「マタニティマーク」とはどんなマーク?
「マタニティマーク」は、2006年に厚生労働省が事務局を務める「健やか親子21」推進検討会によって発表されたマークです。デザインは公募により決定されました。妊娠初期は、外見から妊娠していることがほとんどわかりません。そのため、電車やバスなどの交通機関で席に座れなかったり、近くでタバコを吸われてしまう、といったことが少なくありません。
妊娠初期は赤ちゃんの成長や妊婦さんの健康に重要な時期。妊娠・出産が安心・安全・快適であるようにと、国民運動計画「健やか親子21」推進検討会において発表されたのが「マタニティマーク」です。
「マタニティマーク」の目的
・急な体調不良などの緊急時に、妊娠していることを知らせる
・交通機関などの利用時に周囲が配慮をしやすくする
・ポスターなどで掲示することで、妊産婦にやさしい環境づくりを推奨する
「マタニティマーク」にはどんな種類がある?
■ストラップやキーホルダー
ストラップやキーホルダーなど、身につけることができるものが多く、カバンなどの目につきやすいところにつけておくことができます。
■ステッカータイプやマグネットタイプ
電車やバスなど公共交通機関を使わず、車移動がほとんど、という方には車につけるステッカータイプのマタニティマークが便利でしょう。また、家族で車を共有している方には、マグネットタイプのマタニティマークだとつけ外しができ、必要なときだけ車につけることができます。
「マタニティマーク」をつけるタイミングは?
マタニティマークは、どのくらいの時期からつけようか、迷う方も多いのではないでしょうか。つけ始めるタイミングは人それぞれのようです。マタニティマークはいつからつけるのか、などを一緒にみていきましょう。
「マタニティマーク」はいつからつけるのがよい?
マタニティマークは、「いつからつけないといけない」という決まりはありません。母子手帳をもらう際に一緒に手にすることが多いため、そのタイミングでつける人もいれば、妊娠2~3か月くらいでつけはじめるという人も。
しかし、つわりなどで体調がよくない人や、小さい子どもを連れてよく外出する人、公共交通機関を頻繁に利用する人などは、早くつけた方が良いでしょう。妊娠中は体調が変わりやすくなるもの。外出先などで予期せぬ事態になっても、周囲の人に妊娠していることを理解してもらえ、また周囲の人も手助けしやすくなります。
「マタニティマーク」をつけない人もいる
妊娠していることをあまり知られたくない場合や、トラブルに巻き込まれないために、普段はマタニティマークをつけないという人もいるようです。また、電車やバスで移動するときだけつける、という人も。マタニティマークをつけないといけない、という決まりは特にありません。自身がストレスのないように、活用することが大切といえます。
「マタニティマーク」はどこでもらえるの?
マタニティマークはどこでもらうことができるのか、チェックしていきましょう。
各自治体の母子手帳交付の窓口
各自治体の母子手帳を交付する窓口で、母子手帳と一緒にもらうことができます。
雑誌の付録
マタニティ向けの雑誌の付録でもらえることも。ブランドと合作している、おしゃれなものなどが手に入ることがあります。
マタニティ向けのイベント
マタニティ向けのイベント会場でマタニティマークを配布していることも多いようです。体調をみて情報を収集しに行ったり、気分転換にイベントに参加するのもおすすめです。
首都圏の駅の窓口
首都圏の主要な駅では、マタニティマークの配布を行っている鉄道会社も。ただし、駅や地方都市などによります。もし、駅の窓口でマタニティマークをもらいたいなら、一度駅に問い合わせてみる方が得策です。
厚生労働省のホームページでダウンロードすることが可能
マタニティマークは、厚生労働省のホームページからダウンロードすることができます。マタニティマークは厚生労働省が商標登録しており、自由に使用することが可能。それを元に、手作りしてもOKです。しかしダウンロードして利用するにあたり、色や形は変えない、呼びかけ文の変更はしない、営利目的での使用は差し控える、などのルールがあるため注意してください。
「マタニティマーク」をつける際の注意点は?
「マタニティマーク」は、周囲に妊娠していることをわかってもらうために作られたマーク。妊婦さんに対して優しい配慮をしてもらいたいというものですが、マタニティマークをつけていて、思わぬトラブルに巻き込まれたというケースも。マタニティマークをつけている人をみたら、サポートしてくれたり、優しい言葉をかけてくれる人がほとんどでしょう。しかし中には、マタニティマークをつけている人を前向きに捉えられない人もいるようです。
例えば、外見からはわからない持病があったり、体調が悪い人、不妊治療中の人もいるかもしれません。必要以上にトラブルになることを警戒する必要はありませんが、さまざまな事情を抱えた人たちもいることは、頭の中に入れておいた方がよいでしょう。
最後に
妊娠中は体調の変化が起こりやすくなります。周囲のサポートが必要になることもあるでしょう。お腹の赤ちゃんと母体を守るためにも、「マタニティマーク」を活用して、妊娠期間中から産後まで安心して過ごしていただきたいものです。