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LIFESTYLE インタビュー

2020.12.19

「足すのではなく落とす」!元タカラジェンヌ・紅ゆずる流 〝端正な美〟のツクリカタ

美しい人が多いタカラジェンヌの中でも、紅ゆずるさんは群を抜く美肌の持ち主。端正な姿の秘密に迫りつつ、今ハマっているというボディメイクやファッションのことについてうかがいました。

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ボディメイクトレーニングで体のラインが出るファッションも自信を持って着こなしたい

昨年10月に宝塚歌劇団を退団した、元星組トップスターの紅ゆずるさん。現役時代から、顔が小さく手足が長い見事なスタイルで、さらにつるんとした白肌の持ち主…まさに「端正」。タカラヅカを退団するとガクンと運動量が減り、体重をキープするのも大変…と耳にすることがありますが、紅さんはよりスラッと、そしてしなやかなになった印象。その秘密はこんなところにあったようです。

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紅さんが、今いちばんハマっていることはなんですか?

紅さん(以下敬称略):筋トレです。今までね、体を鍛えている人は筋肉バカだと思っていたんですよ(笑)。自分でやってみて感じたのですが、気持ちがすぐれない日でもトレーニングをすることで、それを達成した自分が好きになる。トレーニングをするとテストステロンというホルモンが出るらしいのですが、それによって天才に近づくんですよ。「今日も天才だった」と思える自分になるので、よりよく生きるためにはいいこと。あと、私は“見せる”仕事なので、スタイルの変化が仕事にも影響してくる。例えば「こんな衣装を着てください」という時に自信を持ってできるようになるのは大切なこと。食事制限で痩せたりするのは避けたいんですよ。好きなものを食べたら、その分動く。筋トレは「これができたら天才」と思いながらやっています。ひとつひとつの課題に向き合っている自分がいて、それを達成した時に自分が納得できる。それがひいては人生につながるのかなと思うので、鍛えることは素晴らしいなと。

パーソナルでやられているのですか?

紅:そうです。トレーナーの人がすごく厳しくてね、途中でやめるとまた1からなんですよ。とんでもないドSなんですけど、そのくらいじゃないとダメだなと。自分に負けてしまうからね。やり始めて、体型が変わってきました。なので、もっと頑張りたいと思っています。

現役時代もショーでガンガン踊って体を動かしていたと思うのですが。

紅:全然違うんですよ。男役の時は衣装がとにかくめちゃくちゃ重くて、それを着こなすことに必死でした。大きな舞台の空間を埋めなければいけないから、ものすごくデコラティブなデザインの衣装が出てくるんで。それを着こなすためにはある程度ガッチリしていないと、「衣装に着られている」と見えてしまうんですね。女優さんになるとタイトな衣装も出てくるでしょうし、私は背があるので横もついたら「大きい!」となってしまうし。自分できちんと「こうありたい」というビジョンを持ってプロポーション作りをしています。

紅さんはめちゃくちゃ美肌の持ち主ですけれども、その秘密を教えてください。

紅:私は、お化粧をしたまま絶対に寝ない。どれだけ疲れていても、きっちり落とす。“拭き取るメイク落とし”みたいなので済まさずに、クレンジングオイルを使ってちゃんと落として、それに無添加の泡の洗顔料。水ですみずみまで落としきる。落とし切ってさえいれば、意外と化粧水をつけなくても大丈夫だったりするんですよ。スキンケアは“足す”ことよりこの“落とす”ことを大事にしています。
あとは、化粧直しの時のパフね。私はあまり化粧直しをしないのですが、するとしたら、朝に使うものとは分けます。外出すると外気で顔に埃や汚れがつくでしょう、それに使うパフも汚れると思うんですよ。そんな汚れたパフを朝から使ったら、肌トラブルが起きそうでイヤですね。あのパフ、顕微鏡で見たら絶対にヤバイと思う。

今日の着こなしはどんなところを意識されていますか?

紅:男役の時は体のラインが出ないダボッとしたものを着ていたのですが、今は積極的にラインの出るタイトなものを着ようと思っています。そのためにはやっぱりボディメイクが大事。今日のセットアップはマックスマーラのもので、アシメトリーなデザインがポイントです。中に着ているレースがついたキャミソールは、(星組OGで後輩の)如月 蓮さんが現役中にくれたものなんですけど。現役中にもらった時は「これどこで着ろっていうねん」と思っていましたが、今めっちゃ活躍していて、「ありがとう如月 蓮さん」という感じです。そんなこと計算してくれたわけじゃないと思うけど(笑)、ありがとう!

紅さんが元気になれる場所はどこですか?

紅:どこだろう…、地元関西と横浜かな。自分のことをちゃんとわかってくれる、仲良しの人がいる場所ですね。私は開放感のある海が大好きで、横浜によく行っていたんですよ。それで友達ができて、ベイブリッジのあたりをクルージングしたりとよく遊んでいます。うーん、場所というより人だけど、一緒にいて落ち着く人たちがいる場所。

かわいいもの好きの紅さんですが、今気になっているかわいいものはありますか?

紅:ライセンス許可をもらって、シャネルやエルメスなどのハイブランドのアイテムの絵を描いているアーティストのロラ・サンチェスさん。その方の作品のオリバーガルがすっごく好きで、今までフリフリな感じの部屋だったんですけど、モダン系の部屋に変えようかなと思っています。3枚購入した絵はまだ床に置いたままだから、早く飾れるようにしたいですね。


体作りにしろスキンケアにしろ「無駄なものを落とす」というのが紅さんのルール。お部屋作りもそんな方向に向かっているようで、もしかしたらそれが今の紅さんの気持ちで美学なのかもしれません。タイトなセットアップでスラッと立たれているさまは、まさに男役から羽ばたいた女優・紅ゆずる。落ち着いた大人の女性の色気を感じさせる姿でした。

撮影/岡本 俊(まきうらオフィス) ヘア&メーク/黒田啓蔵(Iris) 文/淡路裕子

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女優

紅 ゆずる

くれないゆずる/8月17日生まれ、大阪府出身。2002年に88期生として宝塚歌劇団に入団。星組大劇場公演『プラハの春/LUCKY STAR!』で初舞台を踏み、星組に配属。2008年星組大劇場公演『THE SCARLET PIMPERNEL』で新人公演最終学年で初主演。2011年星組『メイちゃんの執事』でバウホール公演と東上公演初主演。2016年に星組トップスターに就任。翌年、自身の新人公演主演の再演となる星組『THE SCARLET PIMPERNEL』で大劇場でのお披露目公演を果たす。2018年8月 『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』を台湾にて公演。2019年星組大劇場公演『GOD OF STARS-食聖-/Éclair Brillant(エクレール ブリアン)』にて宝塚歌劇団を退団。退団後はコンサートやテレビドラマへ出演。2021年は4月に『アンタッチャブル・ビューティー〜浪花探偵狂騒曲〜』、6月に『熱海五郎一座 Jazzyなさくらは裏切りのハーモニー〜日米爆笑保障条約〜』、8月に『エニシング・ゴーズ』と立て続けに舞台出演が決まっている。
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