死別シングルファザーとの最初の結婚
(取材データ)ちえみさん、41歳。妻と死別したバツイチシングルファザーと26歳で結婚するも、子どもが懐かず、半年で夫が出て行き音信不通に。その後Facebookで再開した同級生と再婚したけれど、それも上手く行かずまた離婚。それでも幸せな結婚をあきらめずに婚活したら、アラフォーで再婚し、現在は2歳の娘のママに、という、アラフォーバツイチ希望の不死鳥!?
妻と死別した男性との「結婚生活で大変だったこと」
「私、バツ1.5なんです」と、ちえみさん。
さかい:1.5!? どういうことですか?
現在は「2.5」回目となる再婚で子どもにも恵まれ、居心地のいい家庭を築いている彼女。離婚してから、6年経っても再婚する気配すらない私からすると、そもそもそんなに何度も結婚できるって、もはや、ある種の才能なんじゃないかと思ってしまいます。
そんなワケで、どうして彼女が2.5回も結婚することになったのか。今回はその物語についてご紹介したいと思います。
ちえみさん:最初の結婚は、26歳のときでした。相手は職場の11歳年上の先輩で、奥さんと死別したバツイチ。生後9ヶ月のときにママを亡くした、6歳の男の子がいたんです。その息子さんとは3歳のときから一緒に遊んでたから、連れ子がいても、母親としてやっていけると思ってたんですよね。
さかい:実際はどうでしたか?
この連載始まって以来、初めての「相手が死別バツイチ」というケース。ちえみさんは、「妻と死別した元夫は難しかった」と言います。
まず、
物心つく前に母親が亡くなっていても家に仏壇があり、息子は「お母さんはこの人だ」という認識がある。
そして夫からも、ことあることに前の奥さんと比較されてしまっていた。
ちえみさん:彼には、「ちえみちゃんも、もう少し背が高かったらね〜」とか、しょっちゅう前の奥さんと比べるような発言をされていました(泣)。
離婚バツイチと違い、奥さんを愛したままの状態で別れたからこそ、いなくなった人の思い出が余計に美化されてしまうのでしょうか。
それにしても、いちいち口に出して比べるなんて、酷い!
音信不通にされて離婚からの、「Facebook」婚
ちえみさんが、そんな子連れの結婚生活に耐えられなくなったのは、結婚半年後のことでした。
ちえみさん:私と結婚する前、彼と息子さんは、彼のお母さん(息子にとってはおばあちゃん)と同居してたんです。それが、私と結婚して家を出た。そのことを、息子さんが、「ちえみちゃんとパパが結婚して、僕はおばあちゃんと引き離された!ちえみちゃんはたまに遊んでくれる相手で良かったのに」って言ったんです。これがまた、子どもだから、はっきり言うんですよね(苦笑)。―今なら私も子どもがいるから、そんな発言を成長の証しだと思えたかもしれませんが、当時は若かったので、そんな精神的余裕はありませんでした。
傷ついたちえみさんは、一旦実家に戻りました。
が。とりあえずの一時退去、のはずが…。
そこから、彼に音信不通にされ、連絡が一切取れなくなります。
さかい:結婚してたのに!? そんなことって、あるんですか?
ちえみさん:(苦笑)。実は、まだ籍は入れてなかったんですよ。だから、「バツ1.5」。だけど連絡が取れないので、びっくりして彼の実家に電話したら、義母さんが出て、「あなたのこと、もう待ってないわよ」って。その後、知り合いが、息子さんが彼女の子どもが通う小学校に転校してきたと教えてくれたので、「実家に戻ったんだな」と知りました。
わずか半年の結婚生活の、あっけない幕切れ。でも、籍を入れてなくて、結果的には本当に良かったですよね!
その後、「1.5」回目の再婚は、35歳のとき。アラフォーの出会いのきっかけとしてよく聞く、「SNSでの同級生との再会」がご縁でした。
―これはもう、出会いがないならFacebookで昔の知り合いを徹底的に見直して独身男性を探せ!というのは、もはやアラフォーの常識として周知されても良いのでは…!?
さて、そこから怒涛の離婚→運命の出会い&再婚→出産までは、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。Web Domaniで離婚予備軍の法律相談に答える「教えて! 離婚駆け込み寺」連載も担当。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。