットで販売開始されます。
購入方法など詳細はこちら▶︎東京会場公式サイト/ローソンチケットHP/東京シティビュー専用オンラインサイト
チケット料金 (税込) :一般 2,200円、学生 (高校・大学生) 1,500円、子ども (4歳~中学生) 900円、シニア (65歳以上) 1,800円
※4歳未満は無料
※障がい者手帳をお持ちの方 (介助者1名まで) は無料
※屋内展望台入館料を含む
【展覧会公式ショップ 営業概要】
展開期間:2022年1月28日 (金) ~3月25日 (金) ※会期中無休
営業時間:11:00-22:00 (最終入場 21:30)
HP:東京会場公式サイト
※商品ラインナップ、商品名、価格、デザイン、仕様、購入個数制限などは発表後であっても変更になる場合があります。
※商品は発売延期・中止になる場合があります。
※写真と実際の商品の色・形などは若干異なる場合があります。
プロフィール
楳図かずお
1936年、和歌山県高野山に生まれ、奈良県で育つ。
小学校4年生で漫画を描き始め、高校3年生の時、『別世界』『森の兄妹』をトモブック社から単行本で出版し、デビュー。『へび少女』『猫目小僧』などのヒット作により、“ホラー漫画の神様”と呼ばれる。『漂流教室』で小学館漫画賞受賞。
一方、『まことちゃん』でギャグの才能も発揮。作中のギャグ、“グワシ”は社会現象となった。このほか、『おろち』『洗礼』『わたしは真悟』『神の左手悪魔の右手』『14歳』など、数多くのヒット作を生み出す。その他、タレント、歌手、映画監督など多数の肩書きを持ち、様々なジャンルで活躍中。2018年、『わたしは真悟』で仏・アングレーム国際漫画祭 遺産賞」受賞。また同年度、文化庁長官表彰受賞。