【目次】
旅のプロが勧めるハワイで子どもたちと楽しめるアクティビティとは?
アロハ!久々に家族でハワイへ行ってきました。数々のハワイガイドブックや雑誌のハワイ特集を制作してきたトラベルエディターとしての経験を駆使して、家族のために練りに練ったハワイ旅行の様子を全5回にわけてご紹介させていただきます。今回は第3回目、アクティビティ編です。
【1】早割で15%オフ!イルカやウミガメと触れ合える「シーライフパーク・ハワイ」
メリハリを意識したハワイ旅でも、「ここは惜しみなく!」と考えていたのが、子供たちの参加するアクティビティです。ハワイならではの自然や生きものと触れ合いは、多感な子供たちにとって財産ともいうべき貴重な経験になるはず。ここでは実際に我が家が参加した、子連れにおすすめのアクティビティを紹介します。
まずはハワイ最大級のマリンパーク、「シーライフパーク・ハワイ(以下シーライフパーク)」。オアフ島の東端、ワイキキから車で30分ほどの場所に位置し、ワイキキのホテルから送迎バスも運行しています。日本でイメージする水族館との違いは、生きものとの距離感!ガラス越しではなく、直接触ったり餌付けしたりできる生きものが多く、五感がフルに刺激されながら楽しむことができるのが特徴です。
▲シーライフパークで一番人気のドルフィン・ラグーン・ショーは12:30〜と15:30〜、1日2回開催。入園料だけで鑑賞可能です。
ちなみにシーライフパークでは、嬉しいことに「早割14キャンペーン」を実施。入園料($47.11、3歳以下は無料)をはじめ、各種体験プログラムを14日前までに予約確定し、支払いを完了させることで15%割引になります。ただし、土日祝日は対象外なのでご注意。しっかりと事前の計画と早期予約をすることで、家族で数千円、場合によっては1万円以上もお得になるメリハリ術!ぜひ活用してみてください。
▲5歳の息子が参加したドルフィン・エンカウンター。プールの浅い場所で、イルカに直接餌をあげたり、頭を撫でたり楽しめます。
シーライフパークではイルカやシーライオン、熱帯魚や赤ちゃんザメたちとの触れ合いは入園料とは別の有料プログラム(要予約)になっています。今回、息子と私はイルカと同じプールに入り、触ったり、餌付けしたり、2ショット写真が撮れる「ドルフィン・エンカウンター」というプログラムに参加しました(4歳以上対象なので、妻と娘は近くで見学)。
息子はもともと図鑑やYouTubeで海の生きものに関心が高く、かねてから「いつかイルカと泳いでみたい!」と話していました。一緒に泳ぐ、まではいかなかったものの、ちょっと夢が叶った息子。実際にイルカを目の当たりにし、すべすべの肌の感触と、イルカが泳ぐ速さにとても興奮した様子でした。ちなみに8歳以上を対象にした「ドルフィン・エクスプロレーション」というプログラムでは、水深のあるプールで浮かびながらイルカと触れ合うなど、より「一緒に泳ぐ」感覚を味わえます。
ドルフィン・エンカウンターは入場料と税、2ショット写真1枚が込みになって、ひとり$188.47(2024年1月からは$198.94)。ただし先ほど紹介した早割14キャンペーンを使うことで、15%オフの$160.20(2024年1月からは$169.10)で予約することができました。イルカのかわいらしさに癒されるのはもちろんですが、子供がマナーを守って生きものと触れあう大切さを理解したり、生きものへの愛情や思いやりを育んだりと、楽しみながらも学びの機会となり、子連れに非常におすすめのプログラムだと思いました。
▲ハワイでは野生のウミガメに餌をやると罰金対象ですが、シーライフパークでは至近距離で餌付けが可能!
