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LIFESTYLE インタビュー

2024.07.13

寺川綾さんが夫婦で始めたサーフィン。「波に乗れず四苦八苦。元競泳選手なのにと自分たちでも驚きました(笑)」

 

連載「女の時間割。」では、子どもをもち働く女性の“とある一日のスケジュール”に注目。ひとりの女性の中に存在する女・妻・母としての素顔に迫ります!

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女性には3つの顔、3つの時間がある。「女の時間割。」に元競泳日本代表の寺川綾さんが登場。20代は競泳選手として全力で駆け抜けた寺川さん。“競技からの卒業宣言”をした後に始まった、寺川さんの「妻時間」とは…?

寺川さんの「女の時間割。」
Vol.1「女」時間〜ひとりの女性として仕事に向き合う時間〜 
Vol.2「妻」時間〜妻として夫に向き合う時間〜←この記事
Vol.3「母」時間〜母として子どもに向き合う時間〜
スピンオフトーク

寺川綾さん
ミズノ(株)スイムチームコーチ、スポーツキャスター・39歳
元競泳日本代表、女子競泳ロンドン五輪銅メダリスト

寺川さんの「妻」時間をClose up 11:30@Kichen
夫や家族に喜んでもらえる食事を工夫

「元アスリートだから何か特別な食ルールがありそうと思われがちですが、“絶対にこうしなければならない”という食のしばりはもっていません。ただ、短期間のうちになるべく同じメニューは出さないように気をつけています。いくら美味しいものでも“またこれか”となるのは自分でもイヤなので、夫や子どもが喜びそうな食事を考えて和洋中をバランス良く。“塩分や油には気をつけています”…みたいな答えでなくってすみません(苦笑)」

寺川綾さん カップを持つ様子

「妻」時間 寺川さんのとある休日

この連載では“ある日の時間割”についてアンケートに回答してもらい、撮影シーンを構成しています。寺川さんの「妻」時間を紹介します。

7:00 起床、朝食準備
8:00 子どもたちを起こして朝食後、家事
10:00 家族で公園へ、子どもたちの自転車の練習、買い出しなど
11:30 帰宅、夫や家族の喜ぶ昼食を準備
12:30 昼食、のんびり  
14:00 家族で銭湯へ
16:00 帰宅、夕食準備
18:00 夕食、家族だんらん、夫婦でゆっくり
22:00 就寝

お互い過干渉にならない元アスリート同士の結婚生活

寺川さんが元競泳日本代表選手のご主人と結婚して今年で10年。世界を目指す競泳選手として常人の想像を超える自己研鑽を積み重ねて頑張ってきた、同じ苦楽を知るトップアスリート同士のご夫婦。同じ競技で同じ世界を見てきた時間が長いだけに、お互いの気持ちを想像することも、何かに共感することも、ご夫婦だけのマイルールのようなものもやっぱりひと味違うのかも?とたずねてみると、白い歯が印象的なビッグスマイルとともにこんな答えが返ってきた。

「夫は私のことをすごく自由にさせてくれる度量の大きな人なんです。自分のことは自分で管理してきたアスリート同士なので、お互いに依存し合うこともむやみやたらと干渉しあうこともありません。ほかの方からみたらたぶん、私はかなり精神的な自由度が高い環境で妻をさせてもらっているんじゃないかなと思いますよ(笑)。

たとえばスポーツキャスターや水泳指導の仕事も、制限なくやりたいように自由にやらせてもらえていますし、家事や育児などの家のことも“手が足りなくてもうまわらない!”となったら、ひとりでパンクする前にシッターさんの助けを借りています。もし私が私の夫だったら、すごく大変だろうなと思います。こんなに自由すぎる妻とわざわざ結婚しないんじゃないかなと(笑)。

夫婦間のルールもないのですが、一緒に食事をする時間は大切にしています。ふたりとも時間が不規則な仕事なので朝はできるだけ一緒に食べますし、休日の食事は私なりに工夫をします。特別なものはつくれませんが、なるべく同じ食材は続かないように、たとえば夫が夜会食してきた翌朝でも心地よく食べてもらえるものを用意します。特に“朝食べる果物は金”と言われるので毎朝何かしらのフルーツと栄養価の高い卵料理はかかしません。サラダのディップはお味噌とマヨネーズで。手づくり味噌に挑戦したこともあるんですよ。食に関心があるので今後もっと力を入れたいですね」

