数えるほど
「数えるほど」の意味は、「ほんの少し」「ごく少数」です。指を折って数えられるほど少ないことから、この言い回しができました。たいていは、「数えるほどしかない」などと使われます。
例文：同意してくれる人は数えるほどしかいなかった
束の間
「束の間」は「つかのま」と読み、意味は「ほんの僅かな時間」「ちょっとの間」などです。「束」とは、もともと日本の伝統的な長さの単位のこと。昔は、親指以外の4本分の指の幅を「一束（ひとつか）」と表していたのだとか。それがやがて、「長さ」から「時間」を表す言葉に変化し、「僅かな時間」を「束の間」というようになったそうです。
「幾許かの時間」という表現は、「若干の時間」という意味になります。このように、時間を表す場合に、「束の間」を類語として使えるでしょう。
例文：集中力が求められる作業が何時間も続き、疲労が蓄積していたが、束の間の休憩でリフレッシュできた
英語表現とは？
「幾許」を英語で表現したい場合、どのような言葉を使えばよいのでしょうか。「いくらかの」という意味の「some」や、「若干」という意味の「few」などが適しています。また、「余命幾許もない」というフレーズを英語で言いたい場合の表現も紹介しましょう。
some
「some」は、「いくらかの」「多少の」「少しの」などの意味を持つ単語です。量や人数などがはっきりわからない時に、名詞と一緒に使えます。
・My husband gave her some money.（私の夫は彼女に幾許かのお金を与えた）
・There are some people in the office.（オフィスに何人かの人がいます）
few
「few」は、「ほとんどない」という否定の意味を持つ単語です。ただし、「a few」とすれば、「少しある」という意味になりますので、その点は注意しましょう。
・She has few friends.（彼女には友だちがほとんどいない）
・She has a few friends.（彼女には友だちが少しだけいる）
number
「number」は、動詞の場合は「数える」「番号をつける」などの意味を持ちます。ただし、この「number」を受け身表現で用いると、「数を限る」という意味に。これに、「（命のある）日数」という意味の「days」をつけると、「余命幾許もない」というフレーズを表現できます。
・My days are numbered.（私は余命幾許もない）
最後に
「数量や程度が不明なこと」「若干」「数量や程度が多くないこと」といった意味を持つ「幾許」。「幾許」という言葉は知っていても、微妙にニュアンスの異なる3つの意味があるとは知らない方も多かったのではないでしょうか。
「幾許」は、ややかたい表現ですので、ビジネスシーンで使えるとスマートな印象を与えることができます。ですが、自信を持って使えない場合、まずは、類語で挙げた「どれほど」や「僅か」「数える程」「束の間」などを使ってみてもよいでしょう。
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