Q.3歳と1歳の子育て中。会社も家庭も忙しく、毎日が戦争のようです。
夫は多忙であまり家におらず、毎日バタバタ。家では家事と育児に追われ、会社に行けば「時短勤務でもちゃんと成果を出さなきゃ」と気を張り詰める日々。そろそろストレスが限界で、子どもも夫も置いて逃げ出したくなります。(37歳・スポーツ関連・3歳・1歳のママ)
A.1分でも2分でも、「ここで休む!」モードに切り替えて賢く休息を。
編集部:今回は3歳と1歳のお子さんがいるワーママからのお悩みです。
登坂さん:僕は子育てしたことがないからちゃんとはわからないですけど、周囲を見てても、お子さんが小さいときは本当に大変そうなんですよね。たぶん、決まったところで時間をつくれないからしんどいんだと思うんです。だから、「今は欲張らない」と割り切って考えたほうがいいんじゃないでしょうか。お子さんたちが寝てるときや静かになったほんの隙間に「ここでリラックスするんだ」って決めればいいと思います。それが、1分でも、3分でも、5分でも。アロマを焚くとか、好きな日記を書くとか、SNSを見る。やりたいこと、リストに書いておけばいいんじゃないですか? それで子どもが寝た瞬間とか、お父さんと子どもがお風呂に入っている時間とかに「今日はコレ」って決めて実践したら楽しいかも。
編集部:アナウンサーのお仕事だと、災害など非常時には呼び出される可能性がありますよね。常に気が張っている状態で、どうやって自分のリラックスタイムを死守していますか?
登坂さん:呼ばれたときにそのモードに切り替えられればいいと思っています。NHKに入社当時は「今、何かあったらどうしよう」って思いで頭がいっぱいになっているときもあったんですけど、24時間いつ呼び出しがあるかわからなかったので、そのことばっかり考えていたらそれこそ体がもたないんですよ。だから、何かあったらすぐに駆け付けられるよう逆算しました。家にいてダラーっとしたいときでも、「シャワーは浴びとこうかな」「これは先にやっておくか」みたいに、すぐ家を出られる状況だけはなんとなく整えていました。気にしすぎるというよりは、「これはやりたい」と思うことを先にやっておく感じで。
編集部:飲み会に行くタイミングとかもありますよね? お酒はどうしてました?
登坂さん:お酒は、家ではビール1本までとかなんとなく決めてましたけど、飲み会にもふつうに行ってましたよ。でも、1時間に1回くらいは「地震や何かがあっても、自分は大丈夫だろうか」って確認していました。トイレに行くタイミングで「現在、東京・渋谷のスタジオが揺れています」とか頭の中でバーッとシミュレーションして「あ、大丈夫だ、そこまで酔ってない」とか、「水たくさん飲んどこう」「水割り薄めよう」とか。
編集部:ストイック!
登坂さん:ただまあ、アナウンサーも人間ですから、非常時に現場でちゃんとできなかったとしてもだれも何も言わないんですけどね。でも、自分はどんな状況でもちゃんとやれるというのが僕なりのプロフェッショナルなので。オススメはしませんが(笑)。
編集部:お仕事もリラックスタイムも、モードをぱっと切り替えて臨むと。
登坂さん:そうそう。だから世の中のママたちも、「ここは休む!」って決めるなど工夫して、自分の時間を上手に確保してください。
取材・文/佐々木 恵(スタッフ・オン)
フリーアナウンサー
登坂淳一
1971年生まれ。NHK入局後、和歌山放送局を経て2003年に東京放送局へ異動。「おはよう日本」や正午のニュースなどを担当した。2018年にNHKを退局後は、フリーアナウンサーとしてTOKYO MX「TOKYO LOVE SPORTS」、BSフジ「BSフジニュース」などを担当するほか、バラエティ番組でも活躍中。