洗濯機で洗う場合の手順とコツ
どうしても洗濯機を使いたい場合は、できる限りダメージを抑える工夫が必要です。以下の手順を守ることで、リスクを最小限に抑えられます。

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1. 洗濯ネットを使用する
・カシミヤマフラーを優しくたたみ、目の細かい洗濯ネットに入れます。
・汚れが目立つところは前に出し、きれいにたたんでネットに入れると型崩れを最小限に抑えられます。
2. ドライコースまたは手洗いモードを選択
・通常の洗濯コースはNG!水流が強すぎるため、デリケート衣類向けのコースを選びます。
・可能であれば、回転式ではなく「押し洗い」に近い動作のコースを選びます。
3. 低温の水(30℃以下)を設定
・高温は縮みの原因になるため、冷水または30℃以下のぬるま湯を使用します。
4. 適量の中性洗剤を使用する
・「エマール」や「アクロン」などの中性洗剤を使用し、漂白剤入りのものは避けましょう。
・洗剤を適量にすることで、すすぎ残りによる硬化を防ぎます。
5. 脱水は最小限(30秒〜1分)に抑える
・脱水時間を短くすることで、型崩れやフェルト化を回避します。
・可能であればタオルドライで水分を吸収させる方が安心。
洗濯機を使う場合、これらのステップを徹底することで、リスクを抑えながらできる限り安全に洗うことが可能。ただし、手洗いに比べるとどうしてもダメージが蓄積しやすいため、「どうしても手洗いの時間が取れない場合の最終手段」と考え、大切にされているマフラーは手洗いするのが賢明です。
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カシミヤマフラーを長持ちさせるお手入れ方法
ここでは、日々のメンテナンスからオフシーズンの保管方法まで、カシミヤマフラーを美しく長持ちさせるためのポイントを紹介します。
普段の手入れで毛玉や汚れを防ぐ
カシミヤは摩擦によって毛玉ができやすい素材です。特に、首元や肩に触れる部分は、知らないうちに繊維がこすれ、毛羽立ちが発生しやすくなります。
毛玉を防ぐための基本は、着用後のブラッシングです。カシミヤ専用のブラシ(馬毛や猪毛などの柔らかい素材)を使い、一方向に優しくブラッシングすることで、繊維の絡まりをほぐし、ホコリや細かな汚れを取り除けます。
また、汚れが付着した場合は、すぐに対処することが重要。軽い皮脂汚れやファンデーションがついたときは、乾いた布で優しく拭き取るか、ベンジンを含んだタオルで軽く押さえるように汚れを吸い取ると効果的です。強くこすると繊維が毛羽立つため、無理にこすらないよう注意しましょう。

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シーズンオフの保管方法
カシミヤマフラーは、保管方法を間違えると虫食いや型崩れの原因になります。特に、クローゼットに長期間しまう際は、適切な環境を整えることが大切です。
収納時のポイントは次の通りです。
1. 洗濯またはブラッシングで汚れを落としてから収納する
・食べ物のシミが残ったまましまうと、虫に狙われやすくなります。
2. 防虫対策を徹底する
・防虫剤を入れる際は、直接マフラーに触れないように注意しましょう。
3. 適切な収納方法を選ぶ
・ハンガーにかけると型崩れの原因になるため、やわらかく折りたたみ、引き出しに収納するのが最適。
・カビの原因となる湿気対策に乾燥剤を入れることも忘れずに。
・2、3か月に一回は点検しましょう。
また、シーズンが始まる前に、一度取り出して風通しのいい場所で陰干しすると、湿気やこもったニオイを防ぐことができます。
最後に
カシミヤマフラーの洗濯は難しそうに感じるかもしれませんが、適切な方法を守れば自宅でも十分ケアが可能です。誤った洗い方を避け、適切なメンテナンスを行えば、お気に入りのマフラーを長く愛用できます。クリーニングと自宅ケアを上手に使い分けながら、カシミヤの魅力を最大限に生かしましょう。
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