mailoveのvenus maiです。できることなら映画は映画館で観たい派。新作はもちろんですが、過去に見たことのある映画でも、映画館上映があると聞くとつい足を運んでしまいます。
目の前に迫る大スクリーン、耳と体で感じる音…“五感”で映画を味わうには、やはり劇場がいちばん!(ああ、ホームシアターを持つことが夢…!)こういう職業をしていると、よく「オススメのパワースポットを教えてください!」と言われるのですが、自分の五感が満たされる場所こそ、自分にとってのパワースポット。私にとって劇場や映画館は文句なしのパワースポットです。
さて、今回は渋谷Bunkamuraのル・シネマへ。上映作品も劇場もいつも丁寧で落ち着いた印象の、大人な映画館。カズオ・イシグロ氏のノーベル賞受賞記念で、あの「日の名残り」がリバイバル上映ということで駆けつけました。
英国貴族に仕える執事と家政婦長との交流と、時代を描いた映画。数々の映画賞にノミネート&受賞を果たした、語るまでもない名作ですね。しかし、改めてスクリーンで観たいと思う人はやはり多いようで、劇場は連日満員!!オンライン予約とにらめっこして、私もなんとか席をゲットしました。
それにしても、品格と威厳に満ちた英国貴族の邸宅。エレガンスとストイシズムに支えられた英国の伝統美。ほとんど感情を表すことのないセリフと表情で、でもすべてを語り尽くすアンソニー・ホプキンスの名演。逆に感情を表しながらも、本音を伝えることができない女性の葛藤を表現する、エマ・トンプソンの知性溢れる美しさ。
自らを抑え込んで生きるその切なさと哀しさと、何に対しての「dignity(尊厳)」か…ということを非常に考えさせられます。
最初から最後まで、見るもの、聞くもの、すべてが美しいという幸福な時間を過ごすことができました。これが劇場で見る醍醐味ですね。上映が終わった瞬間には、劇場中から「ほうっ」というため息が。ダウントニアン(ドラマ『ダウントン・アビー』ファン)としても、改めて比較ができ興味深かったです。キャストも数人、かぶっている!
2週間の期間限定上映が、あまりの人気に延長決定だとか。11月24日まで、もし間に合えばぜひ足を運んでみてください。朝の1回のみの上映なので、事前のオンライン予約がオススメです。
ル・シネマHP:http://www.bunkamura.co.jp/cinema/
venus mai
元ファッションエディター。同じ“マイ”という名前のneffy maiと共に、スピリチュアルビューティコンサルタント“mailove”として活動。東京大学文学部美学芸術学科を卒業。アートやカルチャーに造詣が深く、ライフスタイルにも独特の美意識を発揮する。1979年生まれ・いて座・AB型。Domaniウェブサイトにて『ふたりの女の官能カラーパレット12か月』『ふたりの魔女の恋愛タロットリーディング』なども担当。
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