【目次】
知ってる?「ぼる塾」って実は4人組なんです!
こんにちは、editor_kaoです。
今、最も活躍している若手女性芸人といっても過言ではない、「ぼる塾」さん。テレビでは3人で登場しているのを目にするかと思いますが、実は4人組ということを、ご存じでしょうか。
右から、田辺智加さん、あんりさん、きりやはるかさん。そして4人目のメンバーである酒寄希望(さかよりのぞみ)さんは、現在育休中。しかしその傍らで、配信サービスnoteでエッセイを連載。書籍化もされています。
『酒寄さんのぼる塾日記』(ヨシモトブックス)
このnote、今年4月に投稿された記事「育休中に相方がめちゃくちゃ売れた」が、大きな話題となりました(注:書籍には未掲載)。いわゆる「バズった」というやつです。これ、お笑いファンだけでなく、働く女性にも必読です!
育休中のメンバーが綴る葛藤や悩みに、大きな共感が
前情報として少しだけ説明しますと、「ぼる塾」は、「しんぼる」(あんりさん&はるかさん)と「猫塾」(田辺さん&酒寄さん)という、(酒寄さん曰く)無名の2組の女性コンビが合体して、2019年12月に誕生しました。結成時は酒寄さんが息子さんを出産されたばかりで、育休中という形での参加に。しかし自分が休んでいる中で「ぼる塾」は、瞬く間に超人気者になっていきます。
この記事では、約10年もの間、苦楽をともにしてきた相方の田辺さんとの関係性を通して、活躍する相方への喜びと、芸人でい続ける自分の葛藤などが、素直に、そしてときにはくすっと笑わせる日記スタイルで綴られているのです。
【インタビュー】「ぼる塾」が考える「ぼる塾」のあるべき姿ってなんですか?
働く女性として、そして母として、妻として、日々悩み、もがく姿は、職業すら違えど、大きな共感が。詳しくは、ぜひ酒寄さんの記事を読んでいただくとして、それでは反対に、田辺さん、あんりさん、はるかさんの3人は、「ぼる塾」をどんなふうに考えているのでしょう。今回、直接お話を伺うことができました。
––––酒寄さんが書かれたnoteのエッセイが、大変評判になりましたね。
あんりさん(以下敬称略):ありがたいですね。
––––働く女性にとっては、すごく響くものがあったと思いました。文章もすごくお上手で。
田辺さん(以下敬称略):そうなんですよ。
––––(笑)。ぼる塾さんの人気の理由のひとつが、こういった今の時代に合った活躍のされ方かと思うのですが、意識はされていますか? これまでの女性芸人のあり方を、変えていこうとしていらっしゃるのか。
あんり:意識しているかどうか……。
はるかさん(以下敬称略):うーん。
あんり:でも酒寄さんって、たぶん息子さんの前ではお母さんで、夫の前では妻で、ほかにもママ友との関係みたいのもあると思うんですけど、でも私たちの前では「ただの酒寄さん」というか。別に子どもがいるから一緒にいるわけでもないし、育休を取ってほしいから「ぼる塾」になったわけでもなくて、単純に酒寄さんと組みたくて「ぼる塾」を結成したら、たまたま育休のタイミングだったという形なんですよね。
––––なるほど。
あんり:酒寄さんがよく言うのは、「ぼる塾では自分でいられる」ということ。だからこれから私たちが結婚して子どもが生まれたとしても、変わらない関係性というか。だれがどんな状況になっても関係性が変わらないというのは、目ざすべき形なのかなと思っています。今、酒寄さんのおかげで、それが実現できているんですけど、自分たちもそうありたいなって。酒寄さんを見ていて、そう思いますね。4人が集まれば、どこにいてもどんな状況でも「ぼる塾」という、安心できる場所でありたいというか。
––––今も、酒寄さんとよくお会いされたり、お話しされたりしているんですか?
あんり:はい、週1くらいはしてますね。育休中といいながらも、今もネタづくりは酒寄さんが担当してくれているので。
––––将来、だれかが同じようにお休みされるかもしれないし、酒寄さんが復帰されるかもしれないけれど、「形が変わっても芸人でありたい」ということでしょうか?
あんり:そうですね。もう芸人というよりも、関係性だけでもいいくらいですね(笑)
はるか:4人で楽しくやっていければいいなって。
あんり:もちろん、仕事があって、人気があったほうがいいとは思うんですけど。
はるか:はい。
あんり:でもたとえば世間的には「人気が落ちた」と言われるような状況になっても、「でも4人集まれば、やっぱり楽しい」みたいなのがいいかな、とは思っていますね。
––––確かに、今の時代なら、テレビに限らず、いろいろな形での活動ができそうですよね。
田辺:そうですよね。
あんり:最初の質問に戻りますけど、別に意識して、今の形で活動しているわけではないんです。でも自分たちのためにと思ってやっていることが、こんなふうに言っていただけるのは、ありがたいことですね。
田辺:最初は、私たちも育休中にグループを組むのっていいのかなって悩みました。そういうのが許されるのもわからなくって。でもいざ会社(よしもと)に相談してみたら、受け入れてくれて、本当にいい社会になってきたなとは思います。
はるか:うんうん。
田辺:でも、仕事と家庭を両立している女性の中でも、働きづらい人や負い目を感じている人がいるかもしれません。もし何か辛いことがあったとしても、どこかで支えてくれる人がいれば、いいんですけど。うーん……。
あんり:酒寄さんのnoteを読んで、こんな葛藤があったんだって、メンバーの私も思ったんですよ。でも「これなら田辺さんに話せる」「これならはるちゃんに話せる」って、メンバーの中に酒寄さんのはき出せる場所があったのが、安心したというか。
はるか・田辺:うんうん。
あんり:そういうことは、ほかのメンバーもあると思うんです。全部を4人では話し合わないけど、困ったら言える人が身近にひとりでもふたりでもいるのは、働くお母さんに限らず、大事なのかなとは思いますけどね。
はるか:分け合って、支え合って。
あんり:全員では無理なので。ひとりが誰かに頼って、またその人が違う誰かに頼って……というのが、4人だったらできるっていうのはありますよね。
笑いながら、頼りながら探していけば、幸せって見つかるのかもしれません
新しい世代ならではの、仕事に対する発想や柔軟性に、学び取れることが、いくつもありました。ときには周囲に頼りつつ、自分たちの幸せを、自分たちなりの方法で模索しているぼる塾さん。そんな自然な空気感が、テレビを観ているこちら側をも、和ませてくれているのではないでしょうか。人気者なのも納得! これからの4人の活躍が、ますます楽しみになりました。
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お笑い芸人
ぼる塾
2019年結成。きりやはるか、あんり、田辺智加、そして育休中の酒寄希望(さかよりのぞみ)の4人組。従来の女性芸人のイメージを覆す、まるで女子会をしているような、ワイワイとしたやりとりで人気を博している。
インタビュー
editor_kao
エディター/大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