先に要予約のプログラムからご紹介しましたが、シーライフパークは入園料だけでも十分に楽しめるマリンパーク。予約不要や年齢制限なしで楽しめるエリアやショーが充実していて、しかも中にレストランや子供向けのプレイグラウンドもあり、丸1日滞在を楽しむことができます。
例えば、ハワイではホヌの愛称で知られるアオウミガメたち。もし海で見かけたら最低3mは離れるよう推奨されていますが、ここでは池の中で泳ぐ様子を至近距離で眺めることができます。またプール近くのギフトショップで、レタスやブロッコリーなどの餌($4)も売っており、誰でも餌やり体験が可能です。
冒頭の写真で紹介した「ドルフィン・ラグーン・ショー」も入園料だけで鑑賞可。音楽や掛け声にあわせたバンドウイルカたちのダイナミックで息のあったパフォーマンスは、シーライフパークでも一番人気のプログラムです。またショーではバンドウイルカとオキゴンドウクジラの混血、ウォルフィンにも注目。長い顎と黒いボディという特徴を備え、世界的にも非常に珍しいハイブリッドだそうです。
▲オカメインコ、ボタンインコ、セキセイインコらに餌やりができるハレ・マヌ・バード・アヴィアリー。
ちなみに園内で子供たちが一番興奮していたのが「ハレ・マヌ・バード・アヴィアリー」。約200羽のインコたちが暮らすバードケージの中に入り、棒状の餌(無料で配布)をインコたちに食べさせます。インコたちが非常に人懐っこいため、餌を持った人間が中に入ると、瞬く間に腕や肩、頭に飛んできます。鳥嫌いの方には絶対におすすめしませんが(笑)、色鮮やかな南国の鳥たちに囲まれ、ハッピーな気持ちになれるプレイエリアです。
ちなみにシーライフパークでは火曜と土曜を除く毎日、「ルアウ・ディナーショー(大人$167.54〜、子供$141.36〜、3歳以下無料、早割の適用はなし)」を開催。パーク内の野外特設会場で、ポリネシアン・タトゥー(フェイク)やウクレレ、レイメイキングといったハワイの伝統的なカルチャーを体験できます。その後、カルアポークなど伝統料理をビュッフェで楽しみながら、日没後はステージ上でポリネシアンショーを開催。終了時刻が20時過ぎなので、我が家はまだ下の子が小さいため今回は参加を見送りましたが、もう少しお子さんが大きいご家庭であれば、ハワイアンカルチャー体験も同時に楽しめておすすめです!
【2】恐竜好きにはたまらない!クアロア・ランチのジュラシック・アドベンチャーツアー
そしてもうひとつおすすめしたのが、ハワイを代表するアクティビティの聖地「クアロア・ランチ」です。約4,000エーカー(東京ドーム約450個分)という広大な敷地内に、渓谷や牧場、ガーデン、シークレットアイランドビーチなどがあり、乗馬やラプター(4WD)、Eマウンテンバイク、カタマラン(双胴船)といった様々な乗り物や手段でハワイの自然を堪能することができます。
▲オアフ島北東部に位置するクアロア・ランチ。コオラウ山脈の麓を乗馬やバギー、専用車で巡るダイナミックなツアーが人気。
またクアロア・ランチは『ロスト』や『ファイブ・オー』、『ゴジラ』、『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』、『バトルシップ』など数々の映画・テレビドラマの舞台になったことでも知られており、映画ロケ地ツアーは老若男女問わず特に人気の高いプログラムです。
ちなみに、ここで撮影された映画でもっとも有名なのはなんといっても『ジュラシックパーク』と『ジュラシックワールド』。実はうちの息子が大の恐竜好きなため、今回はロケ地巡りの中でも恐竜映画に特化した「ジュラシックアドベンチャーツアー(大人$146.54、子供$73.25、送迎なし)」に参加することにしました。
▲バンカーの中で待ち構えていたティラノサウルスとラプトル。頭上にはプテラノドンの姿も。
