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2024.12.19

ネゴシエーションってどういう意味?ネゴシエーション成功のポイントも

職場で飛び交う片仮名語の中には「日本語で言った方がよくない?」と思えるものが多数あります。しかし中には「知らないと話が始まらない」といえるほど一般化している言葉もあります。それが「ネゴシエーション」です。ネゴシエーションの意味を説明します。

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ネゴシエーションとは

握手をする男女

(c)AdobeStock

ビジネスシーンで「ネゴシエーション」という言葉を使うなら、言葉の意味以外にも「言葉が持つニュアンス」についても正しく理解しておく必要があります。ニュアンスを理解していないと、相手に誤解を与えてしまうかもしれません。ネゴシエーションの意味を解説します。

「交渉」を意味する片仮名語

ネゴシエーションとは、「交渉」や「折衝(せっしょう)」を表す片仮名語です。語源は英語の名詞「negotiation」で、「negotiation」はラテン語で「仕事」を表す「negotium」が由来とされています。

ネゴシエーション(negotiation)
1 交渉。協定・取引などの話し合い。ネゴ。
2 モデムやFAX、コンピューターと周辺装置、コンピューター同士などの通信の際、通信速度や制御方式についての情報を相互に交換すること。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

ネゴシエーションというと「駆け引き」を連想する人が多くいます。中には「理論でねじ伏せて条件を飲ませる」といった強引極まりない手法をイメージする人もいるでしょう。

しかし、ネゴシエーションという言葉に敵対的なニュアンスはありません。互いが心の底から納得できる「ゴール」を見つけるための話し合いが本来のネゴシエーションの姿です。

ネゴシエーションの使い方と例文

ネゴシエーションという片仮名語は、ビジネスシーンで頻繁に使われます。ネゴシエーションという言葉が使われるのは、下記のようなシーンです。

・取引先と話し合って取引条件を決めるシーン
・部署間の意見調整のために社内で話し合いを行うシーン
・社内で決裁を行う前に上層部へ事前説明を行うシーン

例文は以下の通りです。

・新しい取引先との間で、納期や支払い条件について、慎重なネゴシエーションを行っています
・クライアントとの間でネゴシエーションを重ねた結果、予算の10%増額に成功しました
・今回から発注量を増やすので、単価の引き下げについてネゴシエーションすることは可能でしょうか

ネゴシエーションを成功に導くポイント

ノートと鉛筆

(c)AdobeStock

ビジネスの現場でネゴシエーションを任されたときに注意したいポイントを解説します。ポイントを踏まえた上で交渉を進めれば、交渉する側も交渉される側も気持ちの良い「理想的なネゴシエーション」が実現するでしょう。

交渉前の準備を整えておく

ネゴシエーションをうまくまとめるには、相手と面と向かう前までに行う「入念な準備」が不可欠です。ネゴシエーションスキルに長けている人であっても、事前の準備をせずに交渉を成功させるのは困難です。

交渉のテーブルに着く前の準備段階で確認しておきたいことには、以下のような項目があります。

・話し合いを行う目的
・妥協点を探るときに譲れないライン
・交渉相手の立場
・交渉相手との利害関係
・万が一話し合いが決裂した場合の対応

多様な状況に対応できるように、考え得る、さまざまなシナリオをシミュレーションしておくのも重要です。シミュレーションしておけば、突然の事態に動揺する場面も少なくなるでしょう。

要求を分かりやすく伝える

交渉を成功させるには、こちら側が何を求めているのか、分かりやすく説明することが大切です。要求内容が正しく伝わって初めて、交渉を前進させることができます。

交渉の場においては、相手に遠慮して真意を伝えられなかったり、相手の思い込みで誤解が生じたりすることがよくあります。「分かりやすく伝えたつもりが、実は全然伝わっていなかった」という行き違いも起こりがちです。

交渉では、「要求を正しく伝えるのは難しいこと」という前提を認識した上で、丁寧に説明することが重要です。ネゴシエーション中に時折質問を織り交ぜて、相手の理解度を確認しながら話を進めましょう。

相手の話にしっかりと耳を傾ける

こちら側の要求を一方的に伝えるだけでは、ネゴシエーションは成り立ちません。相手が何を求めているのか知ることは、要求内容を正しく伝えるのと同じくらい重要な要素です。

交渉をうまくまとめるには、相手の立場になって、相手の要求内容にしっかり耳を傾けることが重要です。こちら側が有利となる部分を切り抜いて解釈したり、聞きたくない事実や要求をスルーしたりしないよう、気を付ける必要があります。

ネゴシエーションの場面で相手の要求を引き出すには、質問を投げかけることが有効といえます。事前準備の段階で相手の立場や境遇に関して下調べをしておけば、どのような質問をするのが適切なのか見えてくるはずです。

お互いに納得できる着地点を探す

ネゴシエーションのゴールは、お互いにとってメリットがある着地点を見いだすことです。

ネゴシエーションが進んでいくと、互いに譲れない部分と妥協できる部分とがはっきりしてくるでしょう。それらを踏まえた上で、相手の求めに応えながら、こちら側の利益もしっかり確保する関係が理想的です。それぞれが納得できる「妥協点」を探していきましょう。

どちらかのみが得をする着地点に落ち着くのは好ましくありません。交渉がまとまった後も良好な関係を維持するには、互いが納得できるゴールが必要不可欠です。

社会人に求められる語彙力を強化

吹き出し

(c)AdobeStock

ネゴシエーションはビジネスの現場に欠かせないプロセスの一つです。そのため、ネゴシエーションの意味を知らずに働き続けるのはリスキーといえます。大切な場面で上司や同僚からの指示が理解できず、「それってどういう意味ですか?」と初歩的な質問を投げかけざるを得なくなってしまうかもしれません。言葉の意味や使い方を知って、ビジネスパーソンに求められる語彙力を身に付けましょう。

メイン・アイキャッチ画像/(c)AdobeStock

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