【目次】
マネーの専門家・泉 正人さんが収入と支出のバランスを伝授します
お話を伺ったのは
ファイナンシャルアカデミー グループ代表 一般社団法人 金融学習協会理事長
泉 正人さん
2002年に総合マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」創立。東京・大阪・ニューヨーク・WEBで学校を運営、独自の体系的なカリキュラムによる〝お金の教養〟を伝え、金融経済教育の定着を目ざす。『お金の教養』(WAVE出版)、『お父さんの「こづかい」は減らすな!』(朝日新聞出版)など著書30冊以上。
Q. 気づけば毎月、収入よりも支出が多くてお金がまったく貯まりません!
IT系・事務・40歳・既婚・子供なし
Aさん
大学卒業後、広告代理店に勤務。38歳で結婚、現在の会社に転職。派遣社員時代が長く、自分を高めようと自己研鑽に投資してきたので貯蓄がない。愛用しているのは〝ボッテガ・ヴェネタ〟の長財布。
引き落とし日が給与日と重なり、貯まらない
「派遣社員時代が長く、TOEICや秘書技能検定、プロトコール講座など自分磨きにお金を費やし、貯蓄はほぼゼロ。毎月貯めようと思っても、給与日とカードの引き落とし日が重なるので貯蓄できません。2年前に結婚したので今後は夫婦の資産も殖やしたい。でも別財布だし、夫の貯蓄も知らなくて…。最近、夫と折半で外国債を購入しました。現在の生活を充実させるために、3〜5年先に使える流動資金を貯めたいです」
Aさんの「お金まわり」の現状
A.〝頑張らない2割貯蓄〟のしくみをつくり、家計は共通財布型に
必ず貯まる2割貯蓄のルール
2割貯蓄を習慣化すると、毎年収入の2割が貯まり、5年後には年収分の貯蓄ができます
2割を先取りすることで、年収分のお金が貯まる
「まず給与が入ったら〝2:6:2〞に分けてください(上図)。そのうち2割は給与日に別の口座に自動的に送金すること。5年後には年収分が貯まります。難しければ1割でもOKです。自己投資は今のまま続けましょう。また結婚後の財産管理は〝共通財布〞が最も貯まります。家計を一元化することでお金の流れが見えやすくなり、チェックし合うことで抑制が効きます。共通財布への入金はふたりの収入に応じて、平等感ある割合で行ってみてください」(泉さん)
Domani2018年6月号『頑張らないお金の殖やし方』より
本誌掲載時スタッフ:イラスト/小池アミイゴ 構成/谷畑まゆみ