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LIFESTYLE 挨拶・マナー

2024.12.06

「御中」と「行」の消し方・書き方マナーとは?知っておきたいビジネスの基本

「御中」は、団体や部署など組織全体を敬う意味で使われます。一方、「行(ゆき)」は、返信用封筒や返信用はがきなどに記載され、差出人が前もって宛名を書く際に使われる言葉です。この記事では、「御中」の使い方と「行」を書き換える手順について解説します。

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封筒やはがきの表書きにおいて、宛名の書き方は差出人のマナーが表れるものです。特に「御中」と「行」の使い方は、敬称マナーの基本でありながら、思わぬ誤解やミスが起こりやすいポイントでもあります。取引先や社内の相手に適切な敬意を伝えるためには、これらの使い分けを正確に理解し、状況に応じた対応ができることが重要です。

この記事では、「御中」と「行」の意味や違い、具体的な使用シーン、そして正しい書き換え手順までを丁寧に解説します。読んでいただくことで、封筒やはがきの宛名書きに自信を持ち、ビジネスマナーを一歩向上させる知識が得られるはずです。一緒に、正しい使い方を学んでいきましょう。

「御中」と「行」の基本ルールを理解しよう

普段、何気なく使っている「御中」や「行」。ここでは、基本的なルールについて確認しましょう。

御中の書き方

(c) Adobe Stock

「御中」の意味と使い方

まずは、「御中」の意味を辞書で確認しましょう。

おん‐ちゅう【御中】
郵便物などで、個人名でなく、官庁・会社・団体などの宛名の下に書き添える語。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)

「御中」は、団体や部署など組織全体を敬う意味で使われます。一般的には使われていないかもませんが、「おんなか」とも読みます。

「行」の意味と使い方

「行(ゆき)」は、返信用封筒や返信用はがきなどに記載されます。差出人が前もって宛名を書く際に使われる言葉です。「宛」と書かれている場合もありますが、どちらも意味は同じです。

返信用封筒やはがきを用意する際に、相手が宛先を記入する手間を軽減するために、「行」や「宛」を記載するのがマナーだとされています。

敬称の使い分けポイント

封筒やはがきの宛名を書く際に使われる敬称の使い方について、以下に箇条書きします。敬称をきちんと使い分けることで、相手への配慮と敬意を示すことができるので、覚えておきたいですね。

・団体宛の場合:「御中」
・個人宛の場合(一般的に用いる):「様」
・公用・商用の文書で目上が目下に使う場合:「殿」
・教師・医師・弁護士・議員・文筆家など宛の場合:「先生」
・同じ文章を多数の人に宛てて出す場合:「各位」

シーン別:「御中」の使い方

現代のビジネスシーンでは、メールの利用が一般化している一方で、封書やはがきといった紙のコミュニケーション手段も引き続き重要な役割を果たしています。特に公式な場面や礼儀を重んじる日本のビジネス文化では、「御中」の使い方を正しく理解することが欠かせません。

ここでは、具体的な使用例と注意点を解説します。

手紙を書く

(c) Adobe Stock

封筒やはがきでの使い方

封筒やはがきの宛先において、「御中」は団体や部署の敬称として使用します。たとえば、取引先の会社や部署に文書を送る場合、以下のように記載します。

(例)株式会社〇〇 総務部 御中

このように、「御中」を付けることで、特定の個人ではなく組織全体を宛先として指定していることを明確に示せます。もし担当者が特定されている場合は、「御中」ではなく担当者名に「様」を付けるのが適切です。

(例)株式会社〇〇 営業部 山田太郎様

宛先によって正しく敬称を使い分けることで、相手に敬意を示しつつ、円滑なコミュニケーションが図れます。

「御中」を使う時の注意点

「御中」を使用する際には、いくつかの注意点があります。特に気を付けるべきポイントは以下の通りです。

「御中」と「様」の併用はNG

「御中」と「様」を同時に使用するのは、敬称の重複となり不適切です。たとえば以下の記載は間違いです。

(誤りの例)株式会社〇〇 総務部 御中 山田太郎様

この場合は、個人宛ですので、「様」を使用しましょう。

(訂正した例)株式会社〇〇 総務部 山田太郎様

団体名や部署名が宛先の場合にのみ使用

「御中」は、組織や部署宛に用いる敬称です。個人には使用しないため、宛名が特定の人物の場合は「様」を使います。

社内文書でも丁寧さを忘れない

社内でのやり取りでも、「〇〇課 御中」のように記載することで、部署に対する敬意を示すことができます。ただし、部署内で特定の担当者が決まっている場合は「様」を使用する方が適切です。

「行」を「御中」や「様」に書き換える手順

返信用封筒やはがきの宛先に記載されている「行」や「宛」。そのまま返すのは失礼にあたるため、正しい手順で書き換えることが求められます。以下では、書き換え方の基本ルールと注意点について解説します。

封筒を書く

(c) Adobe Stock

二重線の引き方と「御中」や「様」の追加位置

返信用封筒に「行」や「宛」と記載されている場合、まずはこれを二重線で消して、「御中」(組織や部署宛の場合)または「様」(個人宛の場合)に直します。

縦書きの封筒やはがきの場合は縦線の、横書きの場合は横線の二重線で消すと見た目にも美しいでしょう。

書き直す際の基本マナー

書き直しの際には、以下のポイントに注意することで、丁寧さが伝わります。

線をまっすぐ引くこと

できれば定規で二重線を引きます。フリーハンドで書く場合も、できるだけ丁寧に線を引きましょう。乱雑な線は、印象を損ねる可能性があります。

正しい敬称を選ぶ

宛先が組織名の場合は「御中」を、個人名の場合は「様」を使用します。たとえば、以下のように書き換えます。

組織宛:株式会社〇〇行 → 株式会社〇〇御中
個人宛:山田太郎宛 → 山田太郎様

相手の判子が押されている場合

宛先に個人名の判子が押されている場合は、その判子の名前の下に「様」を記入することで、適切な敬意を表現できます。

最後に

「御中」と「行」の使い方は、単なるビジネスマナーの一環ではなく、相手への敬意や配慮を具体的に示す手段です。その正確な使い分けを知ることで、ビジネスコミュニケーションにおける信頼感をより一層高めることができるでしょう。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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