月とすっぽん
「月とすっぽん」は、両方とも丸くて、同じような形をしています。しかし夜空で美しく輝く月と、泥の中にいるすっぽんを比べると、その差は非常に大きいものです。このことから、「月とすっぽん」は「2つのものが比較できないほどかけ離れていること」という意味で使われます。
「似て非なるもの」は、「一見似ているようでいて、その内実はまったく違うこと」という意味ですので、ほとんど同じ意味の言葉といえるでしょう。
提灯に釣鐘
「提灯に釣鐘」は「ちょうちんにつりがね」と読みます。提灯も釣鐘も形が似ており、両方とも釣り下げて使われるもの。しかし、提灯は竹や紙などでできているため軽く、釣鐘は銅や鉄でできているためとても重いです。
形は似ているのに、重さはまったく釣り合わないことから、「似ているけれども、実際にはまったく違うもの。釣り合わないもの」という意味で使われます。こちらも「似て非なるもの」とほとんど同じ意味です。
雲泥万里
「雲泥万里」の読み方は、「うんでいばんり」。雲は天にあり、泥は地上にあるため、両者がとても離れていることを表します。「万里」は、「とても長い距離」をたとえる言葉。これらを合わせて、「非常にかけ離れていること」を意味します。
「雲泥万里」には、「一見似ているもの」という意味は含まれていませんので、その点は「似て非なるもの」とは違いがありますね。しかし、「まったく違うもの」をあらわす点では、類語といえるでしょう。
「似て非なるもの」の英語表現とは?
「似て非なるもの」を英語で言いたい場合には、どのような表現をすればいいのでしょうか。ここでは、「似て非なるもの」の英語表現を解説します。
similar but different
「似て非なるもの」の英語表現としてぴったりなのは、「similar but different」です。「similar」は「似ている」、「different」は「異なる」という意味の英語。「similar but different」という表現で「似ているけれども異なる」という意味になります。
close but not the same
「close」は「類似した」、「same」は「同じ」という意味です。「close but not the same」という英語表現で、「似ているけれども同じではない」という意味になります。「似て非なるもの」をそのまま訳した表現ですね。
最後に
「一見似ているようでいて、その内実はまったく違うこと」という意味の「似て非なるもの」。世の中には、「似て非なるもの」がたくさん溢れています。言葉の意味を覚えたら、周囲にある「似て非なるもの」を探してみると、より理解が深まるでしょう。
▼あわせて読みたい