Netflixで独占配信中の人気韓国ドラマ『愛の不時着』は観ましたか?ずっとブームですよね!主人公のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)がかっこよすぎて、沼にハマってしまう人が多数。
どうしたら、こんなに完璧な男性になるの?どうやって育てたら、いい男に育つの?と思う、ワーママのために、ベストセラー『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』の著者・黒川伊保子先生に惚れ惚れする男の育て方について徹底取材。連載でお届けします。
▲『愛の不時着』は、パラグライディングの事故で、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の極秘ラブストーリー。
前回まで記事はこちら。
▶︎男のコの子育ては甘やかすことが大事⁉
▶︎どうしたら料理ができる男になりますか?
Q.どうしたら、『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクみたいに、戦略を立てたり、それを具現化できる子に育ちますか?
それには、ぼーっとさせることが大事です。
戦略力は、脳の空間認知の領域を使います。ここを最大限に活性化するには、外界認知を断って、脳の中の世界観に集中する必要が。つまり、目の前のことに反応せず、ぼーっとする時間が、脳には不可欠ってことですね。ぼーっとしている間に、脳では空間認知力が高まり、直観や戦略力、理系のセンスが養われます。
空間認知力の中枢を担う小脳は、8歳で発達臨界期を迎えます。ということは、8歳までに、小脳の機能が取り揃うってわけ。8歳までにどれだけぼんやりさせたかで、後の戦略力あるいは理系の能力が決まると言っても過言ではありません。
将来、戦略力を発揮する男子たちは、だから、女の子よりもずっとぼーっとしているのです。「妹(姉)はこんなにしっかりしてるのに、あなたは!」なんて叱っていないでしょうね。
どうか、できる限り、ぼんやり時間を許してあげてくださいね。
▲Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中!
朝ごはんは、気を抜けない(手は抜いてもいいけど)
なお、「ぼーっとしている」には、ダメなケースもあるんです。
脳の栄養不足で、脳神経信号がうまく働かず、半ば気を失っている状態。この「ぼーっ」のもとでは、脳は何も生み出さず、やる気や好奇心がどんどん失せていく羽目に。最新栄養学では、低血糖と低コレステロールが不登校を作ると言われています。
血糖は、脳神経信号のエネルギー。血糖値が低いと、脳が働きません。空腹にいきなり糖質(甘いもの、白いご飯、白いパンなど)を取ると、血糖値が一気に上がったのち、急降下して低血糖状態に。だるくて、集中力・好奇心・やる気がみるみる失せていきます。
コレステロールは、神経信号の減衰を防ぐ物質。神経信号アシスト役として、脳の大事な栄養素です。コレステロール0を目指しすぎると、脳神経信号は減衰しまくり、集中力・好奇心・やる気がみるみる失せていきます。
夜更かしをして、携帯ばっかり見ていて、朝はパンや甘いジュースでなんとか気持ちに喝を入れて、学校に向かう。そんな日常では、リ・ジョンショクどころか、学業も全うできないかも。そして、背も伸びず、背中も胸郭も広くなりません。
糖質は脳のエネルギーですから、もちろん摂取してほしいのですが、脳が飢餓状態にある朝は、必ず、タンパク質と一緒に。特に、上質のコレステロールを持つ卵は、「完全脳食」と言われていて、脳に必要な栄養素がビタミンC以外すべてそろっているので便利です。
卵料理に糖質(パンやごはん)、ビタミンを摂れば、思いやりがあってキレない一日を過ごせます。
また、「キレやすい夫」「思いやりがない夫」を捨てる前に、朝ごはんを見直してみて。
いい内容の朝ごはんを食べさせると、性格が変わります。離婚を決心する前に食べ物を変えてみて、と、私はよくアドバイスをするのですが、「夫の性格が変わりました。やり直してみます」という報告を複数いただいてます。
取材・文/宮原まりこ
黒川伊保子
㈱感性リサーチ代表取締役社長。1983年奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーに就職し、人工知能エンジニアを経て、2003年現職。「男女の脳」のとっさの使い方の違いを発見、その研究結果を元にした『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。他著書多数。
男脳、女脳の違いがわかる本書は、人がなぜわかりあえないのか、男女がどうしてすれ違ってしまうのかの人類最大の謎に迫ります。特に子育て中のワーママが読むと、わかりあえないコミュニケーションによるストレスの軽減になるのでおすすめです。