内定辞退の電話はどうする？ 失敗しない伝え方とマナー【専門家監修】

夜に電話しても問題ないのか？

就業時間外に連絡することを考える方もいますが、基本的に避けた方がいいでしょう。特に、夜間は担当者が退勤している可能性が高く、対応できないことがほとんどです。

また、プライベートな時間に業務の連絡を受けることを不快に思う担当者もいます。そのため、翌日の適切な時間帯を狙い、勤務時間内に連絡することが望ましいです。

企業側の都合を考えた連絡のタイミング

採用担当者の業務負担を考慮し、余裕のある時間帯を選ぶことが円滑な対応につながります。特に、新卒採用や中途採用の繁忙期では、担当者が面接や説明会で終日対応していることがあるため、1回の不在で諦めず、別の時間帯に再度連絡を試みることが大切です。

転職者向け！ 内定辞退の伝え方と例文

転職活動を進める中で、内定を辞退しなければならない場面は少なくありません。企業に迷惑をかけず、今後のキャリアにも悪影響を及ぼさないように、適切な伝え方を心がけることが大切です。

転職者が内定辞退を伝える際のポイント

転職者の場合、企業側は即戦力として採用を進めているため、新卒以上に計画的な辞退連絡が求められます。内定辞退を伝える際は、できるだけ早めに連絡し、担当者の時間を無駄にしないようにすることが重要です。

また、理由を伝える際には、不要な詳細説明を省きつつ、キャリアの方向性を考慮した選択であることを伝えると納得されやすくなります。

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転職者が使える内定辞退の例文

転職者が内定辞退を伝える際は、簡潔かつ誠実な言葉を選ぶことが重要です。企業の採用担当者は、応募者の意思を尊重しながらも、辞退の理由や連絡方法に不安を感じることがあります。そのため、辞退の意向を明確に伝えつつ、企業側の配慮に対する感謝を示すことが望ましいです。

【電話で伝える場合】

電話では、簡潔に辞退の意向を伝え、これまでの選考への感謝を述べることが大切です。以下のように伝えると、誠実な対応と受け取られやすくなります。

「お世話になっております。貴社の採用選考でお世話になりました、○○と申します。
内定をいただき、大変感謝しておりますが、慎重に検討を重ねた結果、誠に恐縮ながら辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しい中、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。今後の貴社のご発展を心よりお祈り申し上げます。」

このように、辞退の意向を明確にしながらも、選考過程への感謝の意を表すことで、相手に配慮した対応になります。

【メールで伝える場合】

電話がつながらない場合や、企業側がメールでの連絡を認めている場合は、以下のような文面が適切です。

件名：内定辞退のご連絡（氏名○○）

本文：
株式会社○○
人事部 ○○様

お世話になっております。貴社の採用選考でお世話になりました、○○と申します。

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。貴社で働く機会をいただき、心より感謝申し上げます。
慎重に検討を重ねた結果、誠に恐縮ではございますが、内定を辞退させていただきたく存じます。
貴社には多大なるお時間を割いていただきましたのに、このようなご連絡となり、大変申し訳ございません。

貴社の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

氏名○○

転職エージェントを通して企業に応募した場合は？

転職エージェント経由で企業に応募した場合は、自分から企業に直接伝えるのではなく、転職エージェントを通して、内定辞退を伝えるといいでしょう。サポートしてくれたエージェントに感謝やお詫びの気持ちを伝えることも忘れずに。

最後に

内定辞退の電話をする際は、企業に対する敬意を忘れず、適切な方法で伝えることが重要です。電話とメールの使い分け、伝えるべき理由、連絡する時間帯などを意識することで、スムーズに辞退を伝えられます。特に新卒の場合は、礼儀を意識した言葉遣いを心掛けることで、今後のキャリアにもプラスになるでしょう。

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執筆

櫻井宏美（さくらい・ひろみ）

2017年国家資格キャリアコンサルタント取得。 20年以上、人事関連の業務に関わる。現在はキャリアチェンジを図り、三重県尾鷲市へ地域おこし協力隊として、定住移住促進・関係人口づくりに関わる。

ライター所属：京都メディアライン