「宝塚歌劇は女性が観るもの」という固定概念を超えて、ファン層がもっと広がったらうれしい
SNSでファンが見守る中、瞬く間にタカラヅカ沼へドボンした山里亮太さんがMCを務めるスカパー!の番組『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』。宝塚歌劇団OGを迎え、山里さんの華麗なトーク回しで盛り上がる話題のバラエティです。
1月14日に放送された第5幕は、89期の元月組男役スター・美弥るりか(みや・るりか)さんと元星組男役スター・七海ひろき(ななみ・ひろき)さんが登場。収録後におふたりの取材会が行われました。2本の収録があったものの疲れを見せないおふたりに、お話をうかがいました。
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■「宝塚男子」について思うこと
多様性の時代に男性・女性と性別を分けるのはナンセンスと思いつつ、宝塚歌劇のファンは圧倒的に女性が多いのがリアルなところ。男性のファン「宝塚男子」についてはどう思われているのでしょうか?
七海さん(以下敬称略):性別関係なく「(宝塚歌劇を)好きになってくれてありがとう!」という気持ちがいちばん大きいですね。山里さんもおっしゃっていましたが、男役をやっていた側からすると、男性だけどキュンキュンした乙女心を持って観てくださるのがすごくうれしいです。
美弥さん(以下敬称略):私が退団する頃からでしょうか、東京公演の18:30の回でスーツ姿の男性を見かけることが多くなり、興味を持ってくださることをうれしく感じていました。タカラヅカは女性が観るものという固定概念が強いと思うのですが、男性にも魅力が伝わったらもっと自由に、もっと広がっていくと思うんですよね。男性はきっと、女性とは見方が違うと思っていたけれど、山里さんは女子的目線でしたね(笑)。みなさん、気持ちは一緒なんですね。
■タカラヅカの世界で得たもの
宝塚音楽学校〜宝塚歌劇団と、約18年間をタカラヅカの世界で過ごしたおふたり。やっぱりちょっと、私たちの普通の生活とは違うはず。タカラヅカで得たものはなんでしょうか?
七海:得たものはすごくたくさんあって、中でも応援してくれるファンのみなさんの存在です。また、なにもできない状態でこの世界に入って、一緒に頑張れる仲間との出会いもありました。在団中に私を見つけてくれて、今もそのままファンを続けてくださるみなさんには心から感謝していますね。
美弥:私も同じことを思っていました。自分ひとりではきっとできなかった奇跡がたくさん起こすことができたのは、携わってくださった劇団の方や応援してくださったファンの方などすべての方のおかげだったと思うんです。自分だけだったら16年も頑張れなかった。応援してくださる方に、次の作品ではもっと成長した姿を見せたい…と続けてこられたし、自分の中のエネルギーが何十倍にもなりました。タカラヅカに入っていなかったら感じられなかったことで、退団してポンと外に出た時により感謝の思いが強まりました。
余談なのですが、〝得てないもの〟は音楽学校2年間分の世間のニュースですね。テレビもほとんど観てなかったですし、その頃の携帯電話はスマホではなかったので、世間で何が起こっているのかほとんどわからなかったです。特に、2001〜2002年に流行した歌がさっぱりわからないんですよ、その前後はわかるのに(笑)
七海:あはは! 確かにね。テレビを少しは見たけど本当に少しだし、音楽はほぼ聴いていなかったからね(笑)。
■人生に欠かせないもの
お忙しい日々の中で、活力をくれるものをうかがいました。これがあるから幸せなものって?
七海:そうだな、どれにしようかな…。やっぱり甘いものですね。疲れた時にサッと食べても、時間がある時にゆっくり味わっても、どんな時でも甘いものを食べると心に余裕ができるというか。ないとイラッとしちゃうかもですね。糖分は大切にしたい(笑)。
美弥:私は猫吸いです。猫ってどんなことがあってもなにも知らずに寝ていて、自分がピリピリしていてもそれをリセットさせてくれる癒しの存在。それをさらに吸わせていただくというね…(笑)。しもべとして生きている身としては、それがもう最高で欠かせないですね。
■今のお気に入りアイテム
多くの人を魅了するおふたりなので、きっとこだわりも多いはず! そこで、今いちばんのお気に入りアイテムを教えもらいました。
七海:私はフーディです。フードのついたトップスのことで、いわゆるパーカです。最近「フーディ」っていう言い方を知ったんですよ(笑)。それがだんだん増えてきまして、次はどんな色を買おうかな、と集めつつあります。
美弥:私はアイシャドゥが好きでいろんなのを買うのですが、最近のヒットはナーズの9色入りのピンク系パレット(アンインヒビテッド アイシャドーパレット S)。クリスマスコフレの限定品で、まず星のついたパッケージがかわいいんです。その9色が全部よすぎて。普通、「この色はどう使うのかわからない」とか「おしゃれすぎてこの色は試しにくいな」とかあるじゃないですか。そういうのが全然なかったんですよ。捨て色なしの神パレットだなと思って。この前の舞台(『ベルベル・ランデヴー』)でもそれを使ってメイクしていました。
■2023年の抱負
『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』2023年最初のゲストのおふたりの、今年の抱負は?
美弥:2022年は舞台にたくさん出た1年で、いろんな役に挑戦できたのはとてもうれしいことでした。もうすぐまた新しい作品『キングダム』が始まりますが、ずっと走り続けてきたので2023年は少し立ち止まって自分の人生にも目を向けつつ、舞台以外の新しい表現にもチャレンジしていけたらいいなと、漠然とですが思っています。
七海:2022年は、特に舞台で戦うことが多かったなと思っています。声優やアーティストなどいろいろなことに挑戦できている今、少しずつですが余裕が出てきたので、今年はもうちょっと心のゆとりを持って過ごしたいですね。