ツアーは16人乗りのカスタムジープで出発。窓のないオープンエアーの車なので、日焼け止めや水分補給用の飲み物は忘れないようにしてください。ジープはまず、映画『パールハーバー』でバンカー(要塞)として使われた施設に立ち寄ります。第二次世界大戦の際、こちらは防空壕として使われていたそうで、今はクアロア・ランチで撮影した映画のポスターや写真、撮影道具などが置かれています。出口付近には恐竜の模型が置かれていて、ツアー開始早々息子は白亜紀にタイムスリップした様子でした(笑)。
その後ジープは、多くのシーンが撮影されたカアアヴァ渓谷とハキプウ渓谷へ。有名どころだと、例えば『ジュラシック・パーク』でグラント博士と子供たちがガリミムスの群れから身を守るために倒木の下に隠れたシーンや、『ジュラシック・ワールド 炎の王国』でオーウェンやクレアたちが火山の噴火から逃げるシーンの撮影がこの渓谷で行われました。
私は息子と一緒に最近でも何度か映画を見返していたため、これらのロケ地を目の前にしてすぐにピンと来ましたが、そうでない方のためにもツアーガイドさん(英語)がタブレットで当該のシーンを説明してくれるので、「あーなるほど!これか!」と楽しめるようになっています。
▲『ジュラシック・ワールド』に登場した球体の乗り物「ジャイロスフィア」の乗り場跡。
2時間半のツアーの間、何度もジープを停めて記念撮影するタイミングがあり、ツアーガイドさんにお願いすれば快くシャッターを押してくれます。ところどころでガイドさんが持ってきた恐竜フィギュアと遠近法を利用して、まるで恐竜に襲われているようなトリック写真を撮ってくれたりもしました。
この日は晴天のクアロアランチ。ただ、ここは山脈の麓なので、急に天気が悪くなることもあります。雨が降ると足元が泥で汚れるので、念のため汚れても構わない靴や格好で来る(もしくは予備の着替えを持ってくる)ことをおすすめします。ちなみに雨の日のクアロア・ランチはコオラウ山脈がところどころ雲に覆われ、緑が生き生きと茂り、非常に雰囲気があってそれはそれでとても素敵です。
▲インドミナス・レックスの檻、よく見ると壁にはインドミナス・レックスによる無数の爪痕が・・・。
そしてジュラシックアドベンチャーツアーのハイライトともいえるのが、こちらの高さ11mあるインドミナス・レックスの檻。架空の肉食恐竜で、ハイブリッド種として高い知能と硬質な肉体を持ったインドミナス・レックスがこの檻から逃げ出した場面は、映画の中でもまさに手に汗握るシーンでした。
こちらの檻のすぐ隣には、実際に映画で使われた監視棟があり、オーウェンやクレアらがそこから檻の中を覗いていたシーンが鮮明に蘇ります。ちなみに檻の中にはラプトルが数匹いるので、ぜひそちらも探してみてください。「DANGER!HIGH VOLTAGE(高圧電流注意!)」という警告表示もあり、リアリティ抜群です。
うちの息子のように恐竜好きのお子さんであれば大興奮間違いなしのジュラシックアドベンチャーツアー。恐竜はそこまで・・・というお子さんの場合は、通常の「映画ロケ地ツアー」か、クアロア・ランチ内での農作物を試食できる「クアロアグロウンツアー」、カタマランでカネオヘ湾を周遊する「オーシャンボヤージツアー」、プライベートビーチでカヤックやカヌー、海水浴などが楽しめる「シークレットアイランドツアー」などがおすすめです(価格はすべて大人$54.40、子供$38.69、送迎なし)。ハワイの大自然をさまざまな角度で堪能できるクアロア・ランチ、ぜひご家族で楽しんでみてください。
▶︎クアロア・ランチ
【3】入園無料でハワイの自然を楽しみ尽くす!1日レンタカーモデルプラン
もうひとつ、メリハリをつけたハワイの遊び方として、1日レンタカーを借りてハワイの自然を楽しむモデルプランを紹介します。当然レンタカー代金は発生するものの、ハワイは公園やビーチパーク、トレッキングコースなどは入園無料なケースがほとんどなので、1日遊んだとしても意外とコストがかからないのがメリットです(家族4人分と考えたらなおさらお得!)。
▲入園無料でコオラウ山脈の絶景を楽しめるホオマルヒア・ボタニカルガーデン。園内の移動は車がないと厳しいのでレンタカーは必須!