仕事に疲れたら夫婦でサーフィンやゴルフに行って深呼吸

「人生で水の中にいる時間が長かったからか、私は海に行くのが好きなんです。仕事で疲れて疲れてもうダメとなったら、電磁波を出す機器からいっさい離れて“今すぐにでも海に入りたい!”気持ちになるんですよ。そんなきっかけからコロナ前に夫婦でサーフィンを始めました。最近は夫婦の時間ができたときごくたまにですが近場の海へ向かいます。でもいざやってみたら、ふたりとも元競泳選手なのにサーフィンが全然うまくなかった!(笑)泳ぎとサーフィンは全く別モノなので、毎回ボードを抱えて海の中で格闘してます。海に着くといつもレッスンに入って先生に教えてもらうのですが、ふたりともパドリングで沖に出るのだけはめちゃめちゃ速くて(苦笑)、よく先生に“そんなに速く進まないでくださ〜い!”と注意されています。

最近は夫も“俺もやりたいことがあるから一緒につきあってくれない?”と誘ってくるので、休みの日はふたりでゴルフもするようになりました。実は私はゴルフが苦手だったので、以前は夫を“ひとりで行ってらっしゃい”と見送っていました。それを一念発起していきなりコースに出てみたら、すごく気持ちが良かったんです。あんなに遮るものが何もなくてどこまでも緑が広がっている環境って、ふだんあまりないじゃないですか。水ばかり見て育ってきたからとても新鮮だったんですね。今は少しづつ夫とゴルフを楽しんでいるところです」

寺川綾さん お皿を持つ様子

夫の将来の希望は“犬を飼って家の中で自分の味方を増やす”こと

「そんな私たち夫婦が、最近はっと気づいたことがありました。ふたりとも子どものころからずっと“選手”として育ってきたので、近年の教育事情にうといところがあったのです。子どもが生まれて成長して長女が小学校の高学年になったあたりで、周囲のママたちの話題が受験でもちきりになっていることに軽く焦りを感じました。 最近では夫とふたり、“受験って親はどんなサポートをすればいいの? もしかして私たち置いてかれちゃってる?”みたいな会話になったりすることもあるんです。

ただ、夫も私も基本的に“人に干渉しすぎない”ことを良しとしているので、娘たちに対しても“彼女たちの希望や自主性を尊重してその応援をしていこう”というスタンスで一致しているんですね。習い事やお稽古ごとに関しても、やらされるのでは意味がないから“好きじゃなかったらやめなさい”と話しています。元アスリートならではの子育てだなあと感じることもときどきあります。ダメを出すポイントがふたりとも共通していて、“やらなくてはいけないことは、必ずしなくてはいけない”というのもそのひとつです。ごく基本的なことですが、たとえば“塾の宿題をやっていたから学校の宿題ができませんでした”というのは絶対にダメ。時間がなくて大変なら、いっそ塾の宿題はやらなくていいので、みんなが必ずしなくてはならない学校の宿題のほうを先にやりなさいというのはふたりとも徹底していて、そこはぶれませんね。

夫婦で先のことを相談したり話す機会はあまりないのですが、夫は“将来は犬を飼いたい”なんて言ってるんです。“娘たちがちっちゃなうちはパパの味方もしてくれるだろうけど、たぶんそのうち家の中でひとりになるから大きな犬を飼いたいんだ”と。私が自由すぎる妻だから、きっと老後もあまりあてにされていないのだと思います(笑)」


〈取材現場より〉
寺川さんの語るご主人のエピソードからはおふたりならではのユニークな側面もかいまみえて、相性の良いバディのような空気感が伝わってきました。Vol.3では、寺川さんの「母」時間をお届けしますのでご期待ください。

Profile

寺川 綾

てらかわ・あや/1984年、大阪府生まれ。ミズノ株式会社所属。3歳から水泳を始め、高校2年生で2001年世界水泳選手権に初出場。翌2002年パンパシフィック水泳選手権女子200m背泳ぎで銀メダルに輝く。アテネオリンピックでは200m背泳ぎ8位、ロンドンオリンピックでは100m背泳ぎと4×100mメドレーリレーの2種目で銅メダルを獲得。50m背泳ぎ、100m背泳ぎの日本記録保持者となる。ロンドン五輪は2大会連続出場、世界選手権は福岡、上海、バルセロナの3大会に出場。2013年12月に競技からの卒業を宣言。29歳で結婚。現在は二児の母。スイムチームコーチ、スポーツキャスター、水着の監修など多方面で活躍中。インスタグラム : @terakawaaya_official

撮影/髙木亜麗 スタイリスト/中原正登(FOURTEEN)ヘア&メーク/香坂寛子(GATTI) 構成/谷畑まゆみ

Tシャツ¥6,500、ジャンプスーツ¥18,000、ピアス¥8,990(バナナ・リパブリック) リング(私物)

私の生き方



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