夫の浮気が発覚！相手は若いのかと思いきや…
美恵子さん（仮名）の夫が浮気していることがわかったとき、美恵子さんはてっきり「若い子と遊んでいるだけだろう」と思ったとのこと。離婚が頭をよぎらなかったわけではないものの「私たちは、もう10年も夫婦だし、夫は若い子の魅力に魔が差しただけだろう」と自分を納得させ「一度だけなら」と目を瞑ったそうです。ところが…。
「よくよく調べてみたら、浮気相手は私と同年代で40代半ば。バツイチでシングルマザーとして子どもを育てているのに、私とは違って生活感をまったく感じさせない美人でした。
実は私、夫に内緒で浮気相手のインスタアカウントを突き止めたんですよ。それで、“見ないほうがいい。見たっていいことなんてない”とわかりつつも、ついつい興味本位で覗いてしまったら、そこには想像していたよりもはるかに洗練された浮気相手の日常が投稿されていました」
美恵子さんも年齢よりは若く見られることが多く、お世辞かもしれないとは思いつつも後輩たちからは「素敵ですね」「憧れます」と言われることが多いとのこと。これまで美恵子さんは、そんな自分に対してそれなりの自信があったと話します。しかし、自分と同年代である夫の浮気相手のSNSを見てしまって以降、自信を喪失してしまっているというのです。
勝ち負けではないけれど…拭えない劣等感
「私は浮気相手と自分を勝手に比べて、浮気相手のほうがキラキラしていることに対して勝手に劣等感を抱いているだけだって、頭ではわかっているんです。それに、“勝ち負け”という意味では私が妻なんだから、浮気相手の女性よりも立場だって強いはず。
だけど…、まるで同年代とは思えない美しい女性を見て、“夫はもしかしてずっと私に不満を抱いていたのではないか”とか、“あれだけの美人と相思相愛だったなら、本当は私と別れてあの人と再婚したかったんじゃないか”とか考えてしまうようになりました」
夫と浮気相手とはすでに関係は終わっているはずだと信じているものの、まだ完全に別れていなかったときのことを考えると、怖くてなかなか夫に確認もできないままだと話す美恵子さん。最近では「もしや、まだ関係が続いているかも」という不安感も強まり、浮気相手のインスタグラムを毎日何度も見ては、夫がいるような“匂わせ投稿”がないかを探してしまうのだそう…。
「自分でも何をしているんだろうって思うんですけど、やめられないんですよね。それに、夫といるような様子の投稿はひとつもないので、夫と浮気相手の仲は終わっているんだろうなとも思うんです。
でも私の心は晴れないし、夫を信頼しているつもりでも、どこかで疑い続けています。それだけ、浮気相手が女性の私から見ても魅力的すぎて…。今までに経験したことのない劣等感を覚えています」
すでに夫の浮気が発覚してからは、数ヶ月が経過。しかし美恵子さんは、浮気相手のSNSをチェックしたりインターネットで検索をかけて浮気相手の近況が出てこないかを探ったりと、浮気発覚直後よりも病的な行動をしてしまっていると話します。
「どうすれば自分に自信を取り戻せるのか、まったくわかりません。自信を喪失してからは、夫に対しても以前のように強気で接することができず、なんだか自分でも自分ではないような気がします。あのとき、興味本位で浮気相手のSNSを見なければよかったと思うけれど、見てしまった以上はもう戻れないので、これからどうやって夫婦関係を正常化していけばいいのか…、途方に暮れています」
夫が浮気をしていたと知っただけでも浮気相手は妻からの憎しみの対象となりやすいのに、さらに相手の具体的な姿を知ってしまったとなれば、多くの妻の心は穏やかではいられないはずです。SNSを通じた姿は、実物よりも「盛られている」ことが多いとはいっても、盛られた姿ばかりが目につくからこそ、美恵子さんのように劣等感を抱くきっかけになっても無理はありません。
しかし本来は妻が劣等感を抱く必要なんて、絶対にないはず。浮気相手がどんなに魅力的に見えようが、夫の浮気のせいで自信喪失させられる理由なんて少しもありません。浮気相手と自分を比べないようにすることが唯一の処方箋だけに、まずは自分自身の時間を取り戻すために、強い意志で相手のSNSを見ないようにするところから始めてみるのはいかがでしょうか。
取材・文／並木まき