今回、私がレンタカーを借りたのはバジェットレンタカーのインターナショナルマーケットプレイス店。他社との料金比較で安く見つけることができ、クヒオ通りのホテルに泊まっていたのでアクセスも抜群でした。また日本語サイトがあるので、予約も安心かつ現地での手続きも簡略化することができました。
▲ハワイのレンタカーでは、国際運転免許証の提示は不要(日本の運転免許証があればOK)。ただし慣れない左ハンドル、最初の運転は慎重に!
営業時間は毎日8:00〜15:30。クローズが早いように感じますが、ワイキキではこれが平均的。もし1日レンタルするのであれば、例えば朝8:30に借りて、夜中はどこか駐車場に停め、翌朝8:30までに返却するのが1日分の料金でもっとも長い時間借りられる方法になります。ただし、この場合は1泊分の駐車場代がかかることになるので、泊まっているホテルの駐車場代金を確認した上で利用するのがいいでしょう。もしも駐車場代が高い場合は、15:30までに返してしまうのも一案です。
今回はレンタカーデスクのオープン(8:00)と同時に車を借り、15:30までに返却するモデルプランを作成してみました。入園無料でハワイの大自然を満喫できるスポットを効率よく巡り、カジュアルながらロコに人気のある(ただし車がないと行きづらい)レストランやカフェも途中に立ち寄ります。レンタカーの返却については翌朝だったり、2日以上借りたり、いろいろなケースがあるかと思いますが、以下のプランが一部でも参考になれば幸いです。
《モデルプラン》
8:00 インターナショナルマーケットプレイスにてレンタカー
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8:30 マノア・フォールズのトレッキング(ゆっくり歩いて往復2時間)
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11:15 ホオマルヒア・ボタニカルガーデンをドライブ
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12:00 カイルアで軽めにランチ
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13:00 カイルアビーチ(週末ならベローズ・フィールド・ビーチ)へ
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14:00 途中、ハワイカイ・ルックアウトでハワイカイを一望
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14:15 時間に余裕があればハワイカイでコーヒー
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15:15 レンタカー返却
▲【8:00】クヒオ通り側から入ってすぐのところにあるバジェットレンタカーのカウンター。手続きを済ませたらエレベーターで5階に上がり、車をピックアップ。
▲【8:30】子連れでも歩きやすい、マノア・フォールズのトレッキング。入園料は無料ですが、車で行くと駐車代が$7かかります。
▲【11:15】トレッキング終了後、パリ・ハイウェイでホオマルヒア・ボタニカルガーデンへ。ビジターセンターに車を停め、徒歩で散策を楽しんでみてください。
▲【12:00】せっかくレンタカーがあるので、カイルアの街から少し離れたところに移転した「ブーツ&キモズ」でランチ。
▲【13:00】週末限定でオープンしているベローズ・フィールド・ビーチへ。平日であればカイルアビーチがおすすめです。
▲【14:00】展望台のハワイカイ・ルックアウトでひと休み。ハワイカイのラグーンやココヘッド、ダイヤモンドヘッドも裏側から見渡せます。
▲【14:15】ハワイカイ・ショッピングセンターにあるアイランド・ブリュー・コーヒーハウス。ラグーンの眺望が素晴らしく、ハワイ産のコーヒーもおいしい!
なお、インターナショナルマーケットプレイスでの返却は15:30ですが、ハワイは平日の15時くらいから渋滞が始まるので、時間には余裕をもって移動することをおすすめします!
以上、今回は子連れにおすすめのアクティビティと、レンタカーを使ったメリハリ術をご紹介させていただきました。次回のvol.4では、私が「分泊」と呼んでいるホテルの泊まり方と、メリハリを付けてでも泊まりたい、子連れ向け最強ホテルをご紹介します!
トラベルエディター
伊澤慶一
旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、雑誌のホテル特集ページ制作を手がけたり、「ワーケーション」や「ステイケーション」をテーマに連載記事の執筆、また自らのInstagramアカウントで日々おすすめホテル情報を発信している。
アカウント:@izawakeiichi
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