【目次】
子どもは迷惑をかけて育つもの
親はつい「周りに迷惑をかけないように」と口にしがちです。親の真意と、この言葉を受けた子どもはどう解釈しているのか、またこの言葉の危うさについてもみていきましょう。
「迷惑をかけないように」は都合の良い言葉!?
親がこの言葉を発するとき、「学校では先生の言うことを聞いてね」「お友達とは仲良くね」くらいの意味合いがほとんどではないでしょうか。しかし、ひとつひとつ伝えるのは大変なため、包括する言葉として『迷惑かけないようにね』は便利なんです。
子どもの解釈の仕方は?
この言葉を受けて、子どもたちは【困った時に助けてが言えない】【誰かに助けてもらう自分はダメなんだ】と感じてしまうこともあります。また、特に多いのは〝自分が親に迷惑かけてはいけない〟と心配することです。日々、自分が親にいろいろとお世話になっているのに、心配をかけてはいけないから言えない・我慢しないといけないなど自分なりの解釈をしていることが多いのです。『迷惑をかけてはいけない』と言う言葉は子どもを萎縮させてしまう危険性があります。
伝え方は具体的に
迷惑をかけない=心配なことがあるということだと思います。便利な言葉で終わらせず、その心配事を具体的に伝えてあげましょう。例えば、「今日は楽しみにしてた図工だけどテンション上がりすぎないようにね」「遠足は迷子にならないよう、いつも以上に先生のお話に耳を傾けてね」など、親が気になっていることを話してあげると、子どもも理解しやすいと思います。そして、親御さんにはぜひ、【子どもはそもそもひとりでは生きられない存在。周りの人にたくさん迷惑をかけて育ててもらう存在】と認識してもらえると、子どもたちも伸び伸びと成長できるのではないでしょうか。
画像/(C)Shutterstock.com
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
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