「ターニングポイント」とは変わり目のこと
著名人のエピソードなどで登場する、「ターニングポイント」。何となく意味は知っているけれど、辞書などで調べたことはないという人も多いでしょう。就職活動や試験などで「あなたの人生のターニングポイントは?」のように聞かれることもありますので、正しい意味や使い方を把握しておきたいですね。
辞書で意味を調べてみました
▷ターニングポイント【turning point】
読み方:たーにんぐぽいんと
変わり目。転換期。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「ターニング」には、方向転換や回転という意味があります。何かしらの出来事があり、生きる方向性が変わったり、価値観や考えが変わったりしたことを「ターニングポイント」と表すことが多いでしょう。
ターニングポイントは人により異なる
何がターニングポイントになるかは、人により異なります。多いのは、進学や就職、結婚や出産などかもしれませんね。また、誰かからかけてもらった言葉や本や映画などを見たこと、家族など親しい人との間に起こった出来事があてはまるという人もいるでしょう。
ターニングポイントは、過去を振り返り「あれがターニングポイントかも」と思い当たることが多いかもしれません。また、ピンチに立たされた際に「これはターニングポイントかもしれない」と捉え、奮起するというケースもありそうです。
就職活動の面接などで「あなたのターニングポイントは?」というように質問されますが、これはエピソードだけでなく、考え方や価値観がどう変化したのかを聞かれています。転職を考えている人は、具体的に説明できるようにしておきたいですね。
「ターニングポイント」言葉の使い方を紹介
ここからは、言葉の使い方を紹介します。ターニングポイントは、あらゆるシーンで登場する言葉であり、人だけでなく物事に対しても使います。
《例1》就活の面接で「ターニングポイント」を聞かれたので、大学受験に失敗したことを話した
失敗や挫折の経験がターニングポイントという人も多いでしょう。当然ながら、ターニングポイントに正誤はありません。自分自身がターニングポイントだと思うことを伝えるといいですね。就活では、その時の気持ちや気づきについても聞かれることがありますので、話せるようにしておくことをおすすめします。
《例2》法改正による規制緩和は、わが社にとってのターニングポイントになった
環境や状況による大きな変化でダメージを受けるというのは、事業をしていると避けられません。ビジネスにおいてターニングポイントとなりやすいのは、法改正、事業の方向転換や新規事業立ち上げ、赤字からの脱却など。大きな改革につながることが多いかもしれません。
《例3》新規事業立ち上げを任されたことが、キャリアのターニングポイントになった
会社で大きな仕事を任されたり、責任ある立場になったりすることがターニングポイントになる人もいますよね。自分の働き方や生き方、自分のやりたいことについて真剣に考えるきっかけになりやすいのかもしれません。
《例4》私の人生最大のターニングポイントは、結婚だ
結婚や出産、転職などがターニングポイントと感じる人は多いでしょう。これらはライフスタイルを大きく変えますから、そう感じるのかもしれません。また、先のことが予想できず、大きな方向転換をしなければならないのも、ターニングポイントを感じさせる要素と言えるでしょう。
「ターニングポイント」と似た言葉とは?
ターニングポイントには、似た言葉がたくさんあります。言い換える際に使えることもありますので、一緒に見ていきましょう。例文も紹介しますので、使う際の参考にしてくださいね。
「転換期」
物事が移り変わろうとしている時期を意味する「転換期」。変化の時期を指すため、ターニングポイントの言い換え表現として使うことができます。個人はもちろん、社会や環境などにも使い、重要な時期を表すことが多いでしょう。
《例文》
世界情勢や経済、環境がスピーディーに変わる転換期だからこそ、生まれるビジネスもある
「岐路」
読み方は「きろ」。道が分かれる所や、将来が決まるような重大な場面を表す言葉です。ターニングポイントと同じような意味を持ちますので、言い換えに使えると考えていいでしょう。なお、「岐路」には、わきに逸れた道という意味もあります。
《例文》
大きなピンチに立たされたと感じる一方で、これが人生の岐路になるとも思った
「分かれ目」
物が分かれる所や、どちらになるかという境目のことを表す言葉です。「人生の分かれ目」のように使われることもあり、ターニングポイントと同じような意味を表すと考えてください。
《例文》
私の人生の分かれ目となったのは、今の会社を選んだことです
「分岐点」
物事がどうなるかの分かれ目のことを意味する言葉です。読み方は「ぶんきてん」。道路や線路が、二つ以上の方向に分かれる地点という意味も持ちます。
《例文》
どちらを選択しても、人生の分岐点になることは間違いないだろう
「境目」
境となる所、分かれ目を意味する「境目」の読み方は「さかいめ」。ターニングポイントと似たニュアンスを持つ言葉です。
《例文》人生の大きな境目となったのが、海外留学だった
「節目」
物事の区切り目を表す言葉で、「ふしめ」と読みます。転機という意味で使われることも多く、「人生の節目」というフレーズは、結婚式のあいさつなどでもよく登場しています。
《例文》結婚と出産は、私のキャリアの節目となった
「ターニングポイント」を英語で表現すると?
ターニングポイントを英語で表現する場合は、「turning point」をそのまま使えばOK。意味も同じと考えてください。
《例文》
・It was the turning point of her life.
「それは彼女の人生のターニングポイントだった」
・When was your turning point?
「あなたのターニングポイントはいつですか?」
最後に
「ターニングポイント」という言葉について紹介しました。ターニングポイントとなることは、人によって異なります。結婚や転職などのライフイベントがターニングポイントになったという人もいれば、誰かのちょっとした一言や、たまたま見かけた風景や光景がターニングポイントになったという人もいます。ターニングポイントに正誤はありません。だからこそ、人生や仕事に生かして行きたいですね。
